放射能濃度上昇原因は廃棄物処理?

 
一月末日に発表された全国の水道水の放射能汚染度。
 
各市町村での幾つかある水道水の中の一部の例ではあるが、
福島(福島市)よりも栃木(宇都宮)、茨木(ひたちなか市)の方が濃い。
 
(注)前回の私のブログ記事 『放射能 ご油断召されるな!』
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ここで驚いたのが前回検出されなかった秋田県秋田市)の水道水からも検出されている。
 
下記表は前回(7月~9月)の調査結果。
秋田県は不検出になっている。
 
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この二つの表の各放射性セシウム134と137を合計して比較してみると、下記の2県のみ、放射能が増加した。
 
秋田不検出→0.00037
福島0.0051→0.0056

以下の都道府県は、前回と同じか減少した。
岩手0.0030→0.00157、山形0.0091→0.0051、茨木0.0082→0.0081、
栃木0.0161→0.0113、群馬0.0056→0.0056、埼玉0.0058→0.0030、
千葉0.0050→0.0030、東京0.0053→0.0043、神奈川0.0029→0.00205、新潟0.0014→0.00138
 
福一原発から今も放射能が排出されている福島県はさておき、何故に秋田県だけが増加したのか?
 
そこで秋田県のサイトで確認したら、秋田市にも微量だが常時放射能が降っている。 
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 では全国の放射能降下量はどうであろうか。
 
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やはり桁違いに多いのが福島県
常時降下は、東北・関東・北関東・上信越
それに隣接する長野県、静岡県
東京にも相変わらず降下。
 
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驚いたのは、石川県(金沢市)でも検出されている。
それも秋田県青森県と同じレベル。
飛騨山脈北アルプス)を越えていた。
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改めて不思議に思うのは、秋田への放射能降下量は、関東や南東北に比較して極端に少ない。それで何故に水道水の放射能が増えたのか?
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それでは、平成23年から他府県の瓦礫や焼却灰を受け入れてきた秋田県の状況はどうであろうか。
 
下記は秋田県の山中に生息する熊の放射能
やはり熊の肉からセシウムが検出されている。
 
鳥海山の北麓の熊からの検出は、これは3.11の時に流れた放射能鳥海山である程度防止したものの、防ぎ切れなかったことを意味す。
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処が、平成23年秋田県では、国の埋め立て基準8000Bq/kgの3倍以上の28100Bq/kgの千葉県の溶融飛灰を無検査で埋め立てていた。
 
 千葉県流山市のごみ焼却施設から排出された溶融飛灰について~第1報~ 平成23年7月12日 環境整備課
 
○ 流山市は、6月28日付けの国の要請に基づき一般廃棄物への放射能の影響を把握するため、7月5日に焼却施設から排出される焼却灰等について放射性物質の測定を行った。

○ その結果、7月8日に溶融飛灰から国の示した埋立基準(8,000Bq/kg)を上回る28,100Bq/kgの放射能が検出されたことが判明した。
 
○ この溶融飛灰は大館市のエコシステム秋田(株)に搬入され、中間処理(薬剤処理)を行った後に、小坂町のグリーンフィル小坂(株)及び大館市のエコシステム花岡(株)に埋立される予定となっていた。
 
○ 一方、流山市からは3月11日以降、エコシステム秋田(株)に207トンの溶融飛灰が搬入され、薬剤処理された後にグリーンフィル小坂(株)やエコシステム花岡(株)で埋立処分されていることが判明した。

 千葉県流山市のごみ焼却施設から排出された溶融飛灰について~第2報~

その他のコンテナの状況
○ 本日の調査で確認された茨城県の江戸崎地方衛生土木組合(稲敷市等)から搬入され、JR大館駅構内で一時保管されている2台のコンテナ周辺(1m地点)からも、秋田市における空間放射線量の通常レベルを超える0.22~0.33μSv/hの空間放射線量が測定された。

そこで改めて秋田県内の産廃業者の動きを確認してみた。
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やはり、他府県の産業廃棄物処理秋田県内に放射能を排出している。ここでも問題点がある。
 
秋田県で処理しているのは津波にやられた地域の瓦礫だけではない。新潟、埼玉、千葉、東京、神奈川、山梨などでは放射能で地元で処理できない廃棄物を処理している。
 
換言すれば、地元で処理したくない程の濃度の放射能汚染物質を秋田県が肩代わりして処理している。
 
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 県は、24年12月25日に首都圏等のごみ焼却施設から排出された焼却灰の受入れを行っている小坂町のグリーンフィル小坂(株)において、放射能の状況を監視するため、立入調査を実施
 
 放流水の放射性物質濃度

○ 放射性ヨウ素は検出されなかったが、放射性セシウムが2.3ベクレル/リットル検出された。この数値は、これまで実施した測定結果と同レベルとなっている。
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他方、廃棄物焼却炉の一部では、前回調査より放射能濃度が増加。
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以上の資料を基に秋田市の水道水の放射能増加原因を再度考察。
 
秋田市の水道水の水源は全て雄物川
この雄物川放射能汚染度が高まったということ。
 
処が他府県の場合、水源が川であろうと放射能濃度は下がっている。秋田市も従来通り不検出のはずだが、秋田市だけ何故に濃度が上がったのか?
 
それは放射能瓦礫処理が原因。
これ以外に、汚染濃度が高まった原因は見当たらない。
 
秋田県では平成23年から放射能瓦礫等を受け入れている。
焼却施設や埋め立て処理施設から放射能ダダ漏れを意味す。
 
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それらが、時間の経過とともにじわりじわりと雄物川に流れ出したのであろう。
 
或いは、嵐や闇に紛れて溶融飛灰を雄物川に流したからであろう。
 
佐竹秋田県知事の唱える『美の国あきた』とは、廃墟の風景を指すのかもしれない。
 
或いは、何が起ころうともじっと耐える秋田の県民性を指すのかもしれない。
 
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(参考1)
《番外編 琵琶湖の汚染はすすむ》
http://blogs.yahoo.co.jp/minaseyori/59920824.html
昭和40年代前半は、琵琶湖には排水垂れ流しでした。
 
(参考2)
秋田県の農産物もチェック。
東北や関東、北関東に比較したら遥かに少ないが、やはり検出。
 
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農産物に含まれる放射性セシウム濃度の検査結果(随時更新)農水省


ここを開くと東日本の地図がありますから、調べたい県の地図をクリック
 
次に「品目別の検査結果の概要~~こちらをご覧ください」をクリック
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(以下、参考資料先)

全国水道水

都道府県別環境放射能水準調査結果 文科省

平成24年度環境放射能水準調査結果 (第6報)
 [ゲルマニウム半導体検出器による核種分析測定調査結果]
 
秋田県健康環境センター

東日本大震災により生じた災害廃棄物の広域処理について

 

秋田市では平成24年9月4日(火)から、岩手県沿岸北部地域(野田村)の災害廃棄物の受け入れを実施
 
秋田県内の放射能の状況について
 
 

 
県外産業廃棄物の放射性物質濃度測定結果等について
平成24年10月3日

県内廃棄物焼却施設における焼却灰の放射性物質濃度の測定結果について 

平成24年度野生鳥獣肉の放射性物質の検査結果について

品目別の検査点数(平成24年4月1日~平成25年1月15日)農水省 秋田県

 
 

環境放射線測定結果

 
都内の水道水からは不検出
(注)不検出としているが、検査精度が悪いから不検出。

港区内の放射能放射線量の測定結果(砂場・広場等)
(注)例えば港区内を散策する場合のリスク。
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