政治家が絡んだ子宮乱摘出事件


それは私が夫の海外勤務から帰ったばかりで、地元にまだ土地勘がなかったころ。近所の病院と、私1人の間に起こった「事件」だった。

あとから周囲の人たちに、あの病院だけは行ってはいけなかったと言われたが、すべてが終わったあとの話だった。(中略)

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私はそこで、子宮の摘出手術を受けた。
手術後 間もなく、部屋の世話をする係の女性が、ゴミ箱のゴミを捨てに来た。

ゴミ箱を抱えながら その人は言った。

「あなたの子宮、見たわぁ!大きかったのねぇ。たいへんだったでしょう? 先生に手が空いている人はおいでって言われて、みんなで見せてもらったのョ」

その時の恥ずかしさと衝撃は、未だに心から離れない。


以上は、あるブログ『カニかに日記』の一部抜粋である。

若い人は未だ生まれていず、或いは今や年配者でも忘れてしまって記憶にない事件だが、被害者の中の一人の当時のひとコマである。

前回は、乳がんで乳房摘出の清水病院について記事でしたが、
今回は子宮乱摘出事件についての記事です。

その事件とは、

   ◆

(2015.06.01追記)ここに貼っていたユーチューブは削除されてしまったので見ることができません。

削除されたユーチューブ
「富士見事件」忘れないで―被害女性たちが手記出版

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1980年9月12日埼玉県所沢市の富士見産婦人科病院で子宮がんを宣告された妊婦患者が他の病院でも診察を受けたところ、子宮には全く問題なかったことが判明したと朝日新聞が報道した。

同様の事例は数百件にのぼり、富士見産婦人科病院の乱診乱療が疑われた。また、当時の理事長が、超音波検査を用いた診療を無資格で行っていたことも明らかになった。

また、事件が注目される中、富士見産婦人科病院側が斎藤邦吉厚生大臣鈴木善幸内閣)に政治献金を行っていたことが発覚し、斎藤は引責辞任した。(以下省略)

解説「富士見産婦人科事件」

 1980年9月、無資格で患者を診療していた埼玉県所沢市の「芙蓉会・富士見産婦人 科病院」(廃院)の北野早苗理事長が、医師法違反、保助看法違反の容疑で逮捕された。 これをきっかけに、患者の子宮や卵巣などを不必要に摘出していたことが明らかになっ た。

 北野元理事長は、超音波診断装置を操作、健康な妊婦に対し「子宮ガン、子宮筋腫」な どの病名をあげ「あなたの卵巣は腐りかけている。ただちに手術しなければ危ない」など と診断。1回の手術で140万円前後の報酬を得ていた。

注)北野理事長は医師の免許を持たず。無資格診療(医師法違反)

 手術は、北野元理事長の妻で同病院院長、北野千賀子医師らが執刀。富士見病院は分娩 手術以外の手術が2年間で1152件と同規模の他病院と比較し異常に多い乱診・乱療 だった。

この結果、健康な女性が二度と子供が産めない体にされた。

 北野元理事長と千賀子元院長は、90年に同法違反などで有罪確定。元院長は業務停止 6カ月の処分を受けた。だが、傷害容疑で告訴された不必要な子宮摘出については、不起訴になっていた。

 元患者の女性ら63人が約14億円の賠償を求めて起こした民事訴訟では、99年、東京地裁北野元理事長、千賀子元院長ら7人に賠償を命じた。

北野元理事長と千賀子元院 長は控訴を断念、もう1人の医師は1億5000万円の支払いで和解が成立。

残る4人の 医師が控訴したが、04年7月、最高裁は上告を棄却し、元理事長夫妻らと合わせて5億1400万円の支払いを命じ、提訴から23年を経て決着した。

 厚生労働省は、05年3月、北野千賀子医師(78)の医師免許を取り消し、元勤務医ら3人を2年~6カ月間の医業停止にする行政処分をした。

民事訴訟判決が確定したことによる初めての行政処分。不正な医療行為による医師免許取り消しも初めてで、医療過誤を繰り返すリピーター医師への批判の高まりなどもあり、今後の医師への行政処分に道を開いた。

 しかし、事件から行政処分まで25年もかかったことが大きな批判を呼んでいる。厚労省は、処分をめぐる調査権限強化などの見直しを、06年の通常国会での医療制度改革に伴う一連の法改正に反映させる方針。

注)手術代金一人140万円×1000人= 14億円

富士見病院では、診察に来る患者を次々に入院させ手術をおこなった。この結果、病院の資金は潤沢で病院内に美容室やアスレチック室、ラウンジなどの施設をつくり一流ホテルを思わせる構えであった。

