お姫さん抱っこでピンチを凌ぐ

私の履歴書・90

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昨日は夕方五時から隣の高槻市で飲み会。
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中ジョッキ七杯飲んでも全く酔わなかったですよ。
いいメンバーと一緒でしたら違いますね。
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帰宅は何故か午後九時。
諦めていたオリンピックの開会式を視れました。
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《アルバイト家電店長奮闘記 ②お姫さん抱っこ》

(前回では、突然、仲山社長はアルバイト一ヶ月弱の私に店を任すと言いましたね)


さて、どうするか?
男性社員は残っている有休休暇の消化で12月早々には誰も出て来ません。


アルバイトの私が、家電業界に経験豊富な年長者を使う自信はありませんでした。
部下として使うなら学生バイト。彼等は、私が指示したら動けるはず。

直ぐに表に学生アルバイト募集の貼り紙。運転免許が条件。
通りがかりの龍谷大学の学生一人が貼り紙を見て直ぐに応募してきました。

その学生の住居は大学の学生寮。その学生を介して寮生やその友人を採用。計4名。
これで機動力は従来の能力を維持。


次は、一般の学生では賄いきれない分野、家電修理と会計事務。
これは京都新聞に募集広告を打ちました。

二度の家電修理者募集広告で面接に来ましたのが一名のみ。
私より七歳年上。期待のレベルに達していませんが人間的にはマアマアでしたので即採用。
何しろ、一名しか来ないのですから、文句を言えません。


問題は、会計事務員。応募者は依然ゼロ。
女子事務員にだけには何とか辞める時期をずらしてもらっていましたが、もうその期限も残るは三日後。

何度も延長をお願いしたのですが、どうしても拒否されます。
結婚して半年程の小柄で可愛い女性。私より2~3個年上でしたね。

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行き詰った私は無意識のうちに彼女の椅子の横に立ち、彼女を『お姫さん抱っこ』していたのです。

彼女は、私の両腕と胸の中でバタバタともがきました。
以前、お手伝いの15歳の佳子と16歳のガバチョを数度抱っこした経験がありましたから、すんなりと抱き上げる事が出来たのです。

彼女は両足をバタバタ。両手で私を力一杯叩きます。
私は叩かれながらも両腕でしっかりと抱き続けました。

「辞めるのを三日間、延ばしてくれ!」
「三日間だけ?」
「そう、三日間だけ」
「三日間だけだったら」

更に三日経ちました。事務員の応募者はゼロ。
辞めるのを更に延長してくれとお願いしましたが拒否されます。

再度、『お姫さん抱っこ』です。

彼女は私の腕の中で「主人に聞いてから」
「じゃぁ、五日間延長の了解を旦那からとると言う事だったら!」


ようやく女子事務員(27歳前後)の応募者が来ました時は、彼女の再々延長した期限も残るは二日間。
この二人の間で引継ぎ作業をさせました。

新しい事務員に聞きました。
「どや? いけるか?」
「未だ分からない所がある」
「引継ぎは、あと何日要る?」
「三日は必要」
「よっしゃ!」


またまた彼女にお願いしました。

「更に五日間、延長してくれ!」
「もう駄目です。主人に叱られます」

三度目の『お姫さん抱っこ』
私の胸の中で、彼女は微笑んでいます。

「次の勤め先にも約束がありますからもう駄目です」

三度目ともなりますと彼女は抱っこされる事を楽しんでいる。
以前のお手伝いの二人の場合と同じ。


これは、尋常の手段ではもう駄目か!と思った瞬間、私は自然と彼女の赤い小さな唇に私の唇を重ねようとしていました。目と目が見つめあい、お互いに息と唇の温かさが分かる程まで。彼女は静かに目を閉じる。が、突然目覚める。

「わぁ~!」
「延長してくれるね?」
「三日間だけ!」

皆がいる前の事ですから、皆、大笑い。



こうして事務引継ぎはつつがなく終了しました。
40年後の今でしたら、セクハラで裁判沙汰ですね。


       ◆       ◆       ◆

続き)
No.91《アルバイト家電店長奮闘記 ③論語『悉く訊く これ礼なり』》
^^^^^社長への私の質問。孔子論語『悉く訊く これ礼なり』を実践。ノウハウを吸収しました。
https://blogs.yahoo.co.jp/minaseyori/54409261.html



(※)
お姫さん抱っこ画像借用先
http://woman.mynavi.jp/article/140930-188/
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