君子欄の命を偲ぶ冬

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私の歌集「水無瀬一人首」より




  「 きさらぎに 苫小牧にて荷揚げせし

                  君子欄咲き 余生を終えぬ 」






 
君子欄で思い出しますのは、昭和62年二月、広島から札幌転勤で、君子欄と共に家財道具をコンテナで広島から船。

北海道苫小牧港に着いたのが五日後。その日は、大雪のマイナス10℃以下。

札幌旭が丘のマンションで荷を開けた時の君子欄は、皆、カチカチに凍っていました。

生き残ったのは一鉢だけ。


その一鉢も、一ヵ月後、小さく可愛らしい花を咲かせてから間もなく息絶えました。

昭和49年、結婚した当初、秋田の田舎で貰ったものです。

あの厳寒を潜り抜け、最後の力を振り絞って咲いた君子欄。

可哀そうな事をしてしまいました。

尚、今の君子欄は、改めて田舎から貰ったものです。(05.06.13自宅にて)



06.12.20pm6:20追記)

そのひと鉢が、今や八鉢。今冬、株分けしたら何鉢なるのやら。

12月上旬、霜が下りるようになってから、リビングの私は、周りをこの君子欄に囲まれている。