これが稚内市場攻略法でした

 
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  私の履歴書・336
 
今回の稚内戦略の話は、オセロはさみ将棋をご存知の方でしたら簡単に理解できると思います。
 
オセロゲームで白駒○○○をとる場合、両端を
●○○○●と挟むと、●●●●●と引っくり返る。
まさに、この手法なのです。
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さて、本題へ
 
 一ヵ月後、LL社稚内営業所から電話が来ました。
準備万端整ったと。
 
私は前泊で旭川に寄り、翌朝、斎木くんの運転する車で稚内へ。
稚内に着いたのは、午後2時前。
 
LL社稚内営業所に入り、応接セットで一服してから会議室へ。
模造紙横長5枚に描かれた地図には五色のシールが一杯貼られていました。
 
 
早速LL社ロゴ機の販売戦略について話しました。
   注1)ロゴ機とは  ブランド商品のシンボル・マークを塗装した機器
    注2)ロゴ機を商店に販売するのは、LL社の社員。
 
稚内という街は、縦長の地形。
 
ランチェスター戦略での「三点攻略法」では、「点から線」→「線から面」ですが、「点から線」の戦略だけで充分。
 
参照1)三点攻略法についての概略説明は、私の履歴書・126の前文で書いています。
 
簡単に言えば、「挟み撃ち」。
 
更に、稚内市内は北にどんつきの地形ですから各出入り口を押えると「挟み撃ち」と言うよりも「袋のネズミ」ですね。
  
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稚内市街地への出入りはオロロンラインと稚内国道と宗谷国道の三つ。
 
先ずは、市中を攻める前にこの三本の道の出入り口とノシャップ岬への道沿いの計四箇所の商店を押えておかなければ「袋のネズミ」とはならない。
 
オロロンラインエリア(B)には、既にロゴ機1台設置。住所)稚内市
稚内駅から北のエリア(D)には当月納品予定とか。住所)稚内市宝来
             注3)この時は何れもブラウン社製LL社ロゴ機
 
とすると、残る稚内国道エリア(A)と宗谷国道の出入り口エリア(C)にロゴ機を販売し設置することが急務となる。
 
 
では、どういう攻め方をするか。
 
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(上の図の説明)◎や○印は道路沿いの商店。
丸印の色の違いは、前回で述べたように、各商店との取引高の違い。
 
図の右端 南端の(イ)が、各ABCエリアでロゴ機を設置した各商店
図の左端 北端の(ロ)が、Dエリアにロゴ機を設置した商店
 
Step①)稚内市中の各南出入り口(A・B・C)の商店(イ)にロゴ機の設置。
Step②)稚内市中の北端(D)の商店(ロ)にロゴ機の設置。
 
この南端(イ)と北端(ロ)で稚内市街を挟む形にする。
(イ)と(ロ)の間にある商店には囲まれている事を無意識に感じさせる。
 
 
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Step③)次が(イ)と(ロ)の中間地点の商店《例えば(ハ)》にロゴ機を設置する。
Step④)それから(イ)と(ハ)の間の各商店を訪問し、ロゴ機の販売活動をする。
 
ここでの特徴は、南端(イ)から中間地点の(ハ)に向かって北守南進すること。
 
どんつきの街だから、市中の各店主は、出入り口の南端(イ)に近い商店の前を通る機会は多い。
逆に北端(ロ)に近い商店の前を通る機会は少ない。
 
つまり、同じロゴ機1台でも、出入り口の南端(イ)に近い程、高い効果を得られる。
 
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Step⑤)次は、南端(イ)と中間地点(ハ)の間のエリアで3割前後の商店にロゴ機を設置できたなら、(ハ)から北端(ロ)に向かって各個店を攻める。
 
この段階になると割合簡単にロゴ機の契約が出来るようになる。
店主は(イ)と(ロ)の間を何回も通っているので、新しいロゴ機に対しての意識は顕在化するからである。
 
Step⑥)契約を渋っていた(イ)と(ロ)の間の各商店主には「団地の隣のピアノ」の心情が生れる。
つまり、「ドミノ倒し」とか「雪崩現象」とか言われる状況で、商店の側からロゴ機を求める。
 
Step⑦)(ロ)と(ハ)の間の商店も同様な状況となり、商店自らロゴ機を求める。
 
 
参照2)このような雪崩(なだれ)現象が起こるのは、その10年前(1978年頃)、東京都国立市攻略(私の履歴書・125)で体験していました。
 
注4)上記稚内戦略を黒板で書きながら説明すると簡単ですが、文章のみだと表現方法が難しいです。