牛肉でアルツハイマー病になり易い


近々日本の60歳以上のご婦人の80%はボケるという説がある。
ボケた本人は何の憂いもなくなり、いいかもしれないが周囲が大変である。

今、大半の人は正常なる自分は将来そういうことになるはずがないと思っている。現在、年齢の割に物忘れがひどいことを自覚しているにも拘わらずである。

この80%ボケ説は現状からの推測値だが、TPPで狂牛病BSE)牛肉や遺伝子組み換え農産物・食品がフリーで輸入されるようになると確実性を帯びてくる。

今回、記事にした本の題名は、『ハンバーガーに殺される – 食肉処理事情とアルツハイマー病の大流行』で、ここでいうハンバーガーとは牛肉のことであり、牛肉はアルツハイマー病の原因だという。

牛肉は先日の記事でも述べたように乳がんの原因にもなる食品である。

問題は、将来、他人に迷惑をかけることになるだろう牛肉を特別な場合を除いて毎日の食卓から消せるかどうかである。
                  
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(私のブログ記事)
乳がんの原因は牛乳・牛肉  2014/11/29(土)
●米国版ハンバーガーの秘密  2013/9/21(土)
ハンバーガーの肉とは、ドックフード用クズ肉を水酸化アンモニウムで人間用ハンバーガーの食肉とする。
●今危ない昔に治療した虫歯のリスク  2014/9/29(月)
虫歯治療で使われている金属のアマルガムの主材料は水銀。
これが溶解していき、脳をやられる。
●何故女性はボケるの?  2014/10/1(水) 


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さて本題。

ハンバーガーに殺される – 食肉処理事情とアルツハイマー病の大流行』
DYING FOR A HAMBURGER  
Modern Meat Processing and the Epidemic of Alzheimer's Disease

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(著者)マレー・ウォルドマン&マージョリー・ラム(トロント大学/アナウンサー)  2004/09/07
Dr.Murray Waldman & Marjorie Lamb

(著者紹介)

マレー・ウォルドマンは、トロント大学のスタッフで検死官。彼はカナダの大リハビリテーション病院の職員の医療ディレクター兼チーフ、及びいくつかの大手企業のメディカルディレクターとなっている。 ウォルドマン博士は多くの医学雑誌に論文を発表しており、国内および国際の両​​方の会議で講義している。 

マージョリー·ラムは、ベストセラー作家でありアナウンサー。

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(注)アルツハイマー認知症の相違

アルツハイマー病は、認知症を引き起こす原因となる病気の一つ
アルツハイマー病は脳の委縮のせいで起こる。
認知症は、脳機能が低下してしまうことで、物忘れなどの症状が起こる。

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以下、本文より抜粋文

● 一九九〇年ごろより前には、医学や宗教に関する文献だろうが一般文学だろうが、この病気(アルツハイマー病)の記述はまったくない。[P.2]

● インドのアルツハイマー病発症率は世界でもっとも低く、赤道アフリカが僅差きんさで二位だ。[P.24]

● アルツハイマー病になるとたいてい嗅覚きゅうかくが衰える[P.47]

● ドイツの研究グループが魚類もプリオン病にかかることを証明している。[P.225]

(参考)プリオン病とは ヒトの脳神経細胞が冒され、脳が隙間だらけのスポンジ状になる病気。ウシでは狂牛病BSE、ウシ伝達性海綿状脳症などと呼ばれている。

症状としては痴呆、ミオクローヌス、小脳失調、眼振、構音障害、下肢異常感覚、自律神経障害、睡眠障害などが見られ、発病すると2年以内に90%が死亡する。

● プリオン病が最初に医学文献に記述されたのは、アルツハイマー病が最初に記述された時期とほぼ同じである(二〇世紀初頭)。[P.239]

● 孤発性クロイツフェルト・ヤコブ病と見られている患者の一部は実際にはBSE感染牛に由来するプリオンに感染しているのではないかということが述べられている[P.304]

(参考)クロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)とは、神経難病のひとつで、抑うつ、不安などの精神症状で始まり、進行性認知症、運動失調等を呈し、発症から1年~2年で全身衰弱・呼吸不全・肺炎などで死亡する。原因は、感染性を有する異常プリオン蛋白と考えられ、他の病型を含めて「プリオン病」と総称される。

● ヤコブ病とアルツハイマー病には生体分子的な類似点が見られる[P.311]

● 医学文献に記録されたすべてのクロイツフェルト・ヤコブ病の症例のなかで、脳神経外科手術あるいは注射を受けていたケースは五パーセントにも満たない。[P.326]

● 牛肉を食べることが共通のタブーであるために、多くのインド人は、事実上は菜食主義者なのだ――そしてこの事実が、インドにおけるクロイツフェルト・ヤコブ病の――そしてアルツハイマー病の――発生率の低さを説明しているのかもしれない。[P.327]

● 興味深いのは、最近スイスから二〇〇一年の孤発性(ヤコブ病)の発生率が二倍に上昇しているという報告があったことだ。ちなみにスイスは、一九九〇年から二〇〇二年の期間でヨーロッパ大陸においてもっともBSEの発生率が高かった国である。[P.330]

● 北アフリカ諸国など、おもに経済的な理由により食肉加工産業が存在していない国々では、やはり発生率は低い。[P.343]

● アフリカ生まれのアフリカ人がアメリカに移住するとアルツハイマー病発生率が白人よりも高くなることが調査で証明されているからだ――一四パーセントから一〇〇パーセントも高くなることもある。[P.343]

ヤコブ病とアルツハイマーには生体分子的な類似点が見られる[P.311]詳細

遺伝学的な観点から見ても、この二つの病はいちじるしい類似点を示している。
クロイツフェルト・ヤコブ病にはかかりやすくなる遺伝子が存在しており、別の遺伝子がある程度病気を予防する働きをしている。

アルツハイマー病にも同じことが言えるのだ。
いくつかの研究により、これら二つの病気で亡くなった人の脳には生体分子的な類似点が見られることが証明されている(原註15)。

双方とも、タンパク質が正しく働かないために引き起こされる病気だ。
中国天津の南開大学の木易池明チ・ミン・ヤン教授の研究によると、孤発性アルツハイマー病と孤発性および遺伝性のプリオン病の発症段階の根底には、共通の分子機構が存在しているという(原註16)。

(原本『読むと治る医学書』)