中国・危秋潔嬢『阿寒に美しく散る』
(追記)2017.08.27 (日) PM4:58
残念な訃報
何故に死んだのか!
27日午前5時50分ごろ、釧路市の海岸で、コンブ拾いをしていた男性から、「岸壁に女性の遺体が打ち上げられている」と警察に通報がありました。(中略)
遺体の一部は白骨化していて、ブラウスもちぎれており、遺体の損傷は激しく、死後約1か月経過しているのではないかということです。(以下省略)
(更に追記) 日テレニュース
(遺体が発見された桂恋海岸地図)
北海道周辺の海流(海上保安庁)
中国映画「狙った恋の落とし方」(非诚勿扰)で自殺未遂をする場所が、網走市の能取岬。この能取岬で入水した場合、遺体は宗谷暖流海流で桂恋海岸に打ち上げられる可能性はある。
宗谷暖流
対馬暖流の末流の一部は宗谷暖流となって宗谷海峡に入り、さらに北海道北岸に沿って南東流し、知床岬沖まで達する。その流帯は距岸約40キロメートル以内にある。その末流は数分枝に分かれ、一分枝は北転してオホーツク海に去るが、一分枝は根室海峡に入り、他の分枝は国後水道などに入って南下する。流速は春季~秋季には約1.5 ノットで、夏季には3ノットに及ぶ所もあるが、冬季には流れは衰退する。
親 潮
千島列島の東側を南西方へ進む親潮は、東経150度~151度および東経146度~147度から南下する分枝がある。一部は更に北海道南岸東部に沿って南西方へ進み、津軽暖流に合流し、東経142度~143度付近を南下する。
流速は0.5ノット内外で、冬季・春季は夏季に比べて流れの勢いが強くなる。
亡くなったのは阿寒湖周辺で阿寒川から海に流され、桂恋海岸で打ち上げられたとの説を採る場合、無理がある。
この雨が阿寒湖周辺でもあり、増水した場合、何らかの形で遺体が阿寒川に流れ、一気に河口の大楽毛(おたのしけ)から海に流されたケースも想定可能だ。
個人的には、入水場所は阿寒湖、もしくは阿寒川であって欲しい。
然しながら、このような古来日本人が抱く『もののあわれ』、『趣(おもむき)』に感傷的な女性は是非生き続けて欲しかった。
恐らく、道東のどこかの草陰に、例えば空のペットボトルの中に封印した遺書があると思われる。是非探し出し、哀悼の碑で彼女の冥福を祈りたいと思う。
以上で追記終り
私見だが、若き中国人旅行者危秋潔(キシュウキツ)さん(26)は、阿寒湖を見下ろせ斜面に生えるシラカバの近くで、密かにこの世を去ったのではなかろうか。
(追記)2017.08.03(木)am1:42
下記の8月1日(火)付けの記事で、31日午後1時半頃、阿寒湖近くの林道で似た女性が、危秋潔さんであるかどうかを確かめるべく、北海道警は会見を開き、この時刻に白っぽい服装をして林道を歩いた女性が名乗り出てくれるように呼び掛けるべきである。
不明の中国人女性 31日午後 阿寒湖近くの林道で似た女性目撃 警察で捜索
中国人の女性が行方不明となり捜索が続いていますが、7月31日午後、阿寒湖周辺の林道で「女性を見た」という新たな目撃情報がありました。
行方が分からなくなっているのは、中国の小学校教師、危秋潔さん(26)です。
危さんは、7月23日朝、阿寒湖温泉のホテルをチェックアウトしてから行方不明となっていますが、警察によりますと、31日午後1時30分ごろ、富山県からきた夫婦が、阿寒湖の北側とパンケトウを結ぶ林道で「白っぽい服を来た女性を見た」と、阿寒湖温泉の知人を通じて、31日午後5時30分ごろ、警察に通報しました。
警察は、危さんの可能性もあるとみて、1日午前7時から、林道を中心に、18人態勢で、警察犬2頭も使い捜索し、情報提供を呼びかけています。
また、阿寒湖温泉に宿泊する前日の7月22日に、JR釧路駅の防犯カメラに、危さんとみられる女性が映っていたことも新たに確認されました。
