慶大『海の家』で例年行われていたこと


慶応大学伝統レイプの源流 2016/10/21(金) の続編です。

狂った果実』を見れば、慶応大学が学生に提供した湘南・葉山の『海の家』で、今回のレイプ事件に限らず、数十年に亘り、何が行われてきたのかがよく分かります。今回のレイプは氷山の一角に過ぎないのです。

無論、大学側はそれを見て見ぬふりをしてきたのか、それとも大学側がそのことを寧ろ慶応の伝統・文化として許容してきたのかの何れかです。



父が亡くなった頃にショックから自暴自棄になった慶応高校の裕次郎は、家から金目の物を持ち出しては換金し、その金で銀座などへ繰り出す遊行三昧の日々を送り、兄・石原慎太郎から心配された。

そんな頃に兄は水の江瀧子より『太陽の季節』の映画化を促されたため、「裕次郎って弟がいるんだけど、遊び人でどうしょうもない奴で…弟を出してくれるんなら」という条件を提示した。瀧子はその条件を呑み、裕次郎は同作品で俳優デビューし、脇役ではあったが主演格に匹敵するダイナミックな存在感で注目されることとなる。

裕次郎本人は「太陽の季節」への出演は至って遊び感覚で、迎えの車に乗り、初めて日活撮影所へ降り立った時は素肌にヨット・パーカーを羽織り、海水パンツにゴム草履履きといったいでたちに、その場に居合わせた宍戸錠小林旭は「何だ!ありゃあ?!?」と仰天したという(テレビでの小林旭談)

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慎太郎は第二作『狂った果実』を僅か7時間で書き上げたが、更に弟の裕次郎主演のこの『狂った果実』の映画の撮影に要した時間は、これまたたったの17日間であり、然も台詞は殆どアドリブだとのことだから、この意味することは、『狂った果実』の内容は、慎太郎と裕次郎の日常生活で起きた出来事の一コマが元になっているということである。



さて、その、慶応高校~慶応大学時代の裕次郎の体験談小説『狂った果実』とは、

予告編


キャスト(一部抜粋)
恵梨:北原三枝 20歳 他人妻
夏久(兄):石原裕次郎 大学生
春次(弟):津川雅彦 高校生
平沢フランク(友人):岡田眞澄

あらすじ
夏の湘南逗子海岸で、裕福な家庭に育つ大学生の女遊びのお盛んな兄・夏久(裕次郎)と、童貞の高校生の弟・春次(津川雅彦)の二人が、ヨットやボートで女をハントとして遊ぶ。処が、弟が一目惚れした二十歳の淫乱なる他人妻を、兄弟で奪い合うという物語。

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物語は二人は鎌倉駅の改札を駆け抜けところから始まる。
鎌倉駅で電車に飛び乗り、逗子駅で下車し、ホームの階段を駆け下りているとき、弟が落とし物をし、それを偶々恵梨(北原三枝)が拾う。弟は恵梨に一目惚れするも名前さえ聞いていない。

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それから逗子の海で二人で水上スキーを楽しむも、「今日は収穫無しだよ」と女性をハント出来なかったことを嘆く兄。

後、二人は遊びしかやることのない仲間の連中とたまり場にしている民家で、どこかにいい女がいないかと女の話に明け暮れる。

彼らは逗子の海でモータボートを操り、水上スキーで遊んでいるとき、沖合で死体のような影を発見。

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ボートを近づけると、それは恵梨が遠泳している最中であった。
二人は恵梨をボートに乗せて海岸まで送る。

後、鎌倉駅ホームで、偶然、弟が恵梨と再開する。
恵梨と弟は明後日海岸で会うことを約束する。

その約束の日、恵梨と弟は水上スキーで遊んだ後、水辺に並んで寝転ぶ。

恵梨は弟を誘惑しようとするも、初心(うぶ)な弟は逃げる。
その日から、恵梨と弟は交際を始める。

二人は夜のバス停で待ち合わせて暇な遊び人たちが集うダンスパーテーに参加するが、二人は途中抜け出し、湘南海岸をドライブ。

恵梨は又々弟を岩陰に誘うが、キスだけで終わる。
弟は女を知らなかったからそれ以上に進展出来ず。

ある日、ダンスホール『Blue Sky』に遊び仲間と行った兄弟は、偶然、恵梨が夫とダンスをしているのを見かける。

恵梨が席を外した時に兄は恵梨を追いかけると、明日、シーサイドホテルで会おうと恵梨が言う。

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シーサイドホテルでの恵梨は、昨日の男は夫だという。
夫がいながら弟と付き合っている理由は、「決して浮気ではない。結婚前にしなければならなかったことをしている」「浮気をしているけど、あの人(春治、弟)と会うと、ずっと以前の私に戻れるの」と宣う。

