近畿でキンキを買う?

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地元スーパーに行ったら、何と、今回はあの北海道産の魚「キンキ」を売っている。
こいつは、伊豆のアカメダイや、鳴門の鯛よりも遙かに美味い!!
早速、購入し調理をマンマに任せた。
本来は、塩振り焼き魚にした方が美味いのであるが、昔、札幌で焼き魚は何度もお互いに
食べているので、煮魚にした。

キンキに関しては、私、ちょっとはうるさいし、懐かしい話がある。


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その一)私が、札幌時代、会議で仙台に行った。私が常に言っている「キンキが最高!」という
話をしていたので、常務が、この夜は、仙台のキンキ料理でNo.1の小料理屋に案内するとの事。

成る程、出てきたのは確かに60㎝程のキンキ。でも、本来のキンキの味に劣る。
私は、板前を呼んで「このキンキは、何処で水揚げしたの?」と聞く。
板前「市場で買ってきたから分からない」との由。

私、皆に言ったね「今度、札幌に来(き)んしゃい!キンキの本当の美味さを教えてあげるから」
せっかく、常務の好意を、私はにべもなく「不味い!」と言ってしまった。

それから数ヵ月後、常務が北海道のキンキの賞味の為に、出張。札幌全日空ホテルに宿泊。
私は、行きつけの小料理屋に、これぞ!というキンキ二匹を事前に頼んでおいた。
さて、当日。魚市場で仕入れた約70㎝のキンキ二匹。当時市場で時価@7千円。
「どうしましょうか?」
「一匹は塩焼き、もう一匹は煮魚で」

だが、準備万端整いながらの、一向に常務は来ない。
「ナニ~~??!!風邪で40℃の熱!!!ホテルで寝ているだと~~~~!」
お~~~!部下の二人で、このキンキ二匹を堪能。
常務には罰として、この夜の我等二人のそれからの札幌の夜のツケを全部まわした。



その二)キンキに私が何故うるさいというと、幼少の頃からの大好物だからである。
小学校入学前後は、秋田の山深い雪の多い所に住んでいた。

晦日近くになると、親父が、リュックをかついで、雪をこいで30㌔程の本荘の魚市場に
正月用キンキを買いに行ったのである。大雪の時は、夜明けに出て帰宅は真夜中。
無論、この頃、毎年、羽後交通バスは雪で運行中止。

正月のお膳には、必ず、キンキがあった。
だが、無い年が一度だけあった。何しろの大雪で親父が途中で引き返したからだ。
親父のこの時の無念さを、顔に書いてあるのが子供ながら分かった。

親父は、幼少の頃、政略養子縁組で、半年ほど、函館にいたことがある。
その後、当初の約束と話が違うので、縁組を解除して、地元に帰ったとの由。
その函館で覚えた「キンキの美味さ!!」である。


それらの事柄を偲びながら、熱燗、一杯!!更に!更に!一杯!!

飲み過ぎた!!!


追記)このキンキン生一匹千円!!安い!!

地元スーパーの魚担当者に聞いてみた。
私「君は北海道出身かね?」
彼「魚市場の北海道担当者と懇意だからですよ」
私「しかし、今までの函館の塩辛は不味かったが、今度のは、美味いよ」

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と言う訳で、塩辛の写真も掲載。他方、函館の色々なカリントを三袋購入したのだが、
写真を撮ろうとしている内に、マンマと息子に一瞬で空にされた!! 無念!!