一般的にはバンケトーを雄阿寒岳の東にある双湖台から遠望する。
然し、彼女は、阿寒湖北の林道をバンケトーに向かって歩いていることが目撃されている。
下記の7月29日の記事を観た時は、首を傾げた程度でしたが、昨日8月1日の上記の記事を見て確信に変わりました。
北海道内で中国人女性依然と不明
残された手紙に家族に別れを告げる内容も
2017.07.29
北海道内で行方不明になっている中国人女性は、7月29日現在見つかっていません。女性が宿泊先に残した手紙に家族に別れを告げる内容が書かれていたことが分かりました。
行方が分からない中国の小学校教師、危秋潔(26)さん。 これまでに両親への感謝を述べた手紙が宿泊した札幌市中央区のゲストハウスに残されていましたが、手紙の一部に家族に別れを告げるような内容も書かれていたことが新たに分かりました。
危さんの父親華先さんは親戚ら3人と警察で捜査の状況を聞きました。
警察が見せた手紙を見て「娘のだと思う」と話したということです。
危さんは7月18日に道内入りし25日に出国予定でしたが阿寒湖温泉のホテルを23日に出た後、消息を絶っています。
中国映画「狙った恋の落とし方」(非诚勿扰)影響説には無理があるが。
中国映画「狙った恋の落とし方。:非誠勿擾」予告編 5分20秒
北海道東・オホーツク旅行の魅力!中国映画「狙った恋の落とし方」(非诚勿扰)のロケ地が人気観光地。北海道の道東は、2008年中国の正月映画として放送された「狙った恋の落とし方」(非诚勿扰)のロケ地として人気となりました。この映画を見てから道東を訪れれば、旅行を更に楽しむ事ができそうです。
「非誠勿擾」とは中国のインターネット上の結婚相手募集の広告でよく使われる言葉で、「誠実なお付き合いができる方以外はご遠慮下さい」という意味である。
映画後半の主舞台が日本の東北海道(釧路、阿寒湖、網走、厚岸、斜里、美幌)で、映画の大ヒットにより中国に北海道観光ブームを巻き起こした。
映画で自殺未遂をする場所が、網走市の能取岬。急遽ここへ行く途中の阿寒湖に立ち寄ったとの説があるが、それならわざわざ阿寒湖北の林道をバンケトーに向かって歩く理由にはならない。
やはり、この説には無理がある。死に場所を求めてなら、やはり下記の阿寒が舞台でなければならない。但し、万が一、彼女の遺体が能取岬で発見される可能性を否定するものではない。
(追記)2017.08.03(木)am1:42
31日午後1時半頃、阿寒湖北の林道をバンケトーに向かって歩いている女性が別人ならば、中国映画「狙った恋の落とし方」(非诚勿扰)影響説が浮上し、それまで彼女が未だ訪問していないロケ地での聞き込みや防犯カメラを調べる必要がある。無論、その中に、網走市の能取岬周辺をも含む。
渡辺淳一著 追悼小説 『阿寒に果つ』 影響説
今の北海道の中高年女性で、当時、この映画を観なかった人はいなかったでしょう。
昭和27年、冬の阿寒湖畔でひとりの少女が自殺。(実話)
少女は天才少女画家ともてはやされていた高校生。14才で道展に、女流家展と次々と入選。作者が札幌南高校時代の初恋の女性である夭折した少女・加清純子(作品では時任純子)を描いた追悼の作品です。
天才少女画家と呼ばれた加清純子(時任純子)が阿寒湖で自殺してから20年。作家となった「私」はかつて純子と関係のあった5人の男性に会い、純子の死の真相を探ろうとする。時任純子は渡辺淳一の札幌南高校時代の同級生がモデル。
「死に顔の最も美しい死に方は何であろうか」
「生きている時よりも美しく、華麗に死ぬ方法はただ一つ、あの死に方しかない。あの澄んで冷え冷えとした死。純子はそのことを知っていたのであろうか。あの若さで、果たして死ぬとき、そこまで計算していたであろうか。」
