京都の人使いのノウハウ

ほっこり京都人(10)

私が京都に行った頃と前後して京都で事業を始めた会社で、今や、全国に名前が知れ渡っているのが
餃子の王将」「佐川急便」「MKタクシー」等です。

創業者は何れも純粋な京都人ではないのですが、京都のノウハウを学んだのですね。


創業当時、共通していたノウハウは四つ。

①「未経験者の雇用」

②「長時間労働

③「お金」

④「人間のロボット化」


単に上の①②③の三つだけですと、何処にでもありそうですが、④が並みの会社との大きな違い。

「未経験者」は、その業種に変なアカが付いていませんから、指導し易い利点があります。
言う事を良く聞きますからね。それに、時間当たり低賃金で使えます。

「長時間」は、人間、暇があればロクな事しか考えないし、しませんからね。
外界と係わる時間を与えないのです。それもクタクタに疲れさせて。

「お金」は、疲れた脳には、最も単純で分かり易い具体的目標です。
お金を貯めて、自分で店を持つ(王将)とか、家を建てる(MK)とか、大借金を返せる(佐川)とかですね。
長時間労働ですから、一日あたりの収入は多いですし、お金を使う時間が無いですからね。

「人間のロボット化」とは、上記①②③を、思考回路が停止するまで徹底する事です。
それが並みとは違う所。何れも、過去、労働条件で裁判沙汰になっていますね。

●創業(1967)から五年後の餃子の王将二号店の場合を述べてみますと

王将の一号店が京都・四条大宮で、二号店が京都・北山に出来た時の店長の話し。
彼らの毎日の睡眠時間は、たったの二時間。

閉店して後片付けや仕込みが終わって徒歩30分で寮に着くのが午前二時前。
起床が午前四時。入浴していましたら睡眠時間が無くなるのです。
五時前に店に出て、開店準備。何しろ、餃子を沢山準備しなければなりませんからね。

こうして短い睡眠時間が続きますと癖になってしまうのです。
生きた屍(しかばね)状態となり、何にも考える事が出来なくなる訳です。

つまり、従順な従業員となるのですね。

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創業から四十年以上経過している各会社は、色々な問題を起こしながらも
今や、それぞれ、立派な会社となったようですね。
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さてさて、創業者の皆さんが学び実践した京都のマル秘ノウハウ
「人間のロボット化」は、どうやら、京都の歴史と関係がありそうですね。

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