若い女性のお酒にご用心



《とんだ夜》


或る日の深夜、お手伝いの可愛い佳子がふらつきながら一人で部屋に入って来ました。
北井は、藪用で不在。西川と私の二人の時です。こたつの上に一升瓶を置いて飲んでいました。

佳子の様子が変です。ろれつが回らない。酔っ払っているのです。
「子供(佳子)が、酒飲んで! お尻ぺんぺんするぞ!」
彼女は、よたよたとコタツの中に入るなり、コップに入っている酒を一気に飲み干しました。

「何かあったんかいな?」→ 無言。
「男に騙されたんか?」→こっくりうなずく。

「注いで!!飲む!!」と催促。無視しますと自分で注いで、再度一気飲み。
「今日は、アンネだもん!もっと飲むで!!」(痩せは強い!)

これが限界か。我等は止めました。
べらんめい調子の支離滅裂の彼女の愚痴・嘆きを聞いて「そや、そや」と応えるしかなかったですね。

突然、パターンと横に倒れました。
倒れたとたん、「グエッ!グエッ!」と吐き出しました!!

急遽洗面器。コップに水。それに畳拭き掃除。我等の酔いは一辺に醒めました!
「苦しい!!ゲホッ!!ゲホッ!!」 洗面器に顔を突っ込む。

息絶え絶え。背中をさすってやるとおとなしくなる。
さするのを止めたらまたまた「苦しい!!」  この繰り返しが延々と続く。

西川と私は顔を見合わせ、「とんでも無い奴が飛び込んで来たもんだ!」と嘆きましたね。
佳子が、「クークー」と寝息を立て始めたのは、午前四時半。ようやく解放されました。





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《バスガイドのお嬢さんの愚痴を聴く》


蒸し暑い京都の夏の宵。
珍しくも、佐山(仮名・32歳・子持ち)さんが、ビヤガーデンに行こうと私を誘ってくれました。

近くの京都タワー屋上のビアガーデンへ二人で。
この日は殊更蒸し暑い夜でしたね。

二人でアルミの丸いテーブルで乾杯。
直ぐの隣席にはどう見ても二十歳前後の女性が二人。

この二人連れの女性の内の一人が大ジョッキをゴクゴクと瞬く間に飲み干すのが見えました。
細身のナイススタイルの方です。

すごいなあ~と我等二人で顔を見合わせていますと、追加でまたまた大ジョッキ。
あまりにも見事なので思わず拍手。それが契機となり、アルミのテーブルをお互いに寄せました。

聞くところによりますと、彼女等の職業は、名古屋の観光バスガイド。
この日は、名古屋を出発し、京都タワーホテルに宿泊との事です。

そして「私の話を聞いてよ」との彼女の仰せにより、彼女の話を聞くことになりました。
会社の愚痴、上司・仕事の愚痴、同僚の愚痴。延々と聞かされるはめになったのです。

我等の追加の生ビールの時に、彼女等の生ビールをも手配。
突如、彼女は興奮して、アルミのテーブルを揺らし始めたのです。端を両手で持って。

こりゃ、ジョッキがひっくり返るぞ!
我等は、テーブルを抑えるために彼女らのテーブルに移動しました。

「もう一杯頂戴!」 更に、この一杯をもオーダーしました。

我等二人は、両肘でテーブルに体重を載せてテーブルがひっくり返るのを防ぎました。
途中で逃げ出しても良かったのですが、そうすると確実にテーブルは引っくり返りますからね。

「もう帰ろう!もう帰ろう!」との呼びかけに、ようやく応じたのが周囲の客の大半がいなくなった午後11時前。



 この事があってから、ビアガーデンで女性に声をかけた事は一度もありませんね。