北嵯峨の秋・忍耐のアオサギ

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北嵯峨の農家の人が草等を焼く煙がたなびきます。
もう午後五時を回りましたから帰路につかなきゃ。


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最後の一枚(前回の向日葵の遠景写真)を撮り終りバックにカメラを仕舞い込んだらこちらをじっと見つめる視線。

驚きましたね。僅か5㍍先に、じっとたたずむアオサギ
再度バックからカメラを取り出しパチリ。(写真左)

右に回りこんで近づきましたがピクリともせず。
暫らく観ていますと流石に肩が凝る(脚が凝る?)のか背伸びを始めました。(写真右)



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さて、次はどんな動きをしてくれるのかカメラを構えて待ちました。
10分経とうがじっとこのままのスタイル。小魚が泳いでくるのを待っているのです。

「あ~~ァ! あんたとは、よう付き合いきらんわ! 日が暮れる!」
てな訳でして、この場を去りました。


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せっかくですから、こちら広沢の池(遍照寺池)をパチリ。
この池に隣接する西側の地名を見て下さい。

嵯峨釣殿町となっているでしょう。(前回掲載した「大沢の池と広沢の池の間の嵯峨野の地図」参照)
つまり、平安時代、ここには池にせり出した建物(釣殿)があったからですね。


ここも大沢の池と同様、観月で有名です。
更にここは朝霧が立ち昇りますからね。


尚、お盆の送り火の時はここから嵯峨野の山の鳥居型の火が赤々と燃え上がるのが観えます。
それを背景としてこの広沢の池では読経が詠まれる中、2,000個もの灯篭が揺らぎます。



最後に広沢の池の和歌を二つ。

散る花に 汀のほかのかげそひて 春しも月は広沢の池   (藤原定家[拾遺愚草]) 汀-なぎさ  
  
心には 見ぬ昔こそうかびけれ 月にながむる広沢の池   (藤原良経[秋篠月清集])



追記)9月25日am8:10

「延頸挙踵(えんけいきょしょう)」(首を長くして待つ)と言いますが、アオサギの場合は、長い首を引っ込めて首を短くして待つのですね(笑)