小安峡温泉:旅館多郎兵衛宿泊記


小安峡温泉は江戸時代にはすでに湯治場として開けていた。
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慶長年間(1596~1615)の開湯と伝えられる。 文化8(1811)年には九代秋田藩主佐竹義和が来湯したという記録が残っている。 昭和44(1969)年に温泉郷全体が被災する大火があり、現在の10軒余りの宿泊施設はすべてその後に建てられたもの。(秋田の基礎知識より)

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私が宿泊した『旅館 多郎兵衛』
住所:秋田県湯沢市皆瀬字湯元121-5

多郎兵衛は当代で十二代を数える。昔はもう少し上流に湯治場温泉郷の一軒としてあったが、大火で焼失。現在の国道筋に土地を提供され引っ越したという。(えみこ女将)

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私の「女将は若い時痩せていて可愛かったでしょう。どんなにもてたことか。」との感嘆の言葉に対し、「そうなの。旦那に懇願されて懇願されて結婚したの。まさか私(女将)、旅館の女将になるなんて思ってもいなかった。*1」(えみこ女将)

(参考)このようなタイプの女性の独身時代は特段に可愛く痩せているが、出産後、ふっくらとなるケースが多い。成る程、女将は現在二人の子持ち。

玄関にある馬の像(註1)雄勝
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玄関にオニヤンマが紛れ込み、出れなくなっていたので、捕まえて大空に放つ。

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私はこの旅館の名前だけは数十年前から知っていた。それは私の仙北(現、大仙市)の母方の今は亡き祖母が昭和初期からの毎年の冬季、二週間から一か月間湯治をするのが『多郎兵衛』だと従兄弟から聞いていたからである。

私のこの十数年間、栗駒山に行く都度、この旅館の前を何度も通り過ぎていた。でも躊躇していた。それは私が聞いていたのは湯治場で、旅館ではないからである。でも、昭和44(1969)年の大火で現在地に移転し、旅館業として再スタートしたことで納得した。

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玄関から上がって先ず感心するのは、いい雰囲気な事。
黒を基調とした古(いにしえ)を感じさせる。無論、部屋もきれいにリニュアルされている。
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早速、離れの湯 【三宝の湯】へ。
大浴場【薬師の湯】と、変わり風呂【陶喜の湯】を通り越し、
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下駄に履き替え
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散歩の気分で小径を数十メートル歩む。
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(註2)
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大根はお盆だから?(註3)
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離れの湯 【三宝の湯】入口に到着
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ここから見下ろす庭。
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庭に手入れを入れず自然のまゝの方が東京人には好まれるかも。昔、群馬の伊香保温泉のある保養所に宿泊した時、廊下も部屋も蜘蛛の巣。これがいかにも田舎に来たという雰囲気を醸し出しているとの由。そういう視点もあるということ。

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この脱衣所の雰囲気も当に昭和初期。
落ち着きがあって素晴らしい。
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一緒に入浴した恐らく日帰り入浴の常連だと思うが、ここの開いた窓からの風を入浴しながら浴びるのが、この旅館の風呂の中で最も気持ちよいという。
 成程、そっと吹き込む何となく秋を感じさせるそよ風には、露天風呂にはない心地よさがある。

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翌朝の露天風呂 【風の湯】
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大浴場【薬師の湯】
樹齢100年 全長50メートルの秋田杉の梁(はり)と熊本県阿蘇より惚れた石を敷石に使用した大浴場。(旅館HPより)
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この梁(はり)が、古来の湯治場の雰囲気を醸(かも)し出す。

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例えば
同じ秋田の玉川温泉の梁でも、こんなに太くはなかったはず。
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ステンドグラスなら全く違った雰囲気になっていたかも。
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夕食と朝食については省略。
何せ色々と料理ごと説明されたが、直ぐに頭から飛んでいる。
この齢だからお品書きがないと到底無理。
(旅館食事サイト)

但し、ご飯だけは掲載する。左が夕食の古代米、右が朝食のご飯で・・・。(註4)
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そしてタイムアウトの時刻。
えみこ女将とツーショット。
この私の左手の感触は、遥か昔を思い出させる。(^^)/
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泉 質
効 能
神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節こわばり、うちみ、くじき、慢性消化器病、痔疾、冷え症、病後回復期、疲労回復、健康増進

(注)下記の二つの風呂には入りませんでした。
変わり風呂【陶喜の湯】 
貸切風呂 【子宝の湯】

TEL 0183-47-5016
FAX 0183-47-5047

『秋田湯沢:12年ぶりの大湯滝』


※赤文字の(註)の箇所は、後程加筆します。
(追記)加筆、この8月31日まで旅館からの情報が入りませんでしたので、このまゝにしておきます。

*1:´∀`