洗脳された性善説の日本人へ
(注)前回記事 『ある韓国人の日本に帰化する心とは』
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(参考)時事ドットコム(2013/11/04-12:54)
日本との首脳会談、意味なし=歴史問題で態度不変なら-韓国大統領
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韓国で幼少時代から洗脳されてきた反日思想は、余程のことがない限り脳幹から消え去ることはないということです。
つまり、そのように反日教育を受けてきた朴槿惠(パク・クネ)大統領では、日韓関係の改善はないということです。
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自虐史観とは、小学生流に言えば「何でもごめんなさい史観」とか。
子供たちに日本の歴史に罪悪感を抱かせ、過去の日本を否定することですね。
(ユーチューブ)
日本人は心優しき侍/世界から感謝される日本【独立アジアの光】
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さて、本題
2013年2月、韓国において朴槿惠(パク・クネ 박근혜)政権が発足した。
韓国が今後、どのような政策運営を行なうかはまだ不明だが、日本のメディアのほとんどは朴槿惠(パク・クネ)氏の大統領就任を好意的にみている。「日韓関係は改善が期待できるに違いない」と。
だが私は、そのような風潮に違和感を抱いている。なぜ多くの日本人は、朴槿惠(パク・クネ)大統領下で日韓関係は改善すると考えるのだろうか。
その大きな要因は、父親の朴正熙大統領であろう。
このように父親に「親日的」とのイメージがあるため、娘の朴槿惠(パク・クネ)氏にも同じイメージがもたれているのだ。朴槿惠氏が女性であることも、ソフトな印象につながっているのであろう。
だが、これは大きな勘違いだ。
たしかに朴正熙大統領は、個人的には日本好きだったのかもしれない。先述したように日本の陸軍士官学校の出身であるし、軍事クーデターを起こして軍事政権を敷くわけだが、韓国の軍事システムに日本的なものを随所に導入している。
その反日教育とはどういうものか。「とにかく日本人は韓国人に対してひどいことをした」ということを学校教育で徹底的に教えただけでなく、マスメディアも一貫してそのような報道を行なった。
そして日本人を「血も涙もない人間だ」と悪魔のような存在として教わったのである。いま60歳前後以下の教育を受けた韓国国民はだいたい、このような侮日の感覚をもっている。韓国で何かあるたびに日の丸を燃やしたり踏みにじったりするのは、そのためである。
朴槿惠大統領は現在、61歳。つまり、彼女も一般の韓国人同様、朴政権が敷いた反日教育を受けてきた。
実際、朴槿惠氏は、一般の韓国国民がもっているレベル以上の対日認識はないと思う。あらゆる発言内容をみても、一般の学生レベルの歴史認識しか持ち合わせていないことがよくわかる。
たとえば大統領就任前、「竹島問題をどうしますか」と問われ、「それは簡単です。日本があきらめることさえすれば問題は解決できますよ」というように答えている。
また「日韓歴史問題について、どのように解決しますか」という問いに対しては、「日本の知識人はまともな歴史認識をもってほしい」としか言っていない。
「日本人の歴史認識はまともではない。これを直さないかぎり日韓関係の未来はない」と言いたいのである。日本人のなかには「きっと韓国内ではそんなことを言わざるをえないムードなのだろう」と慮る人もいるだろうが、そうではない。
朴正熙政権時代にほぼ全国民が教育を受けるようになり、その結果、大多数の韓国人の日本に対する認識は、以後の教育で植え付けられた認識以外のものではなくなってしまった。
朴槿惠氏は、昨年12月の大統領選で文在寅氏に勝利したが、本当に接戦だった。朴氏は絶対多数の国民に望まれて大統領になったわけではない。
もともと日本人は韓国に対して、どこか「悪く思いたくない」という気持ちがある。
可能なかぎり日韓関係改善の糸口を探したい、という思いがある。
今回、朴槿惠氏が大統領に決まり、「日韓関係がよくなるかもしれない。なぜなら父親時代に……」となっているが、実際に日本のメディアが何をもって彼女を好意的に報じているのかをみれば、何もないことに気づく。
父親の時代に反日教育が徹底されてきたという事実を、日本はきちんと認識しておく必要がある。
韓国は朴正熙大統領時代、急激な経済発展を遂げる。いわゆる「漢江の奇跡」だ。「漢江の奇跡」は、現代においても経済成長の象徴である。これも朴槿惠氏を大統領選勝利に導いた大きな要因の一つである。
韓国国民は朴槿惠氏に対し、経済成長を成し遂げた大統領の娘として、再び経済を回復させてくれることを望んでいる。
というのは、いま韓国経済はどうにもならない状態に陥っているからだ。
日本では「サムスンがすごい」などといわれているが、彼らのようなグローバル企業では、利益が韓国国内によく還元されないシステムになっている。