(註1)旧釧北峠は、幅員が4mと狭く、最小半径も10m、最大勾配は7%で、標高が621mという峠で、かつてのこの峠からの眺望は雄阿寒岳や雌阿寒岳などを見はらすことが出来、素晴らしかったらしい。峠から阿寒湖に降りるところには七曲がりとよばれたヘアピンカーブが連続し、眼下に阿寒湖が見え、途中には展望台があったとのこと。成る程、雪景色のこの大自然の中に身を沈めたいと思う心境が理解できる。但し、今の釧北峠からは全く見えない。(注)屈斜路湖を見下ろせる美幌峠。。
(旧釧北峠より雄阿寒岳を眺望す)
映画のワンシーン
カスタマーレビュー
〇渡辺淳一の原点
投稿者ニャマ ケモノ2014年5月25日
加清純子との初恋が無ければ、彼は失楽園など書く作家ではなく、北海道の医者で終わっていたかもしれない。生真面目な俊才を、男に変えた、とてつもなく美しい魔女です。 真白な雪原に映える、赤いコートの少女。
〇奔放な女性が活写されている
投稿者hit4papaベスト1000レビュアー2017年5月21日
阿寒で自殺を遂げた18歳の女性画家。二十年の時を経て、彼女に想いを寄せていた主人公は、彼女と関係のあった男性たちを訪ね、死の真相を探し出そうとする。5人の男性、そして姉の回想を通して、人物像が明らかになっていくストーリー展開だ。自分を一番に愛していると男性たちに思わせる女性の生き様、そして彼女に翻弄され喪失感を抱え続ける男性が活写されている。
著者の高校時代の恋人(?)をモデルにしているようだが、1950年代の札幌に、このような奔放な女性がいたことは少なからず驚きではある。
ただ、男性たちを魅了し、あっけなく果てた女性の真の心の底は分からない。そこは読者の考えにゆだねるということになるだろうか。
〇懐かしい本。
投稿者younashiVINEメンバー2006年2月23日
渡辺淳一氏の小説は高校生時代たくさん読んだはずなのに、記憶に残る作品はこれしかない。たぶんそれは、作家、画家、記者、医師、カメラマン、そして彼らと女学生画家「純子」との交流が、当時の私と、少なからず似ているところがあったからだと思う。
一人の少女を巡り、何人もの男性がそれぞれの立場で自分と彼女との過去を語る。決して斬新な手法ではないけれど、ぐいぐいと惹き付け読み進ませる勢いがある。訪れたことはない阿寒湖に、死への憧れの混じった郷愁を三十年以上経った今も感じている。
(追記)2017.08.03(木)am1:42
先月23日午前10時過ぎには、阿寒湖のバスセンターにいる姿が捉えられていた。釧路行きのバスに乗ったとみられ同じ日(23日)の正午過ぎにJR釧路駅近くの防犯カメラにも映っていた。
(私見)23日阿寒湖を離れ、釧路駅に戻り、そこから新たに動いたということである。然し、網走市の能取岬に向かうならば、阿寒湖から北見行のバスに乗るべきだが、阿寒湖から釧路に帰ってきたということは、次は厚岸だろうか?
但し、31日に再度別の方角から阿寒湖に入り、湖の北側の山道を歩いていた可能性も否定できない。
(追記)
危さんは、7月23日に阿寒湖のバスターミナルから釧路市内に向かい、駅周辺の複数の防犯カメラには、危さんとみられる女性が映っていました。
その後の取材で、23日午後2時ごろ危さんとみられる女性は喫茶店に一時間弱滞在し、思い悩んでいるような様子をみせていたことが、新たに分かりました。
喫茶店の店主:「近寄れない雰囲気だった。一人で来る外国の方は珍しい」
続編
「危秋潔さん能取岬に果(は)つ」
(参考・画像借用記事)
阿寒湖
パンケトー
ペンケトー パンケトー
オホーツク旅行の魅力!中国映画「狙った恋の落とし方」(非诚勿扰)のロケ地が人気観光地
旧作映画「阿寒に果つ」
阿寒に果つ (角川文庫 緑 307-2) アマゾン
釧北峠
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