稚内市場制覇に欠かせないマップと現状調査

 
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  私の履歴書・335
 
壁に貼られた白地に近い手描きの地図を指差しながら、市場状況を話してもらいました。
 
牧田所長は稚内に来てから未だ半年。
単身赴任。 
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管理課長の方が市場に詳しいということで、管理課長が呼ばれました。
牧田所長も管理課長も私より10歳弱年長者。
 
管理課長は稚内に来てから二年半。
休日は、市場調査も兼ねて宗谷支庁管内を車で走り回るとか。
釣竿を車に積んで。
 
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稚内旧市街地の商店主の車での動線を確認しました。
 
稚内に出入りするには、三本の道がある。
 
稚内国道(R40) 稚内⇔名寄⇔旭川。大半がこの道路を利用。
 
●宗谷国道(R238) 稚内北見枝幸(えさし)・網走。オホーツク海沿い。
仕入れでこの道を使用することはほとんど無い。
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    オロロンライン 稚内⇔留萌・小樽・札幌。 
日本海沿いの道。この道は稚内⇔札幌間の直通の時にのみ走る。
 
注1)オロロンライン 小樽から稚内までの日本海沿いを走る道路の総称
小樽→国道337号→231号→232号→道々106号→稚内 風光明媚
 
天売島(てうりとう)に住むオロロン鳥ウミガラスの別名)にちなんだものである
 
注2)稚内駅からノシャップ岬への道は観光専用道路のようなもの。
 
 
管理課長の一通りの説明が終ってから牧田所長が言いました。
 
「西の稚内国道沿いと東のオロロンラインは戦略の対象外とする。
重点エリアを第一に稚内市街地。次に旭川との動脈・稚内国道沿いでどうだろう。
但し、この国道沿線(稚内→豊富→幌延)では集落が点在しているに過ぎないが」
 
と言う基本戦略はあったものの、このエリアを攻撃する具体的戦略は出てこなかったですね。
 
 
それを確認してから話しました。
 
ランチェスター戦略でも孫子の兵法でも重要なのはマップ(地図)。
 
注3)信長や秀吉の戦国時代、鎧兜姿の武将達が、白紙に墨で描かれた地図を前に誰が何処から攻めるかなどを討議している姿を映画やテレビで観たことあると思います。
 
マップを見たら、おのずと敵が見えてくるし、どうこの市場を攻略したら良いかが見えてくる。
 
営業員にやって欲しいことは、戦略的マップの完成。
 
 
戦略的マップとは。
 
その1)この地図に、LL社やRK社の商品を取り扱っている全ての商店の場所を丸印で書き込む。
 
その2)全ての商店を五種類に区分し、現状を一目瞭然とする。
 
その為には、
待針(小町針)のようなカラーピン、もしくは丸いシールを用意すること。
 
ピンの頭部が大きめな樹脂製のものを五色。各100本。
例えば、ピンク・赤・青・緑・薄茶ですね。
 
そのカラーピンを商店ごと、区分けに沿って地図に刺す。
 注4)右下の図は記入例です。実際の商店所在地ではありません。
 
その区分けとは 
 
イメージ 2●ピンク (sp)店。
LL社ロゴ機を既に設置している商店
 
●赤 (a)ランク店。同機未設 
    月間取引100万円以上。
 
●緑 (b)ランク店。同機未設 
    同、50万円以上。
 
●薄茶 (c)ランク店。同機未設 
     同、50万円未満。
 
●青 ライバルRK社のロゴ機が設置されている商店
 
 
その3)全ての商店の機器の現状調査をし、一覧表にまとめること。
 
  調査内容①機種名      
      ②機器購入時期
      ③機器購入方法 現金かリースかの別
      ④リースの場合、リース残存期間とリース会社名
      ⑤機器の程度 錆の具合
  調査期間 今日から一ヶ月以内で調査完了のこと
 
 
以上、三点の作業が完了した時点で連絡して欲しいこと。
連絡の有り次第、弊社旭川の斎木所長と同行しここで詳細を打ち合わせる。
 
その際は、営業員全員と飲み会を設け、顔合わせをする。
 
尚、これからの戦略は「根こそぎ奪取」であるから無血では済まない。
既存の機器撤去の為の資金が必要。
 
今後の一ヶ月間で、弊社は本部に対して相当の資金援助の交渉を行う。
御社も御社本社に対して相当の資金援助の要請をして欲しい。
 
尚、御社本社に対して年度末予算で追加台数を30台前後確保の交渉をして欲しい。
 
注5)年度末予算 公官庁や大手企業では不測の事態に備えて予算は余るように作られている。
不測の事態が起きなかった場合、予算を年度内に使い果たすための三月の道路工事がそれ。
 
やるなら一気! 
 
ライバルRK社やブラウン社に考える時間的余裕を与えてはならない。
何等かの手を打たれる前に、大勢を決めてしまわなければならない。
 
 
打ち合わせを終えた時は、もうアフターファイブ。
牧田所長と管理課長と私の三人は稚内の夜の街へ。
 
居酒屋からスナックを何軒梯子したでしょうね。
午前様からの二軒目のスナックではまたまたカラオケ。
 
処がここのカラオケの画面は素晴らしい。
プロジェクター(投影機)だから画面が映画館のように大きい。
 
ここで始まったのがカラオケ地獄。
カラオケマイクは三人を順番に回り続ける。
 
順番が来るまでは半分眠っている。
マイクを渡されたら、否が応でも眼が覚める。
 
何十曲歌ったでしょうかね。
スナックの外に出たら、夜がすっかり明けていましたね。
 
予めチェックインしていたホテルでのカバン一個の宿泊代は高かったですね。