プール水道ダダ漏れ事故防止策での教育委員会への提言


東京都の教育庁と教職員は、学習効果が無いと言おうか、歴史(過去)に学ばないんですね。毎年のように同じ過ちを繰り返す。

今年も学校のプールの水を出しっぱなしにしていた教職員がいた。
今回の都立多摩技術高校のズボラ教職員による無駄な水道代は116万円。

100万円以上の高額なのは、2010年の都立練馬高校の510万円。
同年、葛飾区立東金町中学校の500万円。

東京都以外での教職員のズボラによる無駄な高額水道代は、

2010年群馬・前橋市清里小学校で150万円
2011年愛媛・松山市の津田中学校で503万円
2012年神奈川・小田原市立三の丸小学校で300万円

小田原市教育委員会では、損害額300万円の内、学校長、教頭、体育主任の三人に半分の150万円を払わせると言い、前橋市教育委員会は、学校幹部の募金で穴埋めの意向を表明しているが、このようなズボラな教職員を生み出した責任は教育委員会にもあり、教育長・教育委員長自らも払うべきではないのか。

東京都が2012年に調査したところ、プールの元栓や散水栓の閉め忘れ事故が申告分のみだが計5件あったという。

実態はどうなんだろう。推して知るべしですね。
申告の5件は、ズボラで漏水した水道代を隠せないほど高額なはず。いじめ問題でもひたすら隠すのだから、半端な金額と件数ではないでしょう。

ちなみに、東京都での年間申告5件から単純計算すると、全国のズボラ教職員による高額な水道事故は、年間63件となる。実態は、この10倍から20倍で約1000件で億単位でしょうね。

(※)東京都の私立も含む学校プール数は約2400。全国では、約30000.


下記は、今回のズボラ教職員によるプールの水道栓閉め忘れ事故を報道する二つのメデアの報道内容の相違比較。


日本テレビ系(NNN)
●都立高校でプールの水116万円分がムダに
 7月22日(水)19時25分配信

 先月、東京・小金井市の都立高校で、プールの排水バルブを開けたまま給水し続け、水道料金約116万円がムダになっていたことが分かった。

 東京都によると、小金井市の都立多摩科学技術高校で、先月8日のプール開きの際、校長がプールに大量に給水しているにもかかわらず水があふれないことに疑問を抱き、職員が確認したところ、排水バルブを開けたままで水が流れ続けていたことがわかったという。この7日前から給水が続いていたということで、1600トン以上の水道水約116万円分がムダになっていたという。

 給水を始める際に教職員が排水バルブの状態を確認していなかったということで、都は、プールの水の管理についてのマニュアルを改め再発防止に努めるという。
               ☆
 ●“排水”のままプールに給水 約116万円むだに
7月22日 15時48分 

東京の都立高校で、排水バルブを開けたままプールに水をためていたため、水道料金およそ116万円分の水が漏れていたことが分かり、東京都は、プールの水の量を毎日記録することなどを定めたマニュアルをすべての都立学校に配布し、再発防止を徹底することにしています。(中略)

都内では、3年前の夏にも都立高校と特別支援学校合わせて5校でプールの水が漏れるケースが相次いで起きていて、東京都教育庁は、プールの水の量を毎日記録することなどを定めたマニュアルをすべての都立学校に配布し、再発防止を徹底することにしています。



NHKでは何故か学校名を伏せている。という事は、この高校か又はこの高校の校長か教職員に何か表に出せない秘密がある。

他方、東京都教育庁では対策として、日テレニュースではマニュアルの改訂を、他方NHKニュースでは今まで一部の学校にしかマニュアルを配布していなかったから、全ての都立学校に配布するとしている。

