シンデレラ姫の帰社時間は午前様

 
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            私の履歴書・297
 
翌朝出勤しますと、世子(よこ)と亜子(あこ)は、もう皆の前で宣言していました。
 
『次月二人で一億円を達成し、一人2万五千円のすき焼きを食べに行く』と。
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但し、彼女等の売上額一億円には、条件が二つありました。
一つは、納品立会い業務から解放されること。
 
一人月50台となると、一日平均2台半の納品に立ち会わなければなりません。
納品に立ち会っていたら、到底、営業時間がとれませんね。
 
急遽、女子の営業社員並びにアルバイト納品立会い者を募集。
三名を新規採用。
 
年齢は三人ともに亜子と同じ20歳。
亜子より年上の女性を採用する訳にはいかなかったのです。
 
それからの朝夕、事務所の中では喜悦の声が飛びまくりました。
特に夕方、二十歳の女性四人が揃うと箸がこけても可笑しい年代に戻る。
 
彼女達は、三つ年上の世子を「小母さん」と言って騒ぐ。
自分達も三年後には「小母さん」になるのに。
 
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ケロがちょっと傾いただけでも大騒ぎ。
 
この時分の事務所には、アルバイトも含めた20歳代女性社員が7人。
 
 
日中に事務所にいますと、女性の誰かが必ずコーヒーを持ってきます。
 
コーヒーを持って来た時に何等かの話をしますから、彼女等にとっても私にとってもちょっとしたコミュニケーションタイム。
 
困ったのは一人断ると全員断らなければならないから断れない。
一人受け容れると、全員の持って来るコーヒーを飲まなければならない。
 
事務所から出たとしても、訪問先ではコーヒーが出て来る。
どう転んでも、毎日10杯は飲む。
 
 
もう一つの条件とは、
 
『接待した夜は、どんな時間であろうと彼女等は必ず帰社するから、所長(私)は事務所で必ず待っている事』
 
帰社するのは午後11時頃だろうと思ったのですが、考えが甘かった。
シンデレラ姫は午前零時をまわっても帰社の気配なし。
 
約束を忘れて真っ直ぐ自宅に帰ったのかな?
午前一時前、事務所に電話が。
 
間違い電話? 
それとも何かあったのかな?
 
事務所に一人の私。
受話器をあげる。
 
私 「もしもし」
世子または亜子「ソォ~~レ、居たでしょう」
私 「????」
 
この私の声を客に聞かせるのです。
それが毎夜の行事となりましたね。
 
彼女等の帰社を私が事務所で待っていることの証明なのです。
 
客は、それ以上彼女等を引き留める訳にはいかない。
彼女等は、すすきのからタクシーで会社に戻る。
 
処が午前一時過ぎ、帰社してから直ぐに帰宅してくれない。
先ず、眠気覚ましの為にインスタントコーヒーを沸かす。
 
私にも、飲みたくもないコーヒーを持ってくる。
無論、真夜中の事務所にはどちらかと二人きり。
 
 
それからの彼女らは、日報作成・業務への発注書&納品作業依頼書作成・明日の段取り etc.
更に、今日抱えてきた問題についての私への報告と判断を仰ぐ。
 
処が、二人の接待の日が重なり、然も二人が別々の時間帯に帰社の時は、二杯も飲まなければならない。
 
これで、午前2時頃帰宅して晩飯を掻きこんで入浴し、直ぐ眠れる訳がない。
ましてや私、午後6時以降、コーヒーを飲んだら眠れない体質。
                              トホホ



(続編)

私の履歴書・40歳代北海道編 目次(1)~(3)