京都の女性を妻にした男

ほっこり京都人(18)


イメージ 1さてさて、今回は京都の女性を妻としましたお話二つです。
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《茶寮のお嬢さんの場合》
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森山さん(仮称)は、京都のD大を卒業後、織物会社(当時本社京都東証一部上場)に入社。
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彼の人柄を見込んで、マネキン会社の社長が房子さん(仮称)を紹介。
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二人は目出度くゴールイン。

私、当時その話を聞きまして、不思議に思ったのです。
森山さんは、京都人が忌み嫌っている四国出身。

房子さんは、その昔、高貴なお方の不倫の密会場所の茶寮の縁戚のお嬢さん。
縁戚が四国出身者との結婚を赦さないはず。仲人が良かったのでしょうかね。

結婚して間も無く、森山さんはその会社を辞めて別の会社に入社。
彼に言わせれば、元の会社では、社内でも取引先からも卑下されたそうですからね。やっぱりね。

その転職だけでも、奥方のお怒りは半端じゃ無かったようです。
更に、再就職した会社では、入社早々に東京転勤。お怒りに輪をかけました。

奥方親族一同が集まり、都落ち(野蛮な蝦夷の国・東京へ行く)に涙!涙!だったとの事。
傍の旦那は見るに忍びなかったそうです。

それからが大変。東京に転勤してからの毎夜、亭主は奥方から自分の毛並みのよさと東京人の品の無さを聞かされてうんざり。毎夜同じ話ですからね。

京都生まれの京都育ち。東京に知人がいる訳でもなし。話し相手は亭主のみ。
婉曲な言い回ししか出来ない京都人にとって、単刀直入しか言えない東京人の中に交わる事など到底無理でしたね。

さて、奥方が懐妊しました。奥方はこれ幸とばかりに、野蛮な蝦夷人が住む東京から雅の京都の実家へ。

他方、旦那の方は、ここぞとばかりに夜遊びしましたね。

奥方が東京に帰ってきたのは子供が一歳になってから。

奥方は、直ぐに気が付きます。
自分のものではないハイヒールがある事を。
自分のものでないパンストがある事を。

女性とは不思議な物で、自分のいた痕跡を残したいのですね。
女性とは、嗅覚の鋭いものなのですね。ドアを開けたとたん匂いで分かったとの事。

それからが大騒ぎ。京都の仲人を交えてドタバタ。
何とか納まりまして、その後、更にお子さん二人誕生。

その後、京都に転勤。ご家族も京都へ。
私が会社のあてがった一軒家を訪ねたのは、休日の午後一時半でしたね。

昼食を終えてのんびりしているだろうと思いましたら、これから昼食との事。
おいとまして外に出たのですが、亭主が追いかけて来まして已む無く上りました。

奥方のいや~な顔! どうやら亭主は私の訪問を奥方に言っていなかった様子。

それから延々と三時間、奥方の亭主こきおろしとぼやきを聞かされましたね。
特に嘆いたのが、住所が京都市ではなく京都府

それに裏は竹林で閑静とした住宅地ですが駅やバス停から遠く山の中腹。
たぬきやキツネが出るところじゃ皆に顔向けが出来ないと。更に、昔の亭主の浮気話。

                         つかれましたね



イメージ 2

《お公家さんを祖先に持つお嬢さんの場合》

亭主は元大阪のローカル銀行勤務。
ある日の夕方、中小企業の元社長との三人で居酒屋に入りました。

いつの間にか、話題は彼の奥さんの事。
元社長が、盛んに褒め称えます。
調子に乗って彼も奥さんの家系図の解説。

「よっしゃ! わしとこで飲みなおそう!」という事で、三人で彼の自宅に行きました。
奥さんを我等に見せるというのです。11時半頃でしたね。

それからどうなったと思います?

家の中で、唯一点灯しているのが、豆電球一個。
せめて灯篭流しのろうそく程の光が欲しいもの。

暗闇に近いその灯りの下の食卓で我等三人は、ウイスキーの水割り。
氷を冷蔵庫から取り出すには音が出ますから禁止。

まともに声を出すのも禁止。ひそひそ話し。
無論、早々に退散しました。

ありゃ、これから夫婦喧嘩と言うよりも、しっぽりと亭主が奥さんから叱られるぞ!
外に出てから元社長と二人で大笑いしましたね。

     何れも三十年前(1975年 昭和50年)頃の事です。


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≪ほっこり京都人 25≫
「東男に京女」の本当の意味 2009/2/15(日)
https://blogs.yahoo.co.jp/minaseyori/56644448.html