谷崎潤一郎原作・主演田中絹代
この小説では、舞台である水無瀬の光景が詳細に述べられています。
写真の本は、教育出版ですが、中央公論文庫本での説明は下記の通りです。
『 後鳥羽院の水無瀬《みなせ》の宮の跡を訪ねた作者は、名月の光の下にひろがる淀川の蘆辺で一人の男に出会った――
瓢箪(ひょうたん)を出し酒を勧めてきた男は、その父親と〈お遊さん〉〈おしず〉の姉妹三人の親愛に満ちた不思議な物語を語りはじめる。谷崎四十代の輝かしい傑作の一つ。 』
この小説「蘆刈」(あしかり)のシナリオに沿って、水無瀬を語ろうと思います。
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さて、この小説での最初の一行が和歌である。
この和歌が、小説の題名でもあり、これから展開する物語を暗示している。
これは、「拾遺(しゅうい)和歌集」に収められた壬生忠見(みぶただみ)の和歌であり
「大和物語」やその他の歌物語も取り入れられている。
これは、「拾遺(しゅうい)和歌集」に収められた壬生忠見(みぶただみ)の和歌であり
「大和物語」やその他の歌物語も取り入れられている。
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「君なくて あしかりけると思うにも いとど難波の浦ぞすみうき」 |
諸説は「覆水、盆に帰らず」ですが、そう単純には解釈したくないです。
尚、この歌の解釈は、次回にします。
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【通釈】恋をしているという私の評判は、早くも立ってしまった。
人知れず、ひそかに思い始めたのに。
人知れず、ひそかに思い始めたのに。
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