私は、あっと驚く。枯れ草が、イルミネーション!
早春の鵜殿(うどの)に夕陽が差し込むと、鵜殿の葦(よし)は、変貌する。
私は、あっと驚く。枯れ草が、イルミネーション!
あの枯れ草が、金色に輝く。輝く別世界だ。
昼に見ると、単なる朽ちかけた枯れ草なのだが。
私は、あっと驚く。枯れ草が、イルミネーション!
あの枯れ草が、金色に輝く。輝く別世界だ。
昼に見ると、単なる朽ちかけた枯れ草なのだが。
野花は、もう、春!
土手の野草は、生気一杯!
中州に渡ると、そこは、葦(よし)の世界。
穂は、川風に右や左で定まらず。
二月下旬の葦(よし)焼きを待つ。
途中、犬連れの老人とすれ違う。
彼も、この中州が好きなのであろうか。
陽が落ちてきた。
夕陽が中洲を覆うと、それまで、眠っていた彼らは動き出す。
川風に、揺れて、揺れて。
風に身を任す。
そして、私は、あっと驚く。
枯れ草が、イルミネーション。
あの枯れ草が、金色に輝く。
枯れ草が、イルミネーション。
あの枯れ草が、金色に輝く。
( 続く )