59年前の小6作文・最後の二行の感性

これは、1948年(59年前)の小学6年生の作文である。
この最後の二行に、時空を超えた子供の感性の素晴らしさを感じるのは、私だけであろうか。

               作文「豆ひき」

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この感性を踏まえて、短歌を詠んでみたが、彼の最後の二行には、及びもしない。

聞こえるよ 石ころ道で 実りの歌 ザッザッザザザ ザザザ ザッザッザッ


   ★      ★      ★


尚、この作文を書いた児童の住む象潟(きさかた/当時は きさがた)は、
芭蕉の「奥の細道」で詠まれた下記の俳句で有名である。


象潟や 雨に西施(せいし)が 合歓(ねむ)の花


芭蕉が訪れた頃の象潟は、海に小島が点在し、「男性的な松島、女性的な象潟」と称されていた。

処が、地震により隆起。当時の海は、今、田んぼになっており、その田んぼの中に、当時をしのばせる小島が点在する。

俳句の中での西施とは、中国の絶世の美人の一人。
美人であるが故に、終に、湖に沈められるのである。

西施と合歓の花が、何故、結びつくと言うと、西施は「しゃく」(美人にありがちな軽いせき)を患っており、そのか弱さが、当に、合歓の花なのであろうか。

尚、象潟と合歓の花は、後日、別途、紹介したいと思う。