【TPPとは何ぞや③】TPPを理解する為に知っておかなければならないこと
民主党野田政権のTPP参加を、国民の同意無しに海外で表明したことを理解するには、以下の状況を知らなければなりません。
アメリカの大統領は、連邦議会の議員とは関係なく、立候補できる。戦後の大統領は、ケネディやオバマのように上院議員からなる場合より、州知事からなる例のほうが多い。カーター、レーガン、クリントン、ブッシュ子等がそうである。
次に重要なことは、アメリカの大統領は、議会に関係なく、閣僚を選ぶことである。議会の承認はいるが、裁量は大きい。議員から閣僚を選ぶ場合もあるが、民間人から選ぶことが非常に多い。
わが国でも、財界人や学者が大臣になることはあるが、その例は少ない。たとえば、日本財団の会長が外務大臣、三菱重工の社長が防衛大臣、野村證券の社長が財務大臣になって、閣僚にずらりと財界人が並ぶことは、ありえない。
アメリカ合衆国の政治構造を理解するには、上記のことを踏まえる必要があると思う。大統領は国民が選ぶが、閣僚は大統領が議員にかかわりなく選ぶ。
国民が選んだ大統領が自由に組閣するというより、むしろ財界人やその代理人が政府の要所を占める。政治の実権を握っているのは財閥であって、大統領は表向きの「顔」のような存在となっている。国民が選んだ「顔」を掲げてあれば、政府は機能する。
◎所有者集団は合法的に意思を実現
大統領には、もちろん独自の意思があり、政策や判断がある。単なるロボットや操り人形ではない。だから、大統領と財界人グループとのぶつかり合いはある。
アメリカは、実質的な二大政党制である。国民は二つの大政党が立てる候補のどちらかを選ぶ。片方が駄目だと思えば、もう片方を選ぶ。そういう二者択一の自由はある。
わが国では、財界人が政治に影響力を及ぼそうとすれば、政治家と料亭で食事をしたり、懇談会をしたりして意見を述べなければならない。
ここで重要なことが、連邦議会の議員に対する働きかけである。資金力や情報力によって、議員に圧力をかけ、また利益を提供することにより、大多数の議員を協力者にすることができる。
意思の実現のためにもう一つ重要なことは、マスメディアの利用である。大衆の政治意識は、マスメディアの情報によって、大きく左右される。だから金融資本は、新聞・雑誌・テレビ等のマスメディアを所有し、情報を操作している。
こうして自由の国・アメリカにおいては、国民の自由と権利は保障されつつ、富と権力を所有する集団の意思が合法的に実現される。そういう構造が出来上がっていると考えられる。
これを読みましたら、野田首相・仙石・前原は、日本国民の生命と財産を守るのではなく、巨大国際金融資本の為に動くと同時に、そのことは自分達民主党B派の生命と金を得るためであることが何となく分かると思います。
この事は、小泉・竹中の郵貯の件でも明らかです。
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下記は「ほそかわかずひこ氏」のブログ記事です。
アメリカの大統領は、連邦議会の議員とは関係なく、立候補できる。戦後の大統領は、ケネディやオバマのように上院議員からなる場合より、州知事からなる例のほうが多い。カーター、レーガン、クリントン、ブッシュ子等がそうである。
日本では、県知事が直接総理大臣になることはできない。アイゼンハワーは陸軍退役後、大学の学長から大統領になった。日本では、東大の学長がいきなり首相になることはない。
次に重要なことは、アメリカの大統領は、議会に関係なく、閣僚を選ぶことである。議会の承認はいるが、裁量は大きい。議員から閣僚を選ぶ場合もあるが、民間人から選ぶことが非常に多い。
学者がなる場合もあるが、財界人が政府の要職に就く例が目立つ。大手投資銀行の会長、巨大財団の理事長、石油会社や軍需企業の役員等が、選挙による国民の信任を受けることなく、国政を動かす立場になれてしまう。
わが国でも、財界人や学者が大臣になることはあるが、その例は少ない。たとえば、日本財団の会長が外務大臣、三菱重工の社長が防衛大臣、野村證券の社長が財務大臣になって、閣僚にずらりと財界人が並ぶことは、ありえない。
アメリカ合衆国の政治構造を理解するには、上記のことを踏まえる必要があると思う。大統領は国民が選ぶが、閣僚は大統領が議員にかかわりなく選ぶ。
