私の短歌・俳句・詩

なでしこにタンチョウ鶴を想う

先週から、何故かこのなでしこの前を三度通りました。 通る都度、たたずみました。 何かを感じるのですが、それが何なのか分からないのです。 昨日、入浴中にひょいと脳裏に浮かびました。 それは、タンチョウ鶴でした。 実は、5日前の26日のお昼時、突然睡…

山桜の美しさ

水無瀬の奥山の山桜です。 人の手で育てられた桜花と違って、その昔、小鳥達が種を運んだのでしょうね。 京都の寺社仏閣の桜と違って、決して華やかさはありませんが、 奈良・平安時代の歌人や絵師の心を動かした桜とは、このようなものだったでしょうね。 …

余命一ヶ月の雪景色

「残りびを 知らずや今朝の 雪景色」 この景色は、北国の人にとっては、何の変哲も無いさらりとした雪化粧。 水無瀬の山。トンネルは名神天王山トンネルの南隣、梶原トンネル。 このトンネルの潜り抜けて間も無くのところに病院。 一月早々、義理の叔父が体…

雪に舞い降りてきた雛人形の折鶴

「もみじ葉の雪にかざす折り鶴を 櫛笥に入れて東風を待つかも」 (もみじばの ゆきにかざす おりづるを くしげにいれて こちをまつかも) 二月十日午後の京都西山・楊谷寺奥の院の正面の雪です。未踏の新雪なのですよ。 この雪を踏んだらいけないと思い、引…

風鐸の眺める京都

「風鐸の 木の間に眺む 雪の京」 京都西山三山・楊谷寺(ようこくじ)境内の山の中腹。 「奥の院」の風鐸(ふうたく)です。 ここからは、遙か彼方に、京都の街と京都の山々が眺(なが)められます。 見上げる風鐸からは、京都の街が、もっと、ずっと広がっ…

雪の夕べ、寂蓮法師を偲ぶ

「雪のあと 夕のほとりを立つ鳥よ 我を赦せや 思いは同じ」 雪が止んだ夕暮れの保津川の辺(ほとり)に歩み寄ると、辺をねぐらとしていた鳥が数羽飛び立ちました。 黒い鳥さん、驚かして御免なさい。 夕暮れの嵐山の光景を眺めて感傷的になっていたのは、鳥…

待宵の小侍従の碑の白梅

. . . . . 『待つ宵に 一枝折るらん 梅の花』 . . みなせより . . . 15日の夕刻、待宵の小侍従の碑に行きました。 白梅が六分咲きでした。 私が、待宵の小侍従でしたら、白梅の一枝を折って、 愛しいあなたをお待ちしていましたでしょう。 夕につぼみも、翌…

雪の落柿舎前での感激の写真

落柿舎の前の田んぼ。夕方、雪の晴れ間に、残っている小さな稲穂一つ。 この日の、寒雀の夕食です。 この光景、偶然、撮れました事、向井去来(むかいきょらい)に感謝です。 流石に芭蕉の「嵯峨日記」の舞台ですね。 . . ここでは、やはり俳句でお返ししな…

故郷はもう秋

「ふるさとの夜の空き家の闇の中 静寂に奏でし虫の音聴き入る」 (ふるさとの よるのあきやの やみのなか しじまにかなでし むしのねききいる) お盆に秋田の空き家にお墓参りで帰郷しました。着いた夜の子の刻、こおろぎが小さく鳴きました。 それから一週…

子供の夏休みの絵日記

「夜明け前 夫婦喧嘩の声すなり よく描けるかも朝顔日記」 このところ、夕方、度々、向かい側のどこかの夫婦が喧嘩している。 今日は、夜明け前から、女性の凄まじき叫び声。 夏休み、あそこには、小学生の女の子がいます。 宿題の絵日記は朝顔で、丑三つ時…

夏の衝撃

「目覚めれば我が身を襲うは怒号の天 光る!震える!夏!夏が来た」 02.07.13に友人に送信したメールを読み返し、抜き書きしたら自然と短歌となりました。確かこの日の明け方の雷はすごかった! 目覚めた時は、私の身に何事が起きたのだ!と思いました。 05…

孫の自慢はホワイトプラン

花の名:しもつけ(下野) 「ママ友が 今やババ友 孫(まご)自慢 夜も更け行く ホワイトプラン」 この短歌、ソフトバンクの孫(そん)社長から表彰状が届くかもしれませんね。 孫自慢は、やはりソフトバンクでしょうね。 マンマが娘を産んだ時、同じ病院で生ま…

合歓の花

梅雨の晴れ間に水無瀬川の夕日の渓谷を散策 その渓谷一帯に、ねぶの花が咲いているではありませんか。 何となく弱々しく、然し、美しく華やかなねぶの花。 直ぐに思い出しました。芭蕉の俳句を。 「象潟や 雨に西施が ねぶの花」 私も芭蕉にあやかって一句詠…

ベランダでの秋田竿灯夏祭り

「水無月に かんとう祭りだ ミニトマト」 ミニトマトを観て、故郷秋田のかんとう祭りを思い起こすのは、私だけでしょうか。 05.06.08 東北の三大夏祭りと言えば「仙台七夕」「青森ねぶた」「秋田かんとう」ですね。 秋田竿燈まつりは、真夏の病魔や邪気を払…

美空ひばりさんの命日は今月24日

「たらちねの 母が逝きて 早幾年 参列するかも ひばりの法事に」 たらちねの ははがゆきて はやいくねん さんれつするかも ひばりのほうじに (解説)母が亡くなってから七回忌も近い。明日6月24日は、美空ひばりさんの十七回忌。晩年、ひばりさんの歌を…

