能因法師(百人一首69番)の碑の陽春
「嵐吹く 三室の山のもみぢ葉は 龍田の川の錦なりけり」 (百人一首69番・後拾遺)
「都をば 霞とともにたちしかど 秋風ぞふく白河の関」 (後拾遺518)
「難波潟 短き芦の父子の間も 逢はでこの世を すぐしてよとや」 (伊勢・百人一首19番)
写真は、レンゲ(←修正)。碑の前で一杯咲いていましたよ。
「わがやどの 梢の夏になるときは 生駒の山ぞ見えずなりぬる」 (後拾遺167)
写真は、彼の住居跡と墓地(能因法師墳)です。
花の井(井戸)です。(能因法師墳から東へ徒歩5分)
この井戸は能因法師の歌に詠まれています。
『あし引の 山下水に影みれば 眉しろたへに我老いにけり』
現在は清水も涸れ荒廃し、石垣のみ存在します。
不老水の井戸です。(能因法師墳から北西へ徒歩5分)
能因法師が不老不死を願って煎茶に用いたと言われ今でも湧き出ています。
最後に、能因法師の和歌を二つ。
「ねやちかき 梅のにほひに朝な朝な あやしく恋のまさる頃かな」 (後拾遺788)
「世の中を 思ひすててし身なれども 心よわしと花に見えぬる」 (後拾遺117)