火の中に飛び込んでしまった夏の虫

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新婚旅行での日本旅行鹿児島の対応につき、京都駅前営業所の営業員に弁明を求めたのですが回答無し。
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それから彼は意識的に私を避けましたね.
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そのうち、私が東京転勤となりましたから彼はほっとしたでしょう。
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私の履歴書・119


六月下旬の月曜日、東京赴任の時は、上司山村部長と朝の六時過ぎの上り新幹線の一番に乗車。
満席で東京まで立ちっ放しでした。

そして東京支店へ着いたのが九時半頃。
着任の挨拶を済ませてから山村部長と都内を挨拶訪問。

その夜の宿泊が上司山村部長と同じ池袋グランドホテル。
当時は未だ池袋に刑務所があって、その跡地にサンシャイン60の出来る前ですね。

この夜は南池袋一丁目の「ビヤーホール・ライオン池袋東口店」。
舞台では、アルプスの少女かコサックのような衣装の男女が歌って踊って明るい雰囲気。

京都からここに来ましたら、文明開化でしたね。
ここは生ビールが殊更に美味しいですし、最高のアテが半分凍った生ハムでした。


二日目からは独身寮に宿泊。ある社員が部屋を明け渡した日の深夜に始めて部屋に入りました。
障子のサンに積もるのは1cm程のほこり。

箒とちりとりは見当たらず。と言っても夜中にバタバタと音を立てて掃除をする訳にはいかず。
そこに布団を敷いて寝ました。でも、眠られるはずがなかったですね。


翌日は家探し。

家賃の個人負担は、家賃の30%と駐車料金全額。
駅から近くて駐車料金の安い所と言うと埼玉県。

新築のアパート。東武東上線和光駅から徒歩五分。ここを即決。
尚、当時の駅北側は改札口が無く、一面に畑が広がっていました。

その畑の中に建つ新築のアパートに行く途中に産婦人科医院。Good!
当時の東武東上線とは、早朝の霧で二分電車が遅れますと殺人的な混雑。

       ☆       ☆       ☆

私の身分は、本社営業本部に所属し、営業本部の山村部長の指揮系統下。
但し、日常管理は、現地の青葉東京支店長。即ち複雑な立場。

着任してから分かった事。それは、青葉東京支店長と山村部長とは犬猿の仲。
飛んで火に入る夏の虫とは、私の事でしたね。

早速、青葉支店長から大騒ぎされたのは「水無瀬は、挨拶の仕方も分からん」

実は、支店長に挨拶をする場合、通常の腰のかがめ方では未だ私が支店長を見下ろしていますからね。
何せ頭一つ違いますから。

それに支店長の頭は、日に日に僅かに残る毛が抜けていく。
マンガ・サザエさんの波へいさんどころではなく、頭全体に微かにペンペン草が生えている程度。
残る僅かな毛に丹頂チック(現マンダム)がべったり。

その頭を上から常に見られているのが彼には耐えられない。

彼が諦めたのが、1年弱後、私と同じ位の背の高さの社員が入社した時ですね。
それから、素直に自分の頭を『~ちゃびん』と言うようになりました。


次に騒がれたのは「水無瀬は言葉の使い方を知らん」。これは、当にそうでしたね。
私の二十歳代と言いますと、相手が十代であろうが五十代であろうがお友達でしたからね。

青葉支店長に対して平常の時の言葉はまともなのですが、何かがあった時にひょっと出てくる言葉が「あんた!」でしたから。

お陰様で、サラリーマン像への矯正となりました。


半月後、青葉支店長に改めて呼ばれました。
「水無瀬君、君の所属する営業部を潰してやる!」との一声。


注)2010.07.11 旅行会社名に誤りがありましたから、訂正しました。