顧客との更なる接点を深めるために

 
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      私の履歴書・323
 
或る日、世子主任が言って来ました。
 
「商店を訪問しても、話すネタが無い。それにせっかく新しいお客さんが沢山出来たのだから、もっとお客さんと親しくなる手を打たなくては」 
 
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「ファンクラブのようなものを創ることも一つの方法だね」
「どうやって入ってもらうのですか?」
「先ず君達が色々な方法を考えてからお客さんの意見を聞いてみることだね」
 
彼女等の案。
「新しい顧客全員を温泉に招待する」というもの。
 
然し、全員となると予算の問題で難しい。
 検討した結果、40名前後を温泉に一泊二日で招待することにしました。
 
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注)この画像は、定山渓温泉ビューホテルからメール添付で送信してもらったものです。
画像は①ホテル全景 ②露天風呂 ③ラグーン全景 ④クラブ「ファンタジー
 
 
  ●キャンペーン内容●
 
①期間三ヶ月
②販売目標台数200台
③温泉招待者計40名。
④抽選券を1台に付き1枚渡す。
⑤当籤券1枚で温泉招待者は2名。
⑥当籤枚数20枚。(計40名)
⑦招待する温泉は、定山渓温泉ビューホテル
      注)新築オープンしたのが1985年
⑧抽選券は、0~9の中の一つの数字を書いた葉書を事前に郵送。
⑨抽選方法は、三ヵ月終了後の地方宝くじの7等末一桁の数字に合致したもの。
⑩予算60万円。
 
当時、定山渓温泉ビューホテルでは平日一泊が@6,000円。
プラス、クラブ「ファンタジー3,000円(?)
 
送迎は、札幌大通りからビューホテルまで無料送迎バスを活用。
 
 
 
さて、招待の当日。
招待者は23組46名。内、女性42名、男性4名。
 
随行者は、私と女性営業社員3名(世子・亜子・絵子)の計4名。
確か、無料送迎バスは大通りを午後1時発車で、ホテル着が午後2時前。
 
割り振った二人部屋に全員を案内して先ずは一風呂。
午後6時前に、夕食の案内で各部屋を回りました。
 
驚きました。ほぼ全員が入浴せずにカーテンを閉めて眠っていましたね。
皆さん、365日休日無しに店を深夜まで開けていますから睡眠不足なのですね。
 
宴会場では我等の三人の女性は、真っ赤なスーツの制服姿。
マイクを持って歌って踊ってお酌で回って当にコンパニオンでした。
 
二次会は、ナイトシアターを予定していましたが、女性客の皆さん、早々に部屋に帰られました。
 
数日後、招待した顧客先を全店訪問させましたら言われた言葉。
「あんなに眠れたのは久々。それに炊事をしなくても良く、本当に楽でした。年に一度の割合でいいから招待して!」
 
彼女達は、この招待した23軒の札幌市内の個々の商店を基点として、挟み撃ちや三点攻略法を駆使して実績を上げていきましたね。
 
 
話は変わって、
 
世子や亜子の車の助手席に乗って顧客に挨拶訪問する日の昼食は、彼女等の見つけた美味しい食事処。
 
世子の場合は、洋食系が多かったですね。
或る日、岩見沢方面に新しいスパゲッティの店が出来たと言うので行きました。
国道から離れた田んぼの中。イタリアンレストランでした。
 
翌朝、メンテナンス部署の野川君が言いました。
 
「所長と世子さんは、昨日、変な所を走っていたでしょう」
「あぁ、何処かの田舎道を走ったね」
「所長と世子さんは危ないですね」
「どうして?」
「あそこは、世子さんのエリア外ですよ。それにラブホテルの近くですよ」
「そうか! そう言えば、何でこんな場所にあるのかと不思議だったよ」
「世子さんがあの店を知っていると言うことは、彼氏と入ったからですよ」
 
以後、世子の管轄エリア内でしか移動せず。
次回のランチは支笏湖方面での予定でしたのに。
 
 
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他方、亜子の動けるエリアは、小樽・岩内や倶知安も含みますから気兼ねなしでした。
 
毎回午後1時頃にはその日の予定を終了させてから昼食ですね。
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注)写真は、小樽市祝津 高島岬日和山灯台 (小樽水族館の近く)
「喜びも悲しみも幾年月」のロケ地。
2010年3月31日に明治44年以来99年の歴史を閉じる。 
写真は小樽フイルムコミッションより http://www.otaru-fc.jp/
 
 
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三度も行ったのが、小樽港の北にある高島港。
 
 
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その港の北端にあるのが、海鱗丸フィッシャーマンズハーバーのレストラン。
注)今、有るかどうかは不明です。
 
当時、出来て間もない頃だったと思います。
 
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右の写真の建物の二階の右半分がレストランになっています。
 
注)写真は小樽フイルムコミッションより
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青い海と港が見渡せる海鮮レストラン。
 
 
昼でも夜でも、絶好のデートスポットでしたね。
 
 
実は、彼女達は、私と同行するのを喜びました。
理由は、昼食代の払いが私だからかも。