札幌すすきのの夜の素晴らしさ
前回のあらすじ)
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札幌営業所を初訪問。
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そこにやって来た垢抜けた女性。
この人が事務員!
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軽四でアイスバーンをテスト走行。
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後、LL社札幌支店に。
北海道とは、西日本での見方とは雲泥の差に驚く。
再度ハンドルを握って、会社に戻りました。
事務所には、留守番社員のみ。
事務所には、留守番社員のみ。
皆、今日の夜のすすきの居酒屋会場に向かったとの事。
成る程、こういう場合は時間厳守か。
成る程、こういう場合は時間厳守か。
その時、S電機札幌営業所の社員が部品を持ってやって来ました。
そこで名刺交換。彼は会社に電話。
そこで名刺交換。彼は会社に電話。
S電機札幌所長は、これから来社すると言うも断る。
明朝9時に来社との由。
明朝9時に来社との由。
その彼と話をするのだが、何となくよそよそしい。
私の本社での事や、広島でのライバル社との事が伝わっているのかも。
私の本社での事や、広島でのライバル社との事が伝わっているのかも。
タクシーを拾い、すすきのの居酒屋着が6時ぎりぎり。
大きな店で、通路が真ん中に有り、左右両側が座敷。
大きな店で、通路が真ん中に有り、左右両側が座敷。
その座敷の一つのコーナーに連中は座っている。
座敷テーブルの前には、もう刺身や焼き魚等が乗っている。
座敷テーブルの前には、もう刺身や焼き魚等が乗っている。
処が、私の座る場所が無い。
「皆、詰めて!」と山川課長。
「皆、詰めて!」と山川課長。
奥に向かって詰めたから、空いた場所は、通路に隣接した末席。
私は幹事か?
私は幹事か?
その状態で皆飲み始める。
いつ始まったか分からない。
いつ始まったか分からない。
程なくして山川課長が挨拶。
私にも挨拶をと言うが、断る。
私にも挨拶をと言うが、断る。
「刺身が大きいでしょう」
成る程、本州の刺身の切り身の三倍は優にある。
成る程、本州の刺身の切り身の三倍は優にある。
「北海道では、是非、この『ほっけの開き』を食べて下さい」
あっさり淡泊な味。
あっさり淡泊な味。
幼少時代、ほっけは嫌いだった。
40年弱振りに食べるほっけは美味しい。
40年弱振りに食べるほっけは美味しい。
上座の方では、社員達が仏事でお斎(とき)を食するが如き。
ぼそぼそ。こそこそ。
ぼそぼそ。こそこそ。
そうこうしている内に二時間経過。
いつの間にか訳の分からん状態で解散。
いつの間にか訳の分からん状態で解散。
外に出ると神戸部長と二人のみ。
社員達はもう道の向こうを歩いている。
社員達はもう道の向こうを歩いている。
「もう一軒、お付き合い願いますか」と神戸部長。
「このままでは中途半端だから、付き合おう」
「このままでは中途半端だから、付き合おう」
行ったのが、第4グリーンビルの二階のクラブ。
すすきの交差点から一筋南を東に入った南側のビル。
すすきの交差点から一筋南を東に入った南側のビル。
店は混んでいた。
丁度、一番手前のボックスが一つ空いていた。
丁度、一番手前のボックスが一つ空いていた。
横に座った二人の女性を見て驚く。
質が良過ぎる。 注)その女性の一人のお名前が、斉●慶子さん。
質が良過ぎる。 注)その女性の一人のお名前が、斉●慶子さん。
スタイルが違う。
脚が長くスラリ。
脚が長くスラリ。
頭が小さい。
服装のセンスが違う。
服装のセンスが違う。
よく手入れされた髪がナイーブになびく。
薄化粧で肌はつややか。
薄化粧で肌はつややか。
メイクが違う。
口紅が違う。
口紅が違う。
これが札幌か!
今の時季、すすきののクラブは何処も多忙と言う。
官庁や企業の夏季の接待は、ゴルフ場。
雪の降る冬季は、夜のすすきのでの接待となるのだそうだ。
雪の降る冬季は、夜のすすきのでの接待となるのだそうだ。
「あの人たちは、どういう人達なのですか?」
「あちらのボックスは、A社の部長さん。こちらはB社の支店長さんですよ」
「あちらのボックスは、A社の部長さん。こちらはB社の支店長さんですよ」
「有難う。でも私の仕事とは縁が無い分野だから」
「皆さん、単身赴任なのですよ」
「皆さん、単身赴任なのですよ」
帰りしな、神戸部長が言う。
「今日は私に払わせて下さい」
「じゃ、ご馳走になろうか」
「今日は私に払わせて下さい」
「じゃ、ご馳走になろうか」
彼が財布から出したのは、一万円札が一枚に千円札二枚のみ。
それで、且つ、お釣りを貰っている。まさか?
それで、且つ、お釣りを貰っている。まさか?
「ご馳走様でした。処で、幾らだったのですか?」
「ほれ、この通り」そう言って、彼は釣銭を手の平に広げる。
「ほれ、この通り」そう言って、彼は釣銭を手の平に広げる。
何と、一人当たり、5千円台。
この女性のレベルなら、広島流川では六倍はする。
この女性のレベルなら、広島流川では六倍はする。
雪が降ってくる。
雪の中を黙って歩む。
雪の中を黙って歩む。
アダモの歌が、胸の中から聴こえる。←(アダモの歌声)
~♪~
ゆきは降る あなたはこない
むなしい夢 白い涙
この寂しさ この切なさ
あなたはこない いくらよんでも
白い雪が ただ降るばかり
~♪~
頭髪に積もった雪を手で払えば、静かに雪は舞い落ちる。
天空を見上げれば、白い蝶の群れが舞い降りる。
間断なく。
天空を見上げれば、白い蝶の群れが舞い降りる。
間断なく。
そしてお互いに見つめあいたい。
濡れた瞳に、そっと口づけを。
濡れた瞳に、そっと口づけを。
「神戸さん、こりゃ、とんでも無い所に来ました!」
「どうして?」
「単身で札幌にいましたら狂います。早く家族をこちらに呼ばなきゃ!」
「どうして?」
「単身で札幌にいましたら狂います。早く家族をこちらに呼ばなきゃ!」
子供達の学年の変わり目の春休み3月末に転居予定を、二ヶ月弱早めました。
注)すすきのの画像は、アローズ氏の壁紙を使用しています。 http://tokyo.gonna.jp/