今朝の「有明の月」  白いお月さん

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今月14日が十五夜、15日が満月でしたね。
そして秋分の日の23日夜から27日までが有明の月。

昨夜は眠くて九時半頃就寝。お陰様で午前5時5分夜明け前の月の写真を撮れました。(上の写真)


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自宅に戻り、午前六時前、カーテンを開けるとどんよりとした曇り。
有明の白い月のパチリは諦めましたがとりあえず再度外に出てみました。

丁度、雲が一瞬切れて、雲間から白い月が覗きました。
午前5時53分に撮れましたのがこの写真です。これが「有明の月」ですね。



九月の「有明の月」と言えば百人一首21番ですね。

「今こむと いひしばかりに長月の ありあけの月をまちいでつるかな」
                       素性法師百人一首21番、古今691)



【通釈】あの人(男性)がすぐ来ようと言ったばかりに、私(女性)はこの長月の長夜を待ち続け、とうとう有明の月に出遭ってしまった。彼女は彼にすっぽかされ朝になってしまったのですね。



【語句説明】長月→陰暦九月。晩秋。掛詞というわけではないが、秋の夜が「長」い意が響きます。
ありあけの月→「有明の月」夜更けに昇ってきて、夜明けまで空に残っている月のこと。満月を過ぎた十六夜以降の月です。夜遅く出て、明け方の空にまで白々と残り、やがて朝日が昇るにつれ消えてゆく月。おおよそ陰暦二十日以降の月を言うので、秋も残り少ないことが暗示されます。




素性法師の歌をもう一つ掲載しておきます。


「我のみや あはれと思はむきりぎりす 鳴く夕かげのやまとなでしこ」(古今244)


【通釈】私だけがあわれと思うだろうか。こおろぎの鳴く夕べの光の中に咲いている大和撫子の花よ。