校歌を歌う社員旅行

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前回のあらすじ
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休日出勤に、「三国志」「プレー・ボール」のマンガを読ませました。
皆、がんばる!がんばる!でしたね。
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それと、私のポケットマネーが焼肉代で消えた話。


私の履歴書・225

今回は、秋の社員旅行のお話。
1986年10月下旬でしょうね。

前年は、ウズマサ㈱広島営業所小橋所長の企画で日帰りの瀬戸の島行き。
営業所の数字が悪いから、日帰りにしたのだそうです。

然も、社員旅行でも相も変わらず威張り通し。
今年もこれと一緒じゃ、堪らない!

我社は我社で独自の社員旅行を。
当初案は、広島空港⇔鹿児島空港往復。

鹿児島空港からは、観光バス。
開聞岳長崎鼻、フラワーパークを巡るコース。


処が、若手の彼等は新幹線に乗りたいと言う。

高校の修学旅行に行けなかった彼等。
修学旅行期間中だけ停学にされていた彼等。

東京技術研修組は飛行機往復。
拠って新幹線に未だ乗った事が無い。

大阪技術研修組は新幹線に乗っているのだが、それは孤独な一人旅。
皆と一緒に、高校時代の修学旅行の気分に浸りたいようだ。

故に、帰路はわざわざ鹿児島から在来特急列車で小倉乗り換え新幹線。

さて、旅行出発は日曜日の朝。
広島空港(現在名 広島西飛行場 西区観音新町)で搭乗。

そして鹿児島空港に降りるも、あいにくの雨。
観光バスに乗るも、景色は霧。

桜島開聞岳と言っても、裾野も見えず。
わざわざ鹿児島まで来て、地面に降りた雲を観に来たようなもの。

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観光バスには、我等以外にも乗客がいました。
全員一致で観光を中止し、ホテルに入ることにしました。
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ホテルに入ったのは午後三時台。
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ゆっくりと温泉三昧。
大きな建物ですから、迷ったり。


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さて、いよいよメインの大夕食会。
懐中電灯で案内をされて、真っ暗な会場に入りました。
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会場は温室。扇形。
柄に当る所が舞台。
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扇を広げた所が四千数百人の座るテーブル。
日比谷音楽堂スタイルですね

そして、いよいよ大夕食会の開幕。
先ずは本日の旅行客の紹介です。

その時は、紹介の対象者だけにスポットライト。
無論、新婚旅行のお二人さんだけにも独自のスポットライト。

いよいよ我等の番。
我等は全員総立ち。

暗闇の中、我等だけ青いスポットライトを浴びる。
闇の彼方の皆さんに向かって、四方八方、両手を振りかざす。

「イエ~! イエ~!」

全員の紹介が終ってから、いよいよ食事。
これだけの人数ですから、メニューは推して知るべし。

食事中、舞台での演劇に客参加のゲーム。
早く手を挙げた者勝ちで舞台に。

我等の社員、誰も行こうとはしない。
「行け! たかがこれ位で怖気づいていたら何も出来ないよ!」

それでも中腰。
何しろ4千数百人を前にしての壇上ですから、そりゃビビる。

そうか、そうか。ここは率先垂範!
先ずは私が浴衣のすそをつまんで小走りで舞台に上る。

私が一度上ったら、皆が手を上げ次々と舞台に。

何度かの舞台でのゲームの後、ようやく腰が動いた村主君。
舞台に行こうと歩み出したら、ここでお仕舞。

まあ、人生、こんなもの。
チャンスは、待ってくれませんからね。

然し、舞台に上った社員の彼等。
人生、二度と味わえない体験。

舞台から降りてきてからは、興奮!興奮!でしたね。


翌日、帰路、鹿児島から在来特急乗車。
この時は皆、何故かひっそり。精気ゼロ。

小倉から新幹線。
月曜ですから、車中はサラリーマンの皆さん。

ここで彼等は、急に缶ビールにワンカップを一気飲み。
在来特急では借りてきた猫だったのに、突如、陰から陽に変身。

周囲に気兼ねする事無く。
私、ハラハラ。
連中、二日酔いが回復した?

この新幹線では僅か1時間の乗車時間。
彼等は楽しみ、そして惜しむように。

彼等の高校時代、同級生と一緒に、どんなに修学旅行に行きたかったのか。
どんなに皆と新幹線に乗り、騒ぎたかったのか!

私、彼等と一緒に大笑いながらも、ホロリでしたね。