放射能:不断の警戒の必然
つまり、子供たちの健康よりも利益優先と言うことだ。これが日本の国だけでなく、地方政治の現実だ。つまり、政治とは国民・市民を守るものではないということを意味している。
県内産冷凍ミカンから微量の放射性セシウムが検出されたのを理由に、横浜市と鎌倉市が 学校給食で冷凍ミカンの提供を中止している問題で、ミカンの生産量が多い小田原市の市議会は十四日、「農産物に対する風評被害の拡大につながりかねない」と、給食で
冷凍ミカンの提供を要望する決議案を賛成多数で可決した。
同様に、フランス政府でも、チェルノブイリ原発事故で大量の放射能がフランス国土全域に降ったにも拘わらず、「フランス国内では放射能による汚染は無く、健康への影響はない」と明言。訴えられている。福一での菅直人政権下の枝野も同様な発言を数度繰り返している。これが政治だ。
フィガロ紙
チェルノブイリ原発事故が起きた1986年4月26日当時、フランス放射線防護中央局(SCPRI)局長をつとめていたピエール・ペルラン教授(88歳)は、チェルノブイリ事故が起きた直後の4月30日から5月5日にかけ、「フランス国内では『死の灰』(放射性物質)による汚染は無く、健康への影響は無い」と発言、「深刻な嘘をつき」国民の健康を害したかどで、2002年より起訴されている。ぺルラン教授の件は3月31日にパリ法廷で協議され、9月7日に最終決定がなされる予定。(以後省略)
政治とはこんなものである。
例えばカエルの場合、生息する水の温度をなだらかに上昇させていくと高温になっても気付かない。命の危機を感じた段階で気付くか、或いは気付いた時にはもう遅い。
さて本題。
下記は、ある講演会の文字起こしの記事を掲載した。
ここでの注目点は、放射能が降ってから数年後には放射能が減じたように見えるエリア、或いは、当初放射能の心配無用と言われたエリアでは、地中に浸み込んだ放射能をやがては植物の根が吸い込み、植物全体を放射能汚染させ、結果、そのエリアの放射能濃度が高まるという想定できなかった現象を論じていることである。
放射能汚染に対しては、台風のようなやがては過ぎ去るものではなく、何年経過しても常に警戒の心と行動を抱き続けることが必然となる。
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2012年 12/14 アレクセイ・ヤブロコフ博士講演会 「低線量被ばくの健康影響:国際機関の放射線安全概念を問う」
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(一部抜粋)
もうひとつの大きな科学上の誤りは、チェルノブイリ事故が起きてからの最初の年には被曝量が減少しました。というのは放射性物質が土壌の中に降りていたからです。それと同様に今こちらの福島でも同じことが起きています。つまり被曝線量の減少ということが起きています。
しかし、5年後には汚染はまた広がってきます。なぜかというと土壌に入った放射性核種は根の成長といっしょにまた上がってくるからです。たとえばストロンチウムは半減期30年ですけれども、根っこによって吸い上げられて表面に出てくるんです。
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『チェルノブイリ被害の全貌』刊行記念ヤブロコフ博士講演会
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(一部抜粋)
100メートル離れただけで、その濃度というものが3倍~4倍、あるいは1/3、1/4というかたちで変わってしまうからであります。
そして事故後8、9、10年経つと、乳がんの罹病率が飛躍的に伸びているということがわかります。
その一番最初の3つだけを読み上げますと、血液心血管系そして内分泌系、糖尿病も含めて、免疫系といったことで健康障害というものが起きています。
また生まれる子供の性別の比率というものがかわりまして、男の子の生まれる率というものが減少します。つまり男の子として受胎したものが出生、生きて生まれるというところまで行き着かない割合が増えてしまうということであるわけです。
またひとりの人間であっても複数の病気を抱えるという状況が生まれます
日本を待っているものは何かということになります。まず、染色体の突然変異というものが既に増えているわけであります
チェルノブイリの事故後もそう言われていましたし、その時点では私のような研究者たちもそう思っていたわけです。
しかしチェルノブイリの事故後8年~10年経ちますと、かつては汚染に関しては心配はいらない、あるいは、それほど心配はいらないと言われた地域で汚染度が増したわけです。
それは植物の根というものが沈殿していった放射性物質に到達し、それを吸い上げる形で地表に出してしまった。
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※忘れじな:広島と長崎の原爆
※消えぬドイツの森林放射能汚染