校歌を歌う社員旅行
前年は、ウズマサ㈱広島営業所小橋所長の企画で日帰りの瀬戸の島行き。
営業所の数字が悪いから、日帰りにしたのだそうです。
営業所の数字が悪いから、日帰りにしたのだそうです。
然も、社員旅行でも相も変わらず威張り通し。
今年もこれと一緒じゃ、堪らない!
今年もこれと一緒じゃ、堪らない!
処が、若手の彼等は新幹線に乗りたいと言う。
高校の修学旅行に行けなかった彼等。
修学旅行期間中だけ停学にされていた彼等。
修学旅行期間中だけ停学にされていた彼等。
東京技術研修組は飛行機往復。
拠って新幹線に未だ乗った事が無い。
拠って新幹線に未だ乗った事が無い。
大阪技術研修組は新幹線に乗っているのだが、それは孤独な一人旅。
皆と一緒に、高校時代の修学旅行の気分に浸りたいようだ。
皆と一緒に、高校時代の修学旅行の気分に浸りたいようだ。
故に、帰路はわざわざ鹿児島から在来特急列車で小倉乗り換え新幹線。
観光バスには、我等以外にも乗客がいました。
全員一致で観光を中止し、ホテルに入ることにしました。
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ホテルに入ったのは午後三時台。
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ゆっくりと温泉三昧。
大きな建物ですから、迷ったり。
さて、いよいよメインの大夕食会。
懐中電灯で案内をされて、真っ暗な会場に入りました。
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会場は温室。扇形。
柄に当る所が舞台。
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扇を広げた所が四千数百人の座るテーブル。
日比谷音楽堂スタイルですね
そして、いよいよ大夕食会の開幕。
先ずは本日の旅行客の紹介です。
先ずは本日の旅行客の紹介です。
その時は、紹介の対象者だけにスポットライト。
無論、新婚旅行のお二人さんだけにも独自のスポットライト。
無論、新婚旅行のお二人さんだけにも独自のスポットライト。
いよいよ我等の番。
我等は全員総立ち。
我等は全員総立ち。
暗闇の中、我等だけ青いスポットライトを浴びる。
闇の彼方の皆さんに向かって、四方八方、両手を振りかざす。
闇の彼方の皆さんに向かって、四方八方、両手を振りかざす。
「イエ~! イエ~!」
全員の紹介が終ってから、いよいよ食事。
これだけの人数ですから、メニューは推して知るべし。
これだけの人数ですから、メニューは推して知るべし。
食事中、舞台での演劇に客参加のゲーム。
早く手を挙げた者勝ちで舞台に。
早く手を挙げた者勝ちで舞台に。
我等の社員、誰も行こうとはしない。
「行け! たかがこれ位で怖気づいていたら何も出来ないよ!」
「行け! たかがこれ位で怖気づいていたら何も出来ないよ!」
それでも中腰。
何しろ4千数百人を前にしての壇上ですから、そりゃビビる。
何しろ4千数百人を前にしての壇上ですから、そりゃビビる。
そうか、そうか。ここは率先垂範!
先ずは私が浴衣のすそをつまんで小走りで舞台に上る。
先ずは私が浴衣のすそをつまんで小走りで舞台に上る。
私が一度上ったら、皆が手を上げ次々と舞台に。
何度かの舞台でのゲームの後、ようやく腰が動いた村主君。
舞台に行こうと歩み出したら、ここでお仕舞。
舞台に行こうと歩み出したら、ここでお仕舞。
まあ、人生、こんなもの。
チャンスは、待ってくれませんからね。
チャンスは、待ってくれませんからね。
然し、舞台に上った社員の彼等。
人生、二度と味わえない体験。
人生、二度と味わえない体験。
舞台から降りてきてからは、興奮!興奮!でしたね。
翌日、帰路、鹿児島から在来特急乗車。
この時は皆、何故かひっそり。精気ゼロ。
この時は皆、何故かひっそり。精気ゼロ。
小倉から新幹線。
月曜ですから、車中はサラリーマンの皆さん。
月曜ですから、車中はサラリーマンの皆さん。
周囲に気兼ねする事無く。
私、ハラハラ。
連中、二日酔いが回復した?
私、ハラハラ。
連中、二日酔いが回復した?
この新幹線では僅か1時間の乗車時間。
彼等は楽しみ、そして惜しむように。
彼等は楽しみ、そして惜しむように。
彼等の高校時代、同級生と一緒に、どんなに修学旅行に行きたかったのか。
どんなに皆と新幹線に乗り、騒ぎたかったのか!
どんなに皆と新幹線に乗り、騒ぎたかったのか!
私、彼等と一緒に大笑いながらも、ホロリでしたね。