茅野輪(ちのわ)をくぐってきましたよ

今日は六月一日。いよいよ夏ですね。 当然に、水無瀬神宮の夏越の祓(なごしのはらえ)の『茅野輪(ちのわ)』くぐりに、夕方行きました。 言った時には未完成。待つこと一時間で完成。 当然一番で、∽の字でこの茅野輪(ちのわ)をくるりと回って参拝するの…

青葉の候の嵐山に詠む

「都鳥 去りて幾月 山青葉 橋を彩(いろど)る 日傘の乙女等」 冬には、ゆりかもめが白く舞っていたのですが、春の訪れと共に北に旅発ちました。この初夏、渡月橋に彩るのは、ゆりかもめに代わって、素敵な女性の揺れる日傘ですね。 05.06.03渡月橋にて 古典…

いつでも青春

桜が終わった初夏の日差しは、青春時代の、あの日差しと暖かさですね。 「桜実の 愛でられること なかりせば こむらさきにて 消え行くものを」 女性の華やかなりし時代。それは青春。恋と激しい愛。 その青春時代のつややかな私と言う花が、あっと言う間に散…

今日の雨で散ったでしょうね

連休の、新西国四十七番札所・柳谷観音楊谷寺の紅葉花です。今日の雨で散ってしまうでしょうね。 秋には、沢山の観光客に褒め称えられる紅葉も、初夏には花を咲かせているのですが、誰も歩を止めてくれません。 「美しく 散ろうと舞いぬる 紅葉花 ★ 愛(め)…

私の初夏

私の歌集「水無瀬一人首」より 「 還暦に 返り見すれば 走馬灯 色あでやかは 妻との出合い 」 (解説)この初夏に、私は還暦を迎え、大人になった子供達主宰で京都東山高台寺の料理旅館和久傳で会食しました。 我が人生を振り返りますと、六十年が走馬灯のよ…

連休の中洲は小鳥王国

鶯よ 淀の中洲で ケキョと鳴く 初夏の空は 静寂(しじま)一瞬 解説)水無瀬川が流れ込む桂川・宇治川・木津川の合流地の淀の原の幅は約550m。 05年5月連休の中州は、野鳥の天国。菜の花があちらこちらに群生し、青い空はツバメが飛び交い、色々な野鳥の…

淀の中洲での俳句

俳句 「紋白蝶 土手の菜の花 五線譜かな」 解説)紋白蝶が、ひらひら菜の花を飛んでいる様は、菜の花を五線譜にして、 奏でているようです。と瞬時に感じました。 そう言ってもこの感慨と表現は、月並みですよね。 菜の花は多くの人が詠んでいるだろうし。 …

歳月の証・朽ちた階段

「その昔 住みなれし家戸(やど)を訪ぬれば 朽ちの窓から東風(こち)に空青」 ☆ ☆ ☆ 山科(やましな)の里に行った都度、三十八年前、数年間住んだアパートを探しました。 が、見つかりませんでした。(山科区東野) 町に広い新しい道路が何本も出来ていた…

恋するお嬢さんと出会う

私の短歌 「宵闇の バイクのうしろに 座る恋 僕のグウに あなたもグウ」 ★ ★ ★ JR高槻から阪急高槻市駅に行く途中、彼のオートバイの後ろに乗ろうとしている女性がいました。 すれ違いざまに彼女と目が合いました。 「何と素敵な!」と思い、直ぐに左手指と…

★熱燗の美味しい時とは

私の歌集「水無瀬一人首」より ☆ 「 熱燗(あつかん)の 美味しい時とは いずれ良し 庭に小雪と 梅雨(つゆ)の紫陽花(あじさい) 」 ☆ 酒は、やっぱり、日本酒。然も、熱燗。 三味線よりも、四季の味わい!ですよね。 但し、四季の折々に響く三味線なら更…

山桜を想う

私の歌集より 「 伏す床で 空青き日は 花夢見 風の音には 散るをいとしむ 」 今年の春に詠んだ短歌です。 写真は、水無瀬の山の山桜です。 桜も、紅葉も、想いは同じです。 (写真は楊谷寺のループから見下ろした二本の桜木)

京の小袖で

私の歌「水無瀬一人首」 「 残されし 時間を指で 数えつゝ わたしは逝(ゆ)くの 京の小袖で 」 神●さんの先輩に、癌で残る生存年数を告知された人がいると言うのです。 もしも、私が残る年月を告知された女性なら、その時は、京の小袖をまとい、あの世へ出立…

私の祈り

私の歌集「水無瀬一人首」より 「 子供らに 残す美田も無かりせば ひたすら祈る 羽ばたけ空を 」

鵜殿の葦は風任せ

私の歌集「水無瀬一人首」より 「 見渡せば 鵜殿(うどの)の葦(よし)は 風任せ 何処(いづこ)に消えたか 黄色の群れ群れ 」 五月連休から一ヶ月後の六月五日、堤防に上がると「鵜殿(地名)の葦の原」が青々と目に飛び込んできました。 あの連休の時の、一…

君子欄の命を偲ぶ冬

私の歌集「水無瀬一人首」より 「 きさらぎに 苫小牧にて荷揚げせし 君子欄咲き 余生を終えぬ 」 君子欄で思い出しますのは、昭和62年二月、広島から札幌転勤で、君子欄と共に家財道具をコンテナで広島から船。 北海道苫小牧港に着いたのが五日後。その日…