今でも降り注ぐヨウ素131を再考


今日の記事は、下記の続編でもあり、放射性ヨウ素131の再考です。



以下本文

下記にはホワイトフードのサイトの画像を掲載しました。
この文中(註●)と銘打って書かれている文は私が加筆注釈したものです。



放射性ヨウ素の土壌汚染地図【事故直後】 2014.12.27

放射性ヨウ素半減期が8日間と短いので、計測できたデータはとても少なく、アメリカ政府が公表したデータはとても希少で価値があると思います。**このデータをもとに経度と緯度から、ホワイトフードが放射性ヨウ素の土壌汚染地図を作成しました。

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県別の放射能ヨウ素の汚染地図【市町村データあり】
(一部抜粋)
採取年月日 住所 Bq/kg
2011年3月26日 福島県双葉郡楢葉町大字山田岡 1,512,190Bq/kg
2011年3月26日 福島県双葉郡楢葉町大字山田岡 742,960Bq/kg
2011年3月26日 福島県双葉郡楢葉町大字山田岡 129,981Bq/kg
2011年3月20日 福島県福島市飯坂町平野 64,935Bq/kg

(一部抜粋)
採取年月日 住所 Bq/kg
2011年3月30日 東京都港区赤坂2丁目17 7,637Bq/kg
2011年3月30日 東京都千代田区平河町2丁目7 5,154Bq/kg
2011年3月31日 東京都西多摩郡瑞穂町大字殿ケ谷 1,578Bq/kg

(一部抜粋)
採取年月日 住所 Bq/kg
2011年3月25日 神奈川県横須賀市楠ヶ浦町 4,995Bq/kg
2011年3月28日 神奈川県横浜市中区滝之上 3,178Bq/kg



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(註1)甲状腺がんは珍しい病気で、子どもに甲状腺がんができる可能性は、通常では「100万人に1人」だというのが通説

(註2)甲状腺は頸部の正面下方に、喉頭(のどぼとけ)につづく気管を取り巻くように、位置する。蝶のような形でサイロキシンという全身の細胞の新陳代謝に関与するホルモンを分泌する。

現在のところ、甲状腺癌を抗癌剤放射線治療のみで治療する試みは成功していない。治療の基本は癌を切除する外科治療となる。

術後甲状腺刺激ホルモン(TSH)を抑える方がより再発を抑えることができる。そのために術後甲状腺ホルモンを服用する必要が有る。

甲状腺全摘をした場合はもちろん一生甲状腺ホルモンを服用する必要がある。

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甲状腺がん、疑い含め104人福島の子供30万人調査(2014年8月)***

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(註3)10万人に1人が通常なのだが、3・11から5年目を待たず、4年目の昨年(2014年)、10万人当たり30人を超えている。恐ろしい結果となろうとしている。

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(他からの借用図から)

(註4)甲状腺がんは何も子供だけに発生するものではない。
年々歳々、子供の段階から大人の段階へと移行する。

然も、このがん発症率は、子供との比ではない。
特に、大人の女性の発症率が高い。

何ら放射能摂取防止の努力をしていない女性は、甲状腺を切り取られ、一生薬のお世話になることを覚悟すべきである。

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(註5)東京圏は、果たして低汚染エリアと言えるだろうか。
今でも、半減期8日の放射性ヨウ素131が降り注いでいる。
但しベラルーシの事故後3年や4年後では、放射性ヨウ素131は降っていない。

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(註6)私見

伊丹十三氏の父である同じく映画監督の伊丹万作氏が大東亜戦争終戦の翌年1946年に書いた随筆『戦争責任者の問題』を2月に掲載しましたが、再度、『騙されることも罪』の一部を抜粋掲載します。

(私のブログ記事)
騙されることは意志薄弱の悪である 2015/2/12(木)

だまされたということは、不正者による被害を意味するが、しかしだまされたものは正しいとは、古来いかなる辞書にも決して書いてはないのである。

だまされたとさえいえば、一切の責任から解放され、無条件で正義派になれるように勘ちがいしている人は、もう一度よく顔を洗い直さなければならぬ。

しかも、だまされたもの必ずしも正しくないことを指摘するだけにとどまらず、私はさらに進んで、「だまされるということ自体がすでに一つの悪である」ことを主張したいのである。

 だまされるということはもちろん知識の不足からもくるが、半分は信念すなわち意志の薄弱からくるのである。(中略)

「だまされていた」といつて平気でいられる国民なら、おそらく今後も何度でもだまされるだろう。いや、現在でもすでに別のうそによつてだまされ始めているにちがいないのである。

 一度だまされたら、二度とだまされまいとする真剣な自己反省と努力がなければ人間が進歩するわけはない。(以下省略)


(画像借用先)



<参考> 独立行政法人国立環境研究所 地域環境研究センター大原利眞氏、森野悠氏『東京電力福島第一原子力発電所から放出された放射性物質の大気中での挙動に関するシミュレーションの結果について』2011年8月25日

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福島第一原子力発電所から放出された放射性物質の大気シミュレーション
国立環境研究所 2011年10月31日  大原 利眞、森野 悠

内部被ばくを考える市民研究会



(※)今日は、更にブログ記事を更新します。