そして社会には、一部の優秀な人たちだけが一流のグローバル企業に入り、裕福な暮らしを約束されるというかたちが定着してしまっている。
こうした社会の急速な進展によって、貧富の格差が極端に拡大して中間層が崩壊し、多くが下層に陥ってしまっている。貧富の格差が激しくなると当然、治安が悪くなっていく。実際いま韓国では年々、凶悪犯罪多発、自殺多発など、深刻な社会問題が拡大の一途をたどっている。
多くの国民は、そのことに不安と不満を強く抱いている。そのため大統領選の候補者たちはみな、「貧富の格差と社会倫理の崩壊を解決する」という趣旨の政策を訴えた。
なかでも朴槿惠氏は、「第二の『漢江の奇跡』」をスローガンに掲げた。そうすると、国民がいちばんに頭に思い浮かべるのは、父・朴正熙大統領なのである。
朴槿惠氏自身に特別な個性があるわけではなく、また過去に政治的な成果を挙げたこともない。あるのはただ「漢江の奇跡を遂げた朴大統領の娘」だけである。
だが「なんとかこの国の経済を立て直してほしい」「あの漢江の奇跡を起こした人の娘ならきっとできる」という国民の願望が、彼女を勝利に導いたのである。
だが、じつはこの「漢江の奇跡」は、日本からの膨大な援助があってこそ達成されたものだ。インフラなど韓国のあらゆるものが日本の莫大な援助によってつくられた。
たとえば日本の製鉄会社は、韓国の薄鋼板の会社に対し、資金援助のみならず技術援助も大いに行なっている。いま韓国のソウルにある地下鉄などは、ほぼ日本の技術でできたといっていい。
だが朴正熙大統領は、その事実を国民にいっさい伝えていない。以前、新日鐵の会長もされた有賀敏彦氏に伺ったことがあるのだが、氏の取り組みが評価されて賞をもらうことになり、朴大統領から青瓦台に招待された。ところが、その賞を渡されたのは個室で、かつ有賀氏たった一人しかいないところだったそうだ。
ほとんどの韓国国民は、「漢江の奇跡はすべて朴大統領の力で成し遂げたものだ」と信じている。
私自身も韓国にいるあいだはそう思っていたし、来日してからもしばらくは真実を知らなかった。のちに関係者から直接話を聞いたり、調べながら、真相を知ってショックを受けたことを覚えている。本当のことを知っているのは、一部の政治家たちだけだ。
母親のイメージが大きく重ねられている
朴槿惠氏には、とにかく父親のイメージが付きまとう。もう一つ今回、韓国国民が彼女に大きく期待したのは、朴正熙大統領のような強いリーダーシップだ。
いま韓国人は、強いリーダーシップが欲しくて仕方がない。朴大統領以降の大統領には、それがみられなかった。全斗煥大統領や盧泰愚大統領も期待をされていたけれども、ただ武力だけの強さしかなかった。朴槿惠氏にそれがあるかといったら疑問なのだが、とにかく父親のイメージがある。
さらに興味深いことに朴槿惠氏には、母親である陸英修(ユク・ヨンス)氏のイメージも重ねられている。
いま韓国のニュースでしきりにいわれているのも、「父親の強いリーダーシップと、母親のソフトなリーダーシップが要求されている」というものだ。陸英修(ユク・ヨンス)氏は、いまの韓国人にとって歴史的にもっとも尊敬される女性の一人である。
韓国では大統領はみな賄賂問題を抱え、幸福な最期を迎えた者はほとんどいない。
この賄賂問題に、国民はまったくうんざりしている。だが朴大統領とその妻には賄賂問題がなく、倹約家で質素であり、現在でも非常に評価が高い。
つまり、韓国国民は朴大統領や陸英修(ユク・ヨンス)氏のような人間を長らく欲していた。その願望が、娘である彼女に対する多大な期待として表れたのだ。
私が韓国にいた時代、たとえば映画館に行くと、上映前に必ずニュースが流れた。最初に国旗が映し出され、国歌が流される。
するとみな立ち上がり、国旗に向かって右の手を左の胸にかざす。すると「今日の大統領ご夫妻は……」とニュース解説が流れる。テレビも同じく、ニュースではまず「今日、朴大統領閣下は○○を視察された」といった内容が報じられる。
毎日のように「国の父と国の母が今日、何をなさったか」が報じられ、これが16年間も続いたのである。国民は、二人の姿を見るだけで涙が出るほど胸が熱くなる。そして、いつの間にか愛国者になっていく。いま50歳以上の韓国人は、ほとんどがそうした感情を抱いているといっていい。
また若いころからつねに髪を後ろに結び、政治家になってからは母親と同じヘアスタイルを変えたことがない。いつ何時も、母親のイメージで国民の前に登場する。
私も韓国にいたころは、国父の娘で国母の代わりを務める娘だということで、彼女を「韓国のお姫様」と言っていた。年齢が上になるほどその印象が強く、ゆえに大統領選でも年配層に支持されたわけである。
じつは北朝鮮のシステムをもっとも理解しているのは韓国人だといっていい。
彼女の母親は北朝鮮のスパイによって撃たれたわけで、本来ならばそんなことは口にできないはずなのに、である。
父親が国のリーダーになったら、その子もリーダーになるといったことは世界によくあることだ。子供は自然と政治的な環境のなかで育ち、影響を受け、力をもつからであろう。
なかでも東南アジアでは、その娘がリーダーになる傾向がある。
そこには血筋を信用したいという国民の気持ちが強くあるのであろう。奇しくも韓国でもそうなったわけである。
つづく