この仕組みを利用すれば、大統領候補を支援する財界人が、当選後大統領に圧力をかけることで、実質的に政権スタッフの陣容を決めることさえできる。実際、政権の変わる度に、財界人のグループが入れ替わり立ち代り、政府の主要部分を構成している。
国民が選んだ大統領が自由に組閣するというより、むしろ財界人やその代理人が政府の要所を占める。政治の実権を握っているのは財閥であって、大統領は表向きの「顔」のような存在となっている。国民が選んだ「顔」を掲げてあれば、政府は機能する。
だから、誰が大統領になっても、所有者集団は自分たちの利益のために、国家の外交や内政を動かすことができる。このようになっているのが、アメリカの政治構造だと思う。
◎所有者集団は合法的に意思を実現
大統領には、もちろん独自の意思があり、政策や判断がある。単なるロボットや操り人形ではない。だから、大統領と財界人グループとのぶつかり合いはある。
しかし、大統領には大きな枠がはめられている。権限のうち最も強い権限は人事権だが、人事権を実質的に限られていれば、大統領の出来ることは、かなり制約される。なぜ人事権を握られているかというと、アメリカの大統領選挙には、莫大な費用がかかる。資金を提供してくれるスポンサーに対して、大統領はその意思を受け容れ、応えざるを得ない。
アメリカは、実質的な二大政党制である。国民は二つの大政党が立てる候補のどちらかを選ぶ。片方が駄目だと思えば、もう片方を選ぶ。そういう二者択一の自由はある。
表向きの「顔」である大統領が赤であれ青であれ、所有者集団は外交・国防・財務等を自分たちの意思に沿うように動かすことができる。共和党・民主党という政党はあるが、実態は政党の違いを越えた「財閥党」が後ろから政権を維持・管理していると考えられる。
わが国では、財界人が政治に影響力を及ぼそうとすれば、政治家と料亭で食事をしたり、懇談会をしたりして意見を述べなければならない。
しかし、アメリカでは、自分たちやその代理人が直接外務大臣や防衛大臣や財務大臣になる。大統領のスタッフとして、日常的に意見を言い、自分たちの意思を、大衆向けの「顔」としての大統領に言わせるようにすることができる。
アメリカは三権分立の国家であり、連邦議会も存在する。連邦議会は立法組織であり、行政や司法とは独立した自立的組織である。財界人グループないし大統領が、こうしたいと打ち出しても、議会は否決することがある。
アメリカは三権分立の国家であり、連邦議会も存在する。連邦議会は立法組織であり、行政や司法とは独立した自立的組織である。財界人グループないし大統領が、こうしたいと打ち出しても、議会は否決することがある。
ここで重要なことが、連邦議会の議員に対する働きかけである。資金力や情報力によって、議員に圧力をかけ、また利益を提供することにより、大多数の議員を協力者にすることができる。
意思の実現のためにもう一つ重要なことは、マスメディアの利用である。大衆の政治意識は、マスメディアの情報によって、大きく左右される。だから金融資本は、新聞・雑誌・テレビ等のマスメディアを所有し、情報を操作している。
こうして自由の国・アメリカにおいては、国民の自由と権利は保障されつつ、富と権力を所有する集団の意思が合法的に実現される。そういう構造が出来上がっていると考えられる。
大東亜戦争の敗戦後、わが国には、アメリカからGHQ製翻訳憲法の押し付けとともに、アメリカ型のリベラル・デモクラシーが強制移植された。しかし、もとになるアメリカの政治構造とは、上記のようなものである。アメリカ的な価値観や制度を無批判に取り入れ、模倣するのは、愚者の道である。
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参考)私のTPPに関してのブログ記事
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【TPPとは何ぞや④】日本国滅亡への序
【TPPとは何ぞや⑤】飛んで火に入るメタボ・ドジョウ
【TPPとは何ぞや⑥】エピメテウスの化身・野田は、ノーダ!
【TPPとは何ぞや⑦】TPPは日本の農業を壊滅さす
【TPPとは何ぞや⑨】除草剤と種子の自由化のリスク
【TPPとは何ぞや⑩】政府も財界も日本国民を窮地に追い込む
【TPPとは何ぞや⑪】野田政権が着手したTPPの遺伝子組み換え種子の認可