独断と偏見の前立腺がん説の適否は?
いつものことだが我らの年代や50歳代の知人の男同士が会合や偶に出会うと何の話かと言えばガンのこと。それも最近は特に前立腺のことである。
(お願い)ご主人や息子さんをお持ちの女性の方にも是非読んで欲しいものです。
どういう訳か彼らの何人かは最近前立腺がんで手術をしている。
共通しているのは食べ物に無頓着。
朝一番、牛乳を1Lも飲むことを自慢にする者もいれば、毎日、酒は飲まずに洋菓子ケーキを食べる者もいる。とんでもない話である。
その彼らに言っても無駄だろうけど敢えてこう言う。
「牛乳やチーズなどの乳製品、牛肉、それに洋菓子などの砂糖類、人工甘味料の飴・ガムなどは最悪だから摂取を控えることだね。」
この連中、大きな声では言えないけど、困っている時だけ相談してくる。
その彼らの次の言葉も決まっている。
「水無瀬さんはタバコはプカプカ、酒は毎日結構飲んでいるでしょう? それでどうして病気にならないの?」
私の回答も決まっている。
昔は「身体が悪くなったらタバコか酒のどちらかを止めたらいい。」
今は「酒を止める」である。
酒は酔う。
つまり神経や免疫力の元のナチュラルキラー細胞も酔う。
ということは、正常に作動していた神経や免疫機能が作動しないことを意味す。
酔っている時間が長いほど、免疫が機能しない時間が長いから、がん細胞や色々な病原菌などがこの時増殖し易い。然も、アルコールで酩酊している肝臓や腎臓機能も弱まっている。
私はもう一つ付け加えて下記のように言う。
医学的に合っているかはさておいて私の理屈。
☆ ☆ ☆
「大腸がんなどは便秘の人が罹りやすいでしょう。特に便秘の多い女性に。
何故かって言わなくても分かるでしょう。
同じところにウンチが停滞すると腐敗が起きるからでしょう。
乳製品には女性発情ホルモンが入っているから、男が乳製品を摂取するということはオカマになるということで、奥方との夜の営みが難しくなる。
イコール、前立腺液が体内に長期間蓄積するということ。この状態は便秘の大腸にウンコが数日間も留まるのと同じこと。
ガスで前立腺が膨らむと膀胱を圧迫する。
これが前立腺肥大かな。そうすると圧迫する場所の違いで頻尿やおしっこが出難い現象となる。
他方、ガスが側壁を絶えず圧迫攻撃するから側壁は異常発達する。この現象は、合わない靴を履いた時に出来る足のタコと同じ原理。
そこで細胞が急激に分裂増殖した場合、がん細胞が偶々出来る確率が高い。そのがん細胞が増殖していったら一般的に言う腫瘍や癌となる。何しろ、人は一日に5000個のがん細胞が出来るというからね。」
☆ ☆ ☆
こう話したら、大半の連中、シラケ顔になる。 ヽ(´▽`)/
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下のグラフは、各ガンの過去と将来予測。
前立腺がんの急増発生が予測されている。
前立腺がんの増加に比例し、これが元で死亡者も増える。
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さて本題。
以下は、世界42ヶ国のデータを分析した結果です。
(前文)
世界42ヶ国において前立腺がんおよび精巣悪性腫瘍(以下、精巣がん)の発生率と食品摂取量の関係を調べた研究(1)を紹介する。
まず、その方法を説明しておく。国際がん研究機関(IARC)は各国のがん登録を精選して、5年毎にその結果を公表している。最新版は1997(平成9)年に出版されている。この刊行物には50の国から182の地域がん登録の結果が収録されている。
(要点1)
② 前立腺がん死亡率との相関係数はミルクの0.766が最も大きかった。逆に、前立腺がんと負の相関関係(摂取量が多くなるほど前立腺がんが少なくなる)を示す食品は穀物であった(発生率に対して-0.648、死亡率に対して-0.661)。
③ 他の原因で死亡した高齢者の前立腺をくまなく調べると50%以上の高頻度でがん組織が発見される。がんを抱えながら、がんで死ななかった人たちである。
前立腺がくるみ程度の小さな器官なのでこのようなことが判る。同じようなことが甲状腺という小さなもう一つの器官でも認められている。大腸のような大きな器官でも、時間をかけてくまなく調べれば同じような結果が得られるであろう。
④ そこで「動物性油脂+バター」「ミルク+チーズ」「卵」「肉」「穀物」「豆類」「果物」「野菜」「植物油」「コーヒー」「アルコール」の11品目を用いて重相関分析を行った。
⑤ 重相関分析の結果をみると、精巣がんの発生に最も大きく寄与している食品は「ミルク+チーズ」で、次いで「アルコール」であった。
⑥ 現在、日本史上はじめて子どものときからミルクを飲み肉を食べるようになった日本人が大挙して40代の後半(いわゆるがん年令)に突入している。
いずれもホルモン依存性の悪性腫瘍である。
肺がんがホルモン依存性などというとびっくりされる読者もおられるかも知れない。現在、日本で増えている肺がんはホルモン依存性の腺がん(アデノーマ)である。
世界中の疫学者はよってたかってタバコという一つの嗜好品に全責任をなすりつけてしまった。
⑧ わたくし達の未発表データによると、上に述べて世界42ヵ国における結腸がんとミルクの間の相関係数は0.709、子宮体部がんとミルクでは0.789、卵巣がんとミルクでは0.746、乳がんとミルクでは0.785と極めて関連が密接である。
ホルモン依存性のがんの発生はミルクとの関係が濃厚である。
⑨ 酪農の盛んな北欧でもそんなに大昔からミルクや乳製品の消費量が多かったわけではない。大量のミルク・乳製品が出回るようになったのは第二次世界大戦後のことである。
このことはフィンランドの酪農を例にして先に述べた。デンマークでは、近年、停留睾丸、尿道下裂、睾丸腫瘍などの男性生殖器の異常が多発している。ミルク・乳製品の消費の増大が最近の男性生殖器の異常の多発の一因になっている可能性がある。
「アルコール」がどのような機序で精巣がんの発生に関係しているのかは不明である。
「アルコール」の寄与度は「ミルク+チーズ」に比べて小さい。たまたま「アルコール」が寄与因子として拾われた可能性が大きい。
全文をお読みくださる方は下記のURです。
(記事抜粋先)
食品摂取量は国連の食糧-農業機関(FAO)がネットワークで提供しているデータベース(FAOSTAT Database Collections. http://apps.fao.org/cgi-bin/nph-db. pl?subset=nutrition/)を用いた。FAOはこのデータベースで189ヵ国の食品摂取量を提供している。IARCのがん発生率のデータとFAOの食品に関するデータの両方が得られた国を研究の対象国とした(42ヵ国)。
(最初のガン罹患推移表二つのグラフの借用先)
(参考)私の以前の記事
「牛乳は飲むな 飲ますな その②」 2012/3/22(木)
「牛乳は飲むな 飲ますな その③」 2012/4/26(木)