しびれた石塀小路・Tintoのロック

 
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      私の履歴書・406
 
今回は、1994年前後の京都東山・石塀小路のスナックTinto(ティント)の話しです。
 
だいたいが、ここに行くのが11時を大きく回ってからでした。つまり、千鳥足になってからです。
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同時にに脚力と視力も弱っているわけです。
つまり、深夜の花見小路から石塀小路までの徒歩は結構辛い、
 
 
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                         http://maps.loco.yahoo.co.jp/
 
先ずは花見小路から東大路に出る時には、豊和(ほうわ)会館を右手に見てから坂を上ります。いつも「よいしょ」と言いながら。僅か20m程の短いゆるい坂ですが。
 
東大路を横切って、それから東に入るのですが、ここは更にゆるやかな坂道。
暗闇の中ですから、結構長く感じます。
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石部小路の北口から入るつもりなのですが、いつもこれを見落とします。   (右の画像)これが北口
 
だって、消灯されているし、それに町屋のうなぎの寝床の入口といつも勘違いしてしまうからです。
 
暗闇の中、うろうろしてから南口を、北口と勘違いして入ります。 (下の画像)ここが南口でここを北口と勘違い。
 
然し、突き当たる(地図の①)もTintoさんの看板はありません。
 
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暗闇の中、石塀小路の中をあっちへうろうろ、こっちへうろうろ。
 
とにもかくにも当時のこの時間は真っ暗闇でしたから。
 
この徘徊は毎度のことでした。
 
 
 
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このまともに着けないのは我等だけかと思いましたら違いました。
 
ブログで京都人であることを誇るある女性の方も同じく行く都度うろうろしたとのことですから、ほっとしています。
 
(注)これらの撮影日は2008年3月29日
 
 
 
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やはり、お天道様の上っている時に一度はここ(地図の②)を確かめに来ないと、闇夜でもすんなりとは無理でした。
 
(左の画像)この路地の突き当たりの左側の小さな白い長方形の電飾看板がTinto。
 
 
 
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石塀小路とTintoさんの真っ赤な内装&石原裕次郎さんとの関係などについては、asahi.comの記事に譲るとして、ここでは前代未聞の暖房器具が使われていました。
 
真冬の京都って盆地ですから底冷えします。
午前0時前後に花見小路からうろうろしながらようやく辿り着くのですから、身体はしっかりと冷えています。
 
処が靴を脱いで入るこのお店の中は暖かくないのです。
札幌すすきのとは大違い。暖をとるのは足元だけ。
 
カウンター席に座っても、掘りごたつ形式のテーブル席に座っても、足下には一升瓶がごろごろしてるだけ。
 
ここの暖房器具とは、その一升瓶にお湯を入れた一種の湯たんぽなのです。
その湯たんぽが、これまた直ぐに冷(さ)める。
 
足を一升瓶の上に置いて「暖ったかい」と言いながらロックを飲むとしびれます。
 「あぁ~、私は京都の石塀小路にいる!」と冬季はしみじみ実感しましたね。
 
 
下記は、そのasahi.comさんの記事の抜粋です
 
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 ◇発見2 裕次郎設計、朱の世界 2008年12月22日
イメージ 7 路地奥の街灯にアルファベットの看板を見つけた。「Tinto(ティント)」。ドアを開けると、「朱」の空間が飛び込んできた。石塀のしっとりしたたたずまいから、突然華やかな世界へ。
 
 「この雰囲気の違いを楽しんでいただきたくて」。スナック「Tinto」を経営するママ、津田光世さん(78)=写真=が打ち明ける。「そうしなさいとおっしゃり、自ら設計して下さったのが石原裕次郎さんでした」
 
 津田さんは元タカラジェンヌ映画女優。その世界を離れた30代の後半、現在地に小さな旅館「みつよ」を開いた。松竹、東映時代の映画・演劇関係者にあいさつ回りするうち、隠れ宿として利用されるようになった。
勝新太郎が訪ねて来、その紹介で裕次郎が滞在するようになった。
 
 「連日のように2人で明け方まで飲まれる。もう体が持ちません、と申し上げました」。すると裕次郎が「わかった。では、ここにホームバーをつくろう。設計は俺(おれ)がする」と。色は津田さんが選んだが、スペインロケから帰ってきた裕次郎が、スペイン語の「赤い」からティントと名付けたという。
 
 店は昨年35周年を祝った。花束贈呈は片岡仁左衛門だった。津田さんは「本当に人のご縁のおかげです」。
 
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尚、Tintoさんは、一見さんお断りで、紹介者がいないと入れませんが、2~3人のメンバーで事前に葉書を出してお願いしましたら予約できるかも。
 
住所 :605-0825  京都府京都市東山区下河原通 八坂鳥居前下る下河原町463-22
TEL: 075-561-1979
 
(参考)日中に石塀小路に行かれる方は、2009年3月、Tintoさんの二軒手前に店名「紅蝙蝠(べにこうもり)」というカフェレストランが開店したようですから、ここで一休みや昼食もいいかも。ここでは、画家金子國義氏デザインの着物やゆかたや絵が飾られています。誰でも予約なしに入れるようです。
TEL: 075-533-6688 定休日火曜日http://www.kyogocan.com/
 
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(前回の記事での追加事項 お茶屋さんでの遊び代)
 
当時のお茶屋さんでの芸舞妓料金は、芸舞妓一人に付き花代は50,000円。
それと、席料が客一人当たり15,000円前後だったと思います。
それと仕出屋からの料理代と飲物代ですね。
 
お茶屋さんの中には、ホームバーを座敷の中に置いている所もありました。
その場合、客は掘りごたつのようになっているカウンター席に座ります。
カウンターの向こう側は畳部屋そのものです。
カウンター越しに芸舞妓さんがお酌をしてくれ、時には謡や舞もします。
 
この場合は、顧客一チームに対しての花代は、芸舞妓一人につき25,000円。
それと、席料はなく、料飲食費だけでしたね。
 
以上が、当時の記憶です。参考迄。


(追記)
京都祇園の宵 2011/10/21(金)