兄は「春治(弟)に言わないから俺と浮気をしよう」と迫るも恵梨に平手打ちされる。
然し、兄は恵梨を抱き倒し合体。

この時、恵梨は兄の肉体的性的魅力に引かれてしまう。
兄も恵梨の肉体に惚れてしまう。

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後、兄は夫の留守中の恵梨の自宅前で恵梨を待ち伏せ、ベッドイン。或いは、二階のベランダによじ登り、ベッドイン。間男である。

にも拘わらず次に恵梨と弟との海辺での逢瀬では、二人は並んで寝転ぶが依然として抱擁とキスのみ。だが次の逢瀬で恵梨と弟は海辺の岩陰で始めて合体する。

ある日の事、恵梨と弟は次に会う日を決め、弟は旅行に出かける。

その留守中、会う日を一日早めて欲しいという恵梨の弟へ出した手紙を兄が盗み見、その日時に兄が海岸で恵梨を待ち受ける。そして兄はヨットに恵梨を乗せ、遠出する。

帰宅した弟は、恵梨からの開封された手紙を読み、鎌倉に馳せ参じ、モーターボートで狂ったように兄のヨットを探し回る。

燃料補給のため波止場に戻った弟は、兄のヨットが遠方で帆走していることを知る。
その遠方までモーターボートを駆使し、情報を得た周辺を徹夜で探す。

兄と恵梨はヨットの中で合体し朝を迎える。
遂に弟は兄と恵梨が一緒にいるヨットを見つけるも、ヨットの周りを幾度も回り続ける。

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兄は弟に「おまえの勝ちだ」と叫ぶ。
恵梨は、春次(弟)の名前を呼んで海に飛び込む。

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しかし狂った春次(弟)は泳いでくる恵梨をボートではね、更にヨットに突っ込み体当たりをする。

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ヨットは木っ端みじんに砕け、恵梨と兄の生死は不明も、弟のモーターボートは突き抜いて走り去る。で、ジ・エンド。


慎太郎は更に慶応ボーイ裕次郎の実態を小説で描く。
それが『処刑の部屋』で、映画化され、多くの強姦事件のバイブルとなった。

映画『処刑の部屋』(1956)

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この映画も、慎太郎の弟:裕次郎の蛮行なる日常生活の一コマ。

六大学リーグ戦はU大(慶応)が優勝したが、その夜ほろ酔い気分の克巳(裕次郎)と伊藤は、とある店から出て来た二人連れの女子学生に眼をつけ、彼女らを伴って飲み歩いた。克巳は伊藤のすすめで睡眠薬を買いに行った。その睡眠薬をビールに混ぜて巧みに呑ませ、二人は伊藤のアパートに昏睡した彼女らを連れ込み、克巳は顕子を選んで強姦した。


『処刑の部屋』をバイブルとした代表的なものが、東京六大学の学生で構成するサークルスーパーフリー』が起こした強姦事件で、強姦された女子学生は400人にものぼった。尚、このサークルの女性スタッフは積極的に男性スタッフによる強姦を援助し蛮行を支えた。


スーパーフリー事件(スーパーフリーじけん)は、2003年に発覚した組織的な輪姦事件。早稲田大学の元公認のサークル「スーパーフリー」(主犯:和田真一郎 早稲田政経学部)·のメンバーである大学生らは「ギャルは撃つための公共物だぜ」を合言葉に1999年秋から常習的に女子大生への輪姦をおこなった。

スーパーフリー主催によるほぼ全てのイベントで強姦がおこなわれていたと第17回公判で被告人の一人が証言しており、強姦の被害者女子学生の総数は400名以上にのぼると報じられた。

そのうち2001年12月19日の事件(当時19歳の女性を泥酔させ3人で輪姦)と、2003年4月27日の事件(当時18歳の女性を泥酔させ、13人で輪姦)と、同年5月18日の事件(当時20歳の女子大生を泥酔させ、5人で強姦)のみが起訴され、早稲田大学以外にも東京大学慶應義塾大学明治大学、法政大学、学習院大学日本大学といった名門大学の学生ら合わせて14人が準強姦罪実刑判決を受けた。この事件は重大な社会的波紋を呼び、2004年の集団強姦罪・集団強姦致死傷罪の創設につながった。

尚、「スーパーフリー」に所属する女子大生スタッフ合計50~60人は、積極的に一般女子大生を誘い、男性スタッフに強姦させ、見張り役やなだめ役などのブロッキングをした。

                     つづく

映画『狂った果実』ユーチューブ