米シナリオ通りに動く安倍首相
余りにも段取りが良すぎる。
先の総選挙での自民党の公約は、
『TPPに関しては、政府が国民の知らないところで、交渉参加の条件に関する安易な妥協を繰り返さぬよう、わが党として判断基準を政府に示しています。』
米国株式、10日間連騰!
明らかにTPPに日本が参加すると表明するからである。
日本の富の収奪が何の妨害もなく可能となるからである。
強盗に日本という家に押し入っても、日本の家の住民が抵抗すると裁判沙汰。
明らかに住民が負け、大手を振って強盗は家財や貯蓄を運び出せる。
かって小泉時代の悪夢が再び蘇る。
小泉により、日本の企業は国際金融資本に実質的に乗っ取られ、日本の富は国際金融資本に流れ、更に日本の社会には格差が広がった。
他方、先の総選挙で大半の自民党候補者がTPP反対を選挙民に訴えていたのは何だったのか? あれは当選するためのパフォーマンスで、当選後は形だけのTPP反対のパフォーマンスか?
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自民反対派、あっさり了承 TPP交渉2013年3月14日 東京朝刊
自民党は十三日の環太平洋連携協定(TPP)対策委員会で、安倍晋三首相(党総裁)の交渉参加方針を受け入れた。コメが日米の事前協議で議題にならないことが判明。日本が関税を撤廃せずに聖域として残したい項目がどこまで守られるのか不安が高まる中、自民党はあっさりと交渉入りを受け入れた。 (清水俊介)
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「日本の国益、国柄をちゃんと守っていく」 TPP交渉参加に関する首相発言
2013.3.14 21:32 msn産経
「いずれにせよ日本の国益、国柄をちゃんと守っていく。これは心に刻みながら決定をしたい。自民党はしっかりと議論した中においては一つにまとまっていく。これが自民党に対しての信頼なのだろう。同時に私には大きな責任があり、その責任をかみしめながら決断をしたいと思う」
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『TPP交渉力』 より一部抜粋
田中良紹 ジャーナリスト
2013年3月14日 20時44分
自民党は安倍政権のTPP(環太平洋連携協定)交渉参加を当初からの筋書き通りに容認した。選挙前には反対のような顔をして農村票を獲得し、選挙に勝てば色々と言いつくろって既成事実化する。自民党の得意技である。
自民党の反対派はコメなどの重要品目と国民皆保険制度を「聖域」扱いするよう要求し、「聖域を確保できないと判断した場合には脱退も辞さないものとする」との決議文を作成したが茶番である。アメリカに追随しなければ生きていけない安倍政権が交渉から脱退する事などありえない。
前にも「保守化ではなく従属化」に書いたが、安倍政権は日本の伝統的価値観を守る政権というより、日本の伝統的価値観を作り替えようとするアメリカに従属する政権である。選挙公約で尖閣諸島への公務員の常駐化を掲げて保守層の票を集めたが、アメリカの国益に反すると言われればあっさり国民との約束を反故にした。
それでは交渉力とは何か。拒否する力を持つ事である。ところが領土問題の解決を自力で図るのではなく日米同盟の強化に頼る政権がTPPでアメリカと対等に交渉できる筈がない。日米同盟を言ったとたんに日本はアメリカに対して弱い立場になる。
そもそも「聖域」に目を奪われてTPPとは何かを考えないと大きな間違いを起こす。
TPPはただの自由貿易協定ではない。
菅総理はTPPの受け入れを「第三の開国」と宣言したが、そこにTPPの本質がある。第一の開国は幕末のペリー来航で、戦争をちらつかせて日本に開国を迫った。第二の開国はGHQによる占領支配で、アメリカの軍人たちが日本改造に着手した。そして第三がTPPなのである。
ペリー以来アメリカは脅せば日本人は思い通りになると考えている。しかし冷戦の間だけは日本をソ連側に追いやることの出来ない弱みがアメリカにあり、日本の経済発展にアメリカは協力せざるを得なかった。冷戦が終わればその必要はなくなる。
こうした情報操作をハーバード大学のジョセフ・ナイは「ソフト・パワー」と表現する。従ってTPPの目的は日本をソフトに「脅し」て国の仕組みを変えることにある。何のために。間もなく経済力でアメリカを抜き去ろうとする中国の国家資本主義を改造するためである。
『アベノパフォマンス』 より一部抜粋
この「ブッシュー小泉」時代に「ケミストリーが合う」とよく言われた。しかしワシントンではブッシュ大統領とイギリスのブレア首相が「小泉の英国留学の理由を知っている我々はいつでも小泉を操れる」とにんまりしていると噂されていた。
注)小泉純一郎は慶応大学在学中、強姦事件を起し、訴追を免れるために精神病院に入院。後、留学の名目で英国に逃亡した。他方、和解金500万円を支払った。
「ケミストリーが合う」とは、利用価値があれば持ち上げるが、腹の中では馬鹿にしていると言う意味かもしれない。
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これらは何のつながりが無いように見える。
だが、夫々の事態は、日本をTPPの舞台に上げる為のシナリオの一つである。
この件は今度。