私の運命を変えた「ランチェスター戦略」との出会い
人と人との出会いも運命的なものを感じますが、1974年の「ランチェスター戦略」との出会いも運命的なものを感じますね。この出会いにより、仕事がゲームになっていったのですから。
私の履歴書・111 |
春になり、佐山取締役本部長は当時アメリカから帰国した田岡信夫氏(今は故人)を講師として招きました。
田岡信夫氏が米国から持ち込んだ「ランチェスター戦略」の講演です。
「ランチェスター戦略」がどういうものなのか、分かりやすい事例があります。
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この講習から8年後の昭和57年(1982)晩秋、私は広島営業所から転勤で本社へ。
本社に勤務してから間も無く、元いた広島に出張しました。
本社に勤務してから間も無く、元いた広島に出張しました。
広島営業所のかっての同僚三人の顔が赤く腫れあがっています。
聞きますと、流川(ながれかわ 広島の飲み屋街)でピンサロの呼び込みボーイ三人にやられたとの事です。
(ピンサロとはピンクサロンの略。店の女性と暗闇に近い準個室で二人きりになる。)
聞きますと、流川(ながれかわ 広島の飲み屋街)でピンサロの呼び込みボーイ三人にやられたとの事です。
(ピンサロとはピンクサロンの略。店の女性と暗闇に近い準個室で二人きりになる。)
実は、広島に勤務中、我等五人は流川のピンサロあらしをしていたのです。
平日の人の出が少ない夜、居酒屋でわいわい飲んでから流川をぶらりぶらり。
平日の人の出が少ない夜、居酒屋でわいわい飲んでから流川をぶらりぶらり。
いつものピンサロの呼び込み。40分一人1500円くらいでした。
でも我等は呼び込みボーイと価格交渉。値切り倒します。一人400円とか500円ですね。時には300円。
でも我等は呼び込みボーイと価格交渉。値切り倒します。一人400円とか500円ですね。時には300円。
入店してから40分の時間が来ましたら、予め決めておいた時間報告者が「帰るぞ!」と皆に声をかけます。そこで我等は延長無しに店を出るのです。
さて次は別の通りの呼び込みボーイと交渉。こんな形でピンサロの梯子(はしご)をしていたのです。
私が転勤で広島を去った後も、彼等四人(A~D)は時々流川でピンサロあらし。
或る日、呼び込みボーイと口論になったそうです。
或る日、呼び込みボーイと口論になったそうです。
と、他の店の呼び込みボーイ二人が駆けつけ三人(イ・ロ・ハ)になった瞬間、一斉にA君に三人がかりで殴りかかりました。
ものの数秒でA君は倒れたと思ったら、次は同様に三人がかりでB君へ。
B君が倒れたらC君へ。ABCの三人が倒れるのに僅か十数秒だったそうです。
B君が倒れたらC君へ。ABCの三人が倒れるのに僅か十数秒だったそうです。
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私は、その話を聞いて、腹を抱えました。
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「アッハッハ! ランチェスター戦略第二法則(二乗法則)にやられたな!」
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三人の呼び込みボーイは三人対三人の戦いを意識的に避けて、三人対一人の戦いを三回したのです。
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二乗法則では、全員が同じ力量なら、攻撃量の差は、兵力数の二乗に比例。
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つまり、三人対一人の喧嘩の場合は、攻撃量は9対1となるのです。
(例えば、七人対五人の場合、各数字を二乗して49対25となる)
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9対1ですから、呼び込みボーイ三人は全くの無傷。
反して、かっての同僚ABCの三人は、皆、顔が腫れ上がる結果。当然ですね。
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「アッハッハ! ランチェスター戦略第二法則(二乗法則)にやられたな!」
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三人の呼び込みボーイは三人対三人の戦いを意識的に避けて、三人対一人の戦いを三回したのです。
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二乗法則では、全員が同じ力量なら、攻撃量の差は、兵力数の二乗に比例。
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つまり、三人対一人の喧嘩の場合は、攻撃量は9対1となるのです。
(例えば、七人対五人の場合、各数字を二乗して49対25となる)
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9対1ですから、呼び込みボーイ三人は全くの無傷。
反して、かっての同僚ABCの三人は、皆、顔が腫れ上がる結果。当然ですね。
9対1と言ってもピンと来ないでしょうし、もっと分かり易く説明しますね。
A君が一人のボーイを一秒で一発殴ると、その一秒の間に三人のボーイから一発ずつ殴られている。
つまり、A君は、一秒で一発殴ったら、その一秒の間に三発殴られているのです。
つまり、A君は、一秒で一発殴ったら、その一秒の間に三発殴られているのです。
A君が、三人のボーイを一発ずつ殴った場合、三秒かかりましたからA君は九発も殴られているのです。
換言すれば三秒でA君は九発も殴られましたが、各ボーイは三秒で各々一発だけしか殴られていません。
換言すれば三秒でA君は九発も殴られましたが、各ボーイは三秒で各々一発だけしか殴られていません。
これを日本に持ち込み市場戦略としたのが、故 田岡信夫氏。
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