この二社の報道の不思議な相違。
対策の意味と内容が全く異なる。

日テレニュースでは、従来のマニュアルの内容が悪かったから事故が起きた。
NHKニュースでは、マニュアルを読んでいない教職員がいたから事故が起きた。

この相違の意味するところは、東京都教育庁はそれまで水道の元栓を閉めよとの掛け声だけで終わっていたということと、それぞれのインタビュー時、狼狽気味でその場その場の思いつきの対策を話したに過ぎないということだ。

私見
これ以上述べたら長くなるので結論をはしょる。

完璧なマニュアルを配布したなら、事故は防げるとの思いは妄想である。
問題は、マニュアルを実行するのは人間であるということだ。

そこで対策として『連鎖技術移転システム』が必要である。
私のここでいうシステムとは、お国が唱える産学技術移転システムではない。
各学校から担当者を一同に集め、レクチャーや実技指導をするのでもない。

例えば教育庁教育委員会)は、折り紙で折り鶴の作り方を学校長に教える。学校長は、副校長・教頭に教え、副校長は・教頭は主幹教諭に教え、主幹教諭は平教諭(担当者)に教えるという一連の指導システムである。

教育庁、又は校長は頃合を見計らって平教諭(担当者)に折り鶴を作らせテストしたらいい。そこで教育庁や校長が分かることは、各段階での指導力である。

平教諭の作った折り鶴に問題があるならば、校長が指導として各段階の教える立場側に相手に応じた指導の仕方の工夫をさせる。イコール、各段階の指導者としてのスキルアップにつながっていく。

教頭や平教諭の出来が悪いからといって首やどこか別の学校に直ぐには飛ばせない。中間職をも平教職員をも育てなければならないから、多少時間がかかるように見えるが、結果としてこの方法が短時間で徹底でき、然も育成効果を得られる。

更にメリットを述べるならば、指導した側の者が、より一層折り鶴の折り方を理解するということである。

もう一つ述べるならば、指導された側の者は、知らず知らずの内に指導する側の指導方法を学んでいるということである。

面白いことに、この指導された側の者が、次段階で指導する側に立ったときの指導の内容は、かって彼が指導を受けたそのものに彼なりの工夫を凝らしたものであった。彼の思考回路が活性化し、レベルアップしていったのは無論である。

そうそう、言い忘れたが、学校でこの連鎖技術移転システムを諸形態に応用し、常態化するならば、平教諭(担当者)や教頭が他校に転勤などで消えようが、大半のことは残った者が即座に補完、或は新参者に指導ができ、学校運営がスムーズにいくということだ。


下記は上の記事以外の東京都でのズボラ教職員高額水道代記事


<水道水流出>都立校5校で110万円分 プールの弁閉め忘れなどのミス    2012年9月11日

東京都立校5校で8月、プールの給水弁を最長3日間閉め忘れるなどのミスがあり、推計で約1800立方メートルの水道水が流失したと、都が10日発表した。 

25メートルプール3杯分に相当し、水道代は約110万円に上る。都教委は「渇水が問題になっているこの時期に申し訳ない」と平謝りで、全都立校に再発防止の徹底を通知した。 

都教委によると、特別支援学校の久我山青光学園(世田谷区)で8月27日朝、教諭が機械室に入ったところ、本来切れているポンプのスイッチが入ったままの状態で、 
タンクから水が漏れているのに気付いた。24日午前にプール指導をした教諭がスイッチを切り忘れたとみられる。 

千歳丘高(同区)でも同様の事例が報告されたため都教委が一斉調査した結果、稔ケ丘高(中野区)、中野工業高(同区)、文京盲学校(文京区) でも壁面緑化用の散水管の閉め忘れなどがあったという。 


