まさか、同じ事態に陥るとは!

 
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   私の履歴書・357
 
旭川・伊織パート女子事務員。
既婚・子供無し・勤続四年(子会社時代も含む)。
 
知的な女性でした。
旭川の女性らしい色白に卵形小顔・黒髪。
 .
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私の札幌着任後、仙台支店松島総務課長が我社の経理処理方法の指導と、その後、端末機の操作指導で旭川に入った都度、伊織さんを褒めていました。
「伊織さんは覚えが早いし手も早い!」
 
全身から控え目な性格がにじみ出ていましたが、凛とした一面も持っていましたね。素敵な人妻でした。
 
定山渓.・章月グランドホテルでの出来事から三日後、旭川・伊織さんからの電話。
 
「所長、この間の由紀さんと二人の様子は異常だったという話しですよ。
「何が変?」
「所長と由紀さんとは普通の関係ではないですね」
「そんな馬鹿なことはないよ」
「そうですかぁ~?? ウフフ」
 
次の旭川出張は、芦別レジャーランド温泉ホテル一泊で旭川忘年会
12月16日(金)ですね。伊織さんも出席するのは、いつものこと。
 
ここでのお膳の席でも彼女曰く。
「所長と由紀さんとは、絶対怪しい!」
 
 
ひょっとして、あの時、誰かが 傍で見ていたのかも。
 
由紀ちゃんがぐったりとして目を閉じていた時、私が由紀ちゃんに接吻しようとそっと唇を近づけたのを。
唇が微かに触れようとした時、由紀ちゃんは静かに顔をそむけました。
 
 
その次の旭川出張12月27日(火)の時でしたね。
時間が無いので斎木君との打ち合わせは夜の居酒屋小上がりで。
 
斎木君 「伊織さんも加えてもいいですか?」
私 「あぁ、いいよ」
 
居酒屋を出て、これで伊織さんは帰宅するものと思っていました。
『クラブ・ステラ』に一緒に行くわけはないし。
 
処が、ダンス場に行こうと誘うのです。当時、旭川では社交ダンスが流行っていて、旭川の連中はダンス場に通い腕を上げたとかでお互いに褒めあいに自慢話でした。
 
そのダンス場とは20坪程のフロアーを囲んで周囲にテーブル席。
客は、何組かの中高年の小母様族が30人ほどと連れの数人の胡麻塩男性。
 
入店した時は、ワルツではなく、フォークダンスでしたね。
皆さん、一生懸命踊っていましたから健康的なものです。
 
その輪の中に、彼等三人は直ぐに入って行きました。
私は踊る気は無いので、テーブル席で一人酒を飲んで観るだけ。
 
私には旭川三六街の『クラブ・ステラ』の方が良いに決まっている。
若い娘達とのチークダンスの方が遙かにいい。
 
透き通るような薄色系の上品なワンピース。
全員美形・色白・細身の八頭身。然も脚が長い。
ピチピチのナイスボデー。
何しろ、ここは旭川
 
早く切り上げて出ようと言いたかったのですが、ここはぐっと堪えて。
連中はジルバ・マンボ・タンゴ・ルンバにチャチャチャ。
大汗を拭き拭き、ステップや腰のひねり等を研究しながら踊り続けます。
 
11時頃でしょうね。
その時流れた曲が「East of Eden(エデンの東)-James Dean」だったと思います。
全員、席に戻りました。
 
流れるように、滑るように、コーチ・ペアがフロア一杯で踊りましたね。
終わりに近づいたのです。
 

やがてチークタイムの時間に入りました。
今頃『クラブ・ステラ』も最後のチークダンスだろうな。
もうこれから駆けつけても遅いし、今夜はおとなしく眠ろうと思っていました。
 
 
斎木君 「水無瀬所長、最後に伊織さんと踊って下さい」
私 「世子と亜子以外の女性社員とは、もうチークはしないよ」と断わる。
でも再々言うものですから伊織さんと二人でフロアーの中央に行きました。
 
 
伊織さんは両手を前に突き出します。
つまり、二人で「通りゃんせ~♪ 通りゃんせ~♪」の恰好でしたね。
 
まさか、この人が既婚者? 
由紀ちゃんどころではない。
それとも由紀ちゃんの真似?
 
「所長、由紀ちゃんとのこと、白状しなさい」
 
この場でも言われますと、理性の糸は切れましたね。
彼女の腰に僅かにかかっている左手で、ぐいと抱き寄せました。
 
「あの時は、こうしたのだよ」
由紀ちゃんと同じように。
もう、こういう事は二度とやるまいと思っていたのに。
 
彼女の身体と私の身体は完全密着。
色白・餅肌・Gカップ
 
必死に私の手を振り解こうとする彼女。
爪を立てて。私を見上げながら。
 
全く由紀ちゃんと同じ。
私もあの時と同じ葛藤に陥る。
 
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突然、彼女の下半身が加熱。吐息も熱風。
由紀ちゃんと全く同じ。
 
「所長、私、もうだめ」
身体全体から力が抜け、私の胸に顔を埋めました。
 
これもあの時の由紀ちゃんとそっくり。
曲が終るまでそのままの状態でした。
 
終ってから由紀ちゃんと同じ様に、彼女の両脇に私の両手を入れ、身体全体を持ち上げてテーブル席まで運びました。
 
テーブルの向い側に座った伊織さんは、私を睨んでいます。
その時、彼女の眼にうっすらと涙が浮かんでいたような気がしたのですが、気にもとめなかったですね。
 
怒った顔が素敵だなあと思っていましたから。
他方、翌日以降、伊織さんから何を言われるか、覚悟していましたね。
 
                                                                                      留萌慕情(2)
 


(続編)
私の履歴書・358 白銀の世界、潤む瞳、それは涙        留萌慕情(3)
雪の晴れた朝、伊織さんを美しいと思いました。 



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