昔も今も贈答品には弱い
.
いよいよ今日から西日本、梅雨入りですね。
.
国立マンガ喫茶も、今日からいよいよ梅雨に入りました。
.
でも、郵政は、既に梅雨に入って久しいですね。
.
さて、話を前回(No.147)の社員旅行の二年前、1975年(昭和50年)の春に戻します。
私が、東京支店着任から9ヶ月後の頃ですね。
いよいよ今日から西日本、梅雨入りですね。
.
国立マンガ喫茶も、今日からいよいよ梅雨に入りました。
.
でも、郵政は、既に梅雨に入って久しいですね。
.
さて、話を前回(No.147)の社員旅行の二年前、1975年(昭和50年)の春に戻します。
私が、東京支店着任から9ヶ月後の頃ですね。
私 「支店長に、何かバックでも入るのか?」
金魚の糞 「水無瀬よ! おまえはそういう言い方をするから支店長に嫌われるのじゃ」
金魚の糞 「水無瀬よ! おまえはそういう言い方をするから支店長に嫌われるのじゃ」
私 「でも、近くになんぼでも良い場所はあるのに」
金魚の糞 「支店長の家族のお気に入りの店だよ。支店長のことだから想像はつくが」
金魚の糞 「支店長の家族のお気に入りの店だよ。支店長のことだから想像はつくが」
さて、宴会場での新人の内の一人は、前職が営業マン。舞台で踊るや歌うやらで大騒ぎ。
もう一人の新人は千葉県人でおとなしくじっとしているのみ。
もう一人の新人は千葉県人でおとなしくじっとしているのみ。
「僕、営業は初めてです。何をどうしたら良いのか分からなくて」
朴訥(ぼくとつ)な話し方でしたね。脳回路が弱いじゃないかと思いました。
朴訥(ぼくとつ)な話し方でしたね。脳回路が弱いじゃないかと思いました。
「どうしたら良いでしょうか。私は人と話をするのが苦手なのです」
更に「もう一人の人、あの人は営業プロ。あの人には及びそうもないし」
「あの人は、恐らく直ぐに会社を辞めるでしょう」
更に「もう一人の人、あの人は営業プロ。あの人には及びそうもないし」
「あの人は、恐らく直ぐに会社を辞めるでしょう」
「どうしてですか?」
「入社初日であそこまで騒げるとは大した男。でも、多分、前の会社では酒で失敗したでしょう。近いうちにここでも酒で問題を起すでしょうから」
「入社初日であそこまで騒げるとは大した男。でも、多分、前の会社では酒で失敗したでしょう。近いうちにここでも酒で問題を起すでしょうから」
さてさて、ここは私も男。わざわざ私を追っかけて来ての相談ですからね。
そのお返しに、取って置き(?)のノウハウを教えました。
そのお返しに、取って置き(?)のノウハウを教えました。
「人は、贈り物に弱い。社会的地位が高ければ高いほど弱い」
「どうしたら良いのですか」
「どうしたら良いのですか」
「誰でも年に二回のチャンスがある。お盆の中元。暮れの歳暮」
「まさか、突然贈ったら受け取ってはくれないでしょう」
「まさか、突然贈ったら受け取ってはくれないでしょう」
「君がお世話になっていると思っている人だったら、すんなり受け取るよ」
「大丈夫でしょうか」
「その言葉は、やってみてから言って下さいな。但し、普通の人の贈り物より高い物ですよ」
「大丈夫でしょうか」
「その言葉は、やってみてから言って下さいな。但し、普通の人の贈り物より高い物ですよ」
案の定、芸達者な方は接待の席上問題を起し、一ヶ月弱で会社を去りました。
餅屋君は、地元の千葉の商業組合を担当。
餅屋君は、地元の千葉の商業組合を担当。
中元の時季に、餅屋君が報告に来ました。
「お中元、商業組合の会長宅に持って行きましたら受け取ってくれました」
「お中元、商業組合の会長宅に持って行きましたら受け取ってくれました」
ほぼ同じ時期に、菊田さん(仮称 当時40歳)が途中入社。
前職が呉服屋勤務。この人は流石でしたね。女性の扱い方が実に上手い。
前職が呉服屋勤務。この人は流石でしたね。女性の扱い方が実に上手い。
練馬・板橋商業組合の婦人部の絶賛を得まして数字を挙げました。
婦人部の申し入れにより青葉支店長は、BB課を三つの課に分け一年半で主任→課長に昇進させました。
婦人部の申し入れにより青葉支店長は、BB課を三つの課に分け一年半で主任→課長に昇進させました。
この頃は新卒や関西からの転勤者でBB課は一気に増員。
ただでさえトッパな高山課長では無理。三つの課に分けて当然でもありました。
ただでさえトッパな高山課長では無理。三つの課に分けて当然でもありました。
第一課長がトッパ高山課長。第二課長が関西から転勤したきた清水課長。第三課長が小母さん泣かせの菊田課長。
話し方がとろい餅屋君は、この第三課の菊田課長の配下となりました。
「新卒を育成する為、餅屋君を主任にして欲しい」との菊田課長の要望。間も無く餅屋君が異例の主任に。
「新卒を育成する為、餅屋君を主任にして欲しい」との菊田課長の要望。間も無く餅屋君が異例の主任に。
菊田課長の後任として、青葉支店長が強引に餅屋主任を課長代理に据えました。
この昇進も異例。
この昇進も異例。
それから十数年後の社内パーテーの席上。
金魚の糞と餅屋君との三人で偶々昔話。
金魚の糞と餅屋君との三人で偶々昔話。
「もっちゃん(餅屋君)、子供は出来たのか?」
「もう諦めた!」
「頭の毛が薄いのに種も薄いなんて、聞いた事がないよ」
「もう諦めた!」
「頭の毛が薄いのに種も薄いなんて、聞いた事がないよ」
「処でもっちゃん、君はあの頃、異常な速さで出世したね」
「実力ですよ」
「実力ですよ」
「バカ言え! 盆暮れの付け届けの成果じゃろが」
「ばれたか」
「ばれたか」
「当時、何ぼの物を贈ったのかい?」
「ボーナス全額」
「ボーナス全額」
「全額も?」
「ボーナスは余禄で、最初から無いものと思っていたからね」
「ボーナスは余禄で、最初から無いものと思っていたからね」
「全額を青葉支店長に?」
「あの頃、贈ったのは三人。千葉の商業組合の会長と青葉支店長と社長」
「あの頃、贈ったのは三人。千葉の商業組合の会長と青葉支店長と社長」
「ボーナス、年間五ヶ月以上はあったろう。それを全額!」
「最初、バカ高いナポレオンを持っていったら、皆、目を丸くしていたよ」
流石!
「最初、バカ高いナポレオンを持っていったら、皆、目を丸くしていたよ」
流石!