1月24日、
谷崎潤一郎が渡ったであろう水無瀬の橋の近く、野鳥軍団が夕陽に舞う。
群れは停まる。もう夕闇が近づいている。
夢中でシャッターを押す。
彼等の向く方には、北。天王山。その向こうに京都の街が霞む。
リーダーか? 喜悦の一声。
群れは、大きく乱れて、再度、元の位置へ。やはり、北を向く。
一斉に飛び立ち、今度は、目の前の電柱に。
やはり、北に向きを変える。何故だ?!
私に、何を見せると言うのか?
やがて、一斉に飛び立ち、この頭上を二度旋回。
東の
三川合流地の淀の中州に舞い降り、夕闇に消えた。
そして、ここに二度と帰ってくることは無かった。
今宵の月は、下弦。だが、いやにまぶしい。