京都・上賀茂・学生アパート●●荘物語(2)白昼夢

大谷君(B君)にきた高校一年生の真美子さんからの礼状に、こっそりと大谷君の名前で返信。再度、真美子さんからのピンク色の二通目のお手紙が、ドアに挟まれているという。


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またもや、三者検討会。
そこで「今度は、前回よりも、もう少しボルテージを上げよう!」と言うことになった。

文面の初めは『妹のところに遊びに来たあなた(真美子)が可愛いと思い密かに垣間見ておりました』といきなり切り出した。

真美子さんからの三通目から、いよいよ盛り上がってきた。
こちらも盛り上がる内容で返信。

『あなた(真美子)と、京都のお寺を巡り、宵闇の加茂川で語り明かしたい』

さあ~~!これで、いよいよだ!!
ところが、それから半月間程、真美子さんからのお手紙が来ないようだと言う。

そんな事はない。ばれるはずはない。
大谷君が直接見ているに違いない。

さぐりで、森君と二人で大谷君の部屋を訪問。
見渡すと、それらしきものは無い。
彼がトイレに行った隙に机を開けても無い。

それから数日して、森君が大家のおばさんに尋ねた。
「今日、僕に手紙がきませんでしたか?」
大家「きていないよ。大谷さんには着たけど」


森君の報告「今は、確実に、手紙が部屋にあります!」

それじゃ、と、今度は、三人で大谷君の部屋を訪問。
大谷君は、昼の起床でパジャマ姿。
たまたま、顔を洗った直後で鍵がかかっていなく、ス~と開いた。


白昼夢

とたんに、何かを後ろ手に隠した。
ピンクの封筒がチラリと見えた。

森 「ラブレターを読んでいたのですか?」
B 「いや違う。親からの手紙だ。」
森 「親が、ピンクの封筒で息子に手紙を出しますか?じゃァ、見せて下さい」
B 「見せられないよ」

押し問答が続く。

森君が、彼の後ろ手の手紙を奪おうとする。
狭い部屋を逃げ惑う大谷君。

大谷君は、扉を開けて逃げようとした時、森君の手が彼のパジャマのズボンをしかと掴んだ。
彼は廊下に転ぶ。立ち上がるが、パジャマのズボンは、森君の手に握られたまま。
おまけに、パンツまで付録。

彼は、下半身、裸!
森君が猶も追う。
彼は、洗面所に立てかけてあった白のビニール傘を広げて前を隠し、裏の畑に逃げ込んだ。

畑には、大家のおばさんが畑仕事。
「あんた!何してるの?」

矛先を変えて、表通りに逃げる。通りすがりの人が振り返る。
透明な白い柄のパラソルが片手。もう片手には、ピンクのお手紙。
下半身、プランプランが、追い詰められ、二葉姫稲荷神社境内まで駆け上がる。

この日は、殊更天気良好。青い空、暖かな日差し。

白昼夢


(つづき)
京都・上賀茂・学生アパート●●荘物語(3)借用した下着 
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