渋谷区山谷小学校でプールの水出しっぱなし事故か? 2010-08-04

夏休みに入る直前の連休の7月18、19日の二日間にわたり、山谷小学校でプールの水が出しぱっなしだった。原因は教員の単なる閉め忘れ。

尚、渋谷区教育委員会の学務課(藤本嘉宏課長)、庶務課(菅原幸信課長)は、電話での取材に対して、「そのような報告はない」と答えた。


プールの水 1か月出しっ放し…都立練馬高: 読売新聞 2010/09/07 
都立練馬高校(練馬区)で約1か月間、 プールに水を大量に出し続け、 計約6600立方メートル、 総額約510万円分の水道代を無駄にしたと発表した。 4人家族家庭の約20年の使用量に相当し 都教委は教諭らの処分を検討している


プール20杯500万円分の水流出 2010年10月27日(水) 
プール20杯分の水が流出=被害500万円―東京・葛飾区の中学校

 東京都葛飾教育委員会は27日、区立東金町中学校のプール(25メートル)から、約20杯分に相当する約6500立方メートル(被害額500万円)の水道水が流出したと発表した。バルブの閉め忘れが確認できないため、部外者によるいたずらの可能性もあるとして、同校は警視庁亀有署に被害届を提出した。(時事通信)


以下は、東京都以外のズボラ教職員高額水道代記事


●(群馬県前橋市)。
プール開き準備で水を大量流出、13日間で150万円分 学校責任者らの「募金」で支払う意向…群馬・前橋市  2010/06/28 
 
前橋市清里小学校で5月21日から6月2日までの計13日間、プールの給水施設から水を大量に流出させるミスがあった。 

 プール開きに向けて準備作業をしていた30歳代の男性教諭が、凍結防止用の水抜きバルブを閉めずに給水施設の元栓を開いたのが原因。無駄になった水道料金は約150万円分に相当するという。市教委が28日、発表した。 

 市教委によると、水抜きバルブから漏れた水は、排水溝を通って近くの川に流れた。学校の用務職員が水道メーターの異常な数値に気づき、発覚。流出量は約7900立方メートルに上った。 

 市教委は「市税を使うわけにはいかない」として、学校の責任者らからの募金で「損害分」を支払うことを検討している。 

中学プールで水出しっぱなし 503万円分
2011年10月20日

愛媛・松山市の津田中学校で、夏休み中、プールの注水バルブが開いたままになっていた。7月20日にバルブが閉まっているのを確認したが、9月7日に開いているのに気づいたという。出しっぱなしだった水は約9900立方メートル、水道料金は503万円。

●(小田原市
三の丸小プール水問題、校長らに賠償請求へ/小田原
カナロコ 2012年2月22日(水)6時0分配信

 小田原市立三の丸小学校の屋内プールで水を出しっ放しにして約300万円の損失を出した問題で、市教委は21日までにその半額150万円を校長、教頭、体育主任の3人に賠償請求する方針を決めた。

 問題が起きたのは昨年12月12日から同21日までの10日間。同主任が閉鎖のために排水したが、給水弁を閉め忘れ、その後の確認も不十分で流出が続いた。

 市教委によると、原因はプール管理の担当だった同主任が操作マニュアルを守らなかったこと。校内巡回による発見が遅れ、校長らの管理責任も厳しく問われた。


●(山口県和木町) 
町営プール水出しっぱなし 水道料金は 
2015-06-24

山口県和木町の町民水泳プールで、水をためる際に排水バルブを開けたまま約6日間にわたって給水を続け、水道水約341万リットルを無駄にしていたことが分かった。
町は今後、水道料金約77万円を岩国市水道局に支払う。

プールは和木中の敷地内にあり、25メートルと幼児用の二つを備える。
町教委が管理しており、同中の生徒が授業で使うほか、7月下旬から8月末にかけて一般開放する。

町企画総務課によると、3日午後3時半頃、町職員が両プールに水を入れるため給水バルブを開けた際、誤って排水バルブも開けた。

満水になると自動で水が止まる仕組みのため給水が続き、9日午前9時頃、岩国市水道局の検針で判明したという。

同課は「給水手順のマニュアルを作り、今後は職員2人体制で作業に当たるなど再発防止に努めたい」と話している。