このため、埼玉県内はもとより近県からも多数の妊婦が診察に来るなど繁盛していた。

更に北野は、当時の斎藤邦吉厚生大臣に1000万円、大物政治家に5000万円など政治献金をばら撒いた。その結果、斎藤は厚生大臣引責辞任した。

注)この事件は、金を貰った政府と政治家が動き、検察に圧力を加えた結果、『子宮摘出については不起訴』となったと思われて当然である。

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朝日新聞のスクープは捏造であるとの見方もある。捏造を得手とする朝日新聞だから、疑惑を持たれて当然でもある。

『富士見産婦人科捏造事件』

著者は、同病院の理事長であった北野早苗氏(現チェリイクリニック、スコットレディースクリニック会長)

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実は、この事件は私にとっても身近なものである。

事件発覚の10年弱前の1972年前後、Y夫人は当該病院で受診。
卵巣がんと判定され、片方の卵巣を切除され、抗がん剤を服用。

更に数年後、残る片方の卵巣も切除されてしまう。彼女の頭髪は全て落ち、抗がん剤の副作用の激痛に最悩まされる。

後、この事件発覚の2年前の1978年、苦しみに悶えながら死亡。

然し、何故Y夫人はわざわざ隣県の埼玉県所沢まで言って受診したかと言うと、当該(富士見)病院のフロントは、超一流ホテルのロビーに等しく、それに他の婦人科医で発見できなかった子宮がんなどの病気を精密検査で発見してくれるといううわさは隣県にも広がり、信頼を寄せて門を叩いたのが始まりと言う。

恐らく、どうせ病院に行くなら当該病院で受診することに一種のあこがれに近いものもあったかもしれない。

他方、Y夫人の地元の産科医は、何等かのしこりのある患者を当該病院に紹介した場合、かなりの謝礼を当該病院から貰っていたとの当時の伝聞であった。
 
私は今でも思う。
もしも、当該病院に行かなかったら、何人かの子供を産んで、今頃は孫相手の日々をおくっていただろうに。

余談だが、私が埼玉県和光市に住居のときの1975年、私の娘が誕生。この赤子の娘をY夫人に何度か抱いてもらったことがある。

娘が少女に成長すると、時には肩の傍にY夫人の気配を感じたという。それは三十数年経った今でも感じる時があるという。

娘がY夫人にあやされたのは0歳~1歳の時だから、記憶にあるはずはないのだが、ひょっとして娘の守護霊になっているのかもしれない。

(お詫びと訂正)
ブログ友あきらさんのご指摘により、この記事中の文字『子宮』の一部を『卵巣』に訂正しました。ご指摘通り、子宮は一つですから二つ摘出は不能

(以下私見
昔も今も医療・医薬品業界に金で支配されている政府や政治家は、盛んにがん検診を国民に勧める。かって税金を使ってテレビや新聞に小宮山洋子厚労相が出演しCM。子宮がんの次は乳がん

検診で見つかったガン等は一般的に言われるガン(悪性腫瘍)ではない。単なる腫瘍やしこりである。

もしも一般的に言うガン(悪性腫瘍)なら、がん細胞は激しく増殖するから、一年や二年に一回の検診で米粒ほどに留まっている訳はない。

大きくなり更に転移しているはずである。

近藤誠氏、1996年の『患者よ、がんと闘うな』(文藝春秋
       2010年の『あなたの癌は、がんもどき』(梧桐書院

              ★

例えば、私の母の場合、

お盆には元気そのもの。
処が9月中旬に腹痛。
医師が診断するも単なる腹痛。

処が、同月末、病院で検査すると大腸がん。
激痛故、モルヒネ投与。
副作用として意識朦朧(もうろう)、起床不能

後、がん細胞が瞬く間に動脈にからみつき除去不能
肝臓その他に転移。

発見から僅か3ヶ月後に死亡。
数えの米寿であった。

              ★

だから検査で米粒程の腫瘍が発見されたからと言って騒ぐ必要はない。万が一に備え、保温と食事療法に切り替えておく方がいい。

最悪は、更なるCTスキャンマンモグラフィによる検査である。
この放射線を局所に短時間で一気に浴びると、悪性がん細胞が生成する。免疫力が弱いと、ここで始めて悪性腫瘍(ガン)となる。

そうなったら毒ガスが原料の抗がん剤の登場。
長期間の苦しみと段階的衰弱と膨大なる出費が死へのプロセス。

抗がん剤を『毒をもって毒を制す』などと聞こえのいい言葉に騙されてはいけない。抗がん剤とは医師に言わせれば『毒をもって金づると為す』のである。

病院は切りたがる。
悪性であろうが単なるしこりであろうが構わない。
ガンと手術が一番金になる。
精密検査前から『ガンと判定し手術指示』は裏話。

他方、良性腫瘍を切除し、以後放置しても、ガンの再発ということにはならない。そもそも、ガンではないのである。

だが、ガンの手術件数と早期発見と早期切除でガンが完治したという実績が残る。それが病院や医師にとっての見せかけの勲章。

拠って名医という評判は巷を走り、来院者は増え、増収増益となる。

                      おめでたきことかな・・・・・・・



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