チークダンス戦略

 
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   私の履歴書272
 
打つ手無しの道南地区にどう対処するか?
 
1987年4月になりますと、神戸部長が相談にきました。
 
 
 
 
「水無瀬所長、如何されますか? これから全道23地区の商業組合で通常総会が始まりますが」
 
「今までどうされていたのですか?」
 
「小さい組合は、総会の祝電だけ。ウズマサ社長の名前で。
大きな組合は、以前はご祝儀を届けましたが、ここ何年かは祝電だけです」
 
1月に八雲組合に挨拶に行った時に、組合の僕好みの事務員さんが、総会は洞爺サンパレスで一泊とか言っていましたね」
 
当時、サンパレスは、洞爺湖温泉では新しく一番良いホテルでした。
 
「あそこは、道内でも一番早く、5月12日に開催ですよ」
「確か、事務員さんが、総会に是非来て下さいって言っていたはず」
 
「水無瀬所長、出席しますか? 出席するなら、LL社八雲の所長から組合に言わせますが」
「おぉ~! そうしてくれ。二名参加すると」
 
温泉宿泊ですから、目をつむっても参加ですね。
 
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八雲組合エリアは、八雲・瀬棚・今金・長万部
 
昔は我社の製品だらけでしたが、以後、ブルー社とブラウン社にやられて壊滅状態。
 
この時は、私が着任して五ヶ月目。
 
函館出張所のエリアですが、函館の佐藤君は例の調子。会議にも出てこない。
 
 
巻き返しなど可能な状況では全くない。
その状況で私が総会に出席したら、吊し上げをくらうかも。
 
ここは、敢えて苦情を聞くつもりで。
洞爺サンパレスに官費で宿泊出来るならそんな事は何のその。
 
5月12日 神戸部長を助手席に乗せて洞爺湖サンパレスへ。
ご祝儀袋には、三万円。
 
ホテルの会議場の広さと仕様は、昔の小学校の小さ目の体育館スタイル。
正面に演壇(舞台)があって。
 
壇上に会議用テーブル(一間物)が6卓に椅子が12脚。
壇下に20卓40脚。
 
壇下の最後尾の席に座ったら、愛想の良い事務員さん、そこじゃないと言う。
まさか壇上? 業者の私が何で壇上の来賓席に座るの?
 
壇上に座る人といえば、組合の主要役員、道庁代表者、各町役場代表者、それに税務署、LL社函館所長に八雲所長。そこに我等の2名。
 
組合員の出席者は27名。女性が8割。
平均年齢は60歳前後でしょうか。
 
午後2時に始まった通常総会では、委任状も含めて出席者は過半数で成立。
祝電の読み上げに始まり、決算書、新年度予算案等満場一致でシャンシャン。
 
用意されていた我等の部屋は個室。
色々な浴槽がある温泉で一風呂浴びて休憩してから懇親会会場へ。
 
午後6時開始。
お膳での宴会です。
 
「神戸部長、刺身を食べたら酒を注ぎに回りましょう。
あなたは左回り、僕は右回りで行きましょう」
 
お酌にどの位の時間がかかるか分からない。
クレームも聴かなければならないかも。
 
でも、終ってみれば各々1時間半でひと回り。
喜ぶべきか悲しむべきか、クレームの話は皆無。
 
残る時間で、お膳の残る料理を平らげました。
 
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宴会後は、ホテル内ナイトイン『フェニックス』で。
デスコ風ですね。長方形の角の取れた舞台付き。
 
 
 
組合員のおばちゃま達とようやく会話を始めたとおもったら『ドォーン』
何事か?と思ったら、花火だという。
 
この5月にもう花火?
夏季は毎夜8時半から。冬季は土曜と日曜のみ。
 
おばちゃま方が引き揚げるので、仕方なく我等も退去。
 
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洞爺湖温泉のホテル群は、洞爺湖の南岸に沿って建てられている。
 
そのホテル街の西端から東端間で、花火の打ち上げ船が往復。
 
何処でも打ち上げ船が真ん前に来る。夫々のホテルが一等席。
 
 
 
当初は、ホテルのラウンジから見上げていましたね。
湖側は、高さ10m程のガラス張りで横が50m程。
 
 
途中、自室に帰り部屋の窓から。
神戸部長と窓辺でビールのコップを片手に花火見物。
 
思うことは、北海道に勤務中に、家族をこのホテルに泊まらせて花火を見せたらどんなに喜ぶだろうって。
 
              何事も無く終ったのが一年目
                                     つづく
 
 
 
参考1)洞爺湖汽船のページ
参考2)
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 注)写真は、カラカミ観光『洞爺サンパレス』の許可をいただいて掲載しております。