比叡山延暦寺でも、ひと騒動が起きました
本社の部課長、支店長、主要営業所所長クラスの70人程が第一陣としてその研修を受けたあとでした。
山村部長 「水無瀬君、いやぁ~、実に素晴らしい研修だった! 君だったら感激するよ!」
&「あの、キンキラキンとした女性講師の声が堪らんね!」
&「あの、キンキラキンとした女性講師の声が堪らんね!」
どうやら、皆、欲求不満の塊のような声を出す中年女性講師に相当罵倒された模様。
特に広島の辰巳所長には 「あんた! よくそれで所長職をやっているね! 部下の全員からあなたは信頼されていないでしょう。早く所長職を辞退しなさい!」
東京の田上支店長には 「あんたは何時目を開けているのか分からない顔をして、よくそれで支店長が務まっていますね!」
皆、一人ずつ起立させられ、壇上の女性から上下に震わす人差し指で顔を指されながらの罵声を浴びる。
顔が真っ赤になる人や、偶には真っ青になる人。はらわたが煮えくり返る思いだったそうです。
顔が真っ赤になる人や、偶には真っ青になる人。はらわたが煮えくり返る思いだったそうです。
その話を聞いて、「こりゃ、私もこっぴどくやられる!」と直感。
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いよいよ研修の当日。本社に集合。
今回も70人程。
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各自、マイクロバスや誰かの自家用車に便乗して比叡山へ。
延暦寺の研修場に入りました。
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部屋の割り当てに従い、20畳の部屋に宿泊荷物を置いて研修会場へ。
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舞台付きの大きな教室。
大企業にある講堂に会議室用長机を幾重にも並べたもの。
全員、壇上に向かって机に座ります。
いよいよ研修の当日。本社に集合。
今回も70人程。
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各自、マイクロバスや誰かの自家用車に便乗して比叡山へ。
延暦寺の研修場に入りました。
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部屋の割り当てに従い、20畳の部屋に宿泊荷物を置いて研修会場へ。
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舞台付きの大きな教室。
大企業にある講堂に会議室用長机を幾重にも並べたもの。
全員、壇上に向かって机に座ります。
最初、問題用紙が全員に配布されました。一種の個人調査ですね。
例えば、記憶にある問題は下記のようなものでした。
例えば、記憶にある問題は下記のようなものでした。
問題 「あなたは、夜、眠れますか?」
選択肢 ①何があってもぐっすり眠れる ②普通に眠れる ③偶には眠れない時がある ④時々眠れない時がある ⑤夜中に突然眼が醒める ⑥度々眠れない時がある ⑦いつも眠れない
選択肢 ①何があってもぐっすり眠れる ②普通に眠れる ③偶には眠れない時がある ④時々眠れない時がある ⑤夜中に突然眼が醒める ⑥度々眠れない時がある ⑦いつも眠れない
この様な設問が100題。
それとは別にIQ(知能)テストがありました。
それとは別にIQ(知能)テストがありました。
二日目の午後一時過ぎの事でした。
男の講師が壇上から誰かを指名して回答を言わせる内容の授業でした。
男の講師が壇上から誰かを指名して回答を言わせる内容の授業でした。
私の前の席が偶々東京支店の皆川主任。洋子に趣味が合わないと言われた男。
彼、消しゴムを落として、それを私が腰を落として拾って彼に渡しました。
彼、消しゴムを落として、それを私が腰を落として拾って彼に渡しました。
彼、ヒソヒソ 「僕、いつあてられるか、いつあてられるかでビクビクですよ」
私、ヒソヒソ 「心配するな。命まではとられはせんから」
私、ヒソヒソ 「心配するな。命まではとられはせんから」
この時、突然、壇上から絶叫!
「こらぁ~~! 君は何をしているのだぁ~~!」
「何もしていません。消しゴムを拾ってあげただけです」
「こらぁ~~! 君は何をしているのだぁ~~!」
「何もしていません。消しゴムを拾ってあげただけです」
再度絶叫!
「君には、この大事な研修を受ける真剣さが無い!」
「君には、この大事な研修を受ける真剣さが無い!」
更に
「君は、直ぐにここから出ていけ! そしてバッグを持って即刻山を下りよ!」
唖然とする私。これ位で鬼の特訓を追い出されるとは何なの?
「君は、直ぐにここから出ていけ! そしてバッグを持って即刻山を下りよ!」
唖然とする私。これ位で鬼の特訓を追い出されるとは何なの?
どう考えてもつじつまが合わない。眉毛をハの字にしている私。
助手二人が、私の両脇を抱えて私を場外へ放り出す。
助手二人が、私の両脇を抱えて私を場外へ放り出す。
前夜寝た畳の部屋。西向きなのに日当たりが悪い。
畳の上に大の字に寝て考えました。
だが幾ら考えてもチンプンカンプン。
畳の上に大の字に寝て考えました。
だが幾ら考えてもチンプンカンプン。
廊下を研修の助手が1時間毎に往復。明らかに私を見張っている。
起き上がり、あぐらをかいて煙草を吸いました。
起き上がり、あぐらをかいて煙草を吸いました。
さて、どうするか!
しかし、ここでタクシーを呼んだら京都市営バス3番のバスの終点「北白川仕伏町(しぶせちょう)バス停」までは2千円では済むまい。
それどころの話ではない。余分な金は持参しないようにとの予めのお達し。
財布には、千円の金も入っていない。
財布には、千円の金も入っていない。
と言うことは、金を置いてある大阪の寮までタクシーで行かなければならない。
会社を辞めるのに、わざわざ一万円もかける必要が何処にある。
会社を辞めるのに、わざわざ一万円もかける必要が何処にある。
こうなったら、明後日のこのセミナーが終わってからの連中の帰りの車に乗せてもらって、バス停仕伏町で降ろしてもらおう。それまでの食事は無くても、煙草と水さえあれば何とか凌げる。
そう決断しました。その時、大きく傾いた西日は、木立の間から微かに真横に射していました。
電気を点けてない部屋は、薄暗くなっていきました。
電気を点けてない部屋は、薄暗くなっていきました。
陽が落ちて、いつの間にか畳の部屋は真っ暗になりました。研修の助手が来て点灯し。
そして無言でお盆に握り飯二個に沢庵二切れと冷めた味噌汁を持って来て、無言で立ち去りました。
そして無言でお盆に握り飯二個に沢庵二切れと冷めた味噌汁を持って来て、無言で立ち去りました。
午後九時を回ってからです。同部屋の連中7人(?)が帰って来ましたのは。
皆さん、無言です。全員、早々と布団を敷いて寝てしまいました。
皆さん、無言です。全員、早々と布団を敷いて寝てしまいました。
こりゃ、相当やられたな!
★ ★ ★
■ 続編
^^^^^この研修に私が参加したら困る主催者の弁明。