感涙!京都の梵鐘

私の履歴書・65
感涙!京都の梵鐘

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《ギャンブルの日々》

京都の夏は暑いですからね。
昼も、夕方も、夜も。死にそうな蒸し暑さ。
誘われて、私も涼しい琵琶湖競艇場に行きましたよ。京都駅から。

月の半分は開催されていました。毎回行くのは5人。
ランナーからハイドロボートへの変わり目の時ですね。
連れは皆、講釈持ちですから、予想屋が私達に予想を聞きにきました。

無念なのは、舟券を買うのに⑥番の窓口に並んでいましたら、D大四回生の高田君が近寄って来るのです。「おまえ、アホか! ⑥はせいぜいら紐(二着)だよ」と言って私の腕をとり、⑥の紐の窓口に連れて行かされました。確か、⑥番の体重は60kgだったと思います。

処が、結果、⑥の頭(一着)の万馬券(百円で二万円弱の配当)。
参りました。ギャンブルでは、他人の意見はあくまでも参考程度ですね。

琵琶湖に競艇が無い日のとある一日だけ、同僚の岸田さんに琵琶湖競輪へ連れていってもらいました。つまらん顔をしていましたから、次はすり鉢形の向日町競輪へです。

全く分からないから車券は赤の③番から総流し。
ジャンが鳴ってからあと半周の時に、最後尾の一人を除いて皆転倒。

何と何と、③番のみが立ち上がり二番手でゴール! 
脚は骨折していたにも拘らず。
十万円車券!!夢か??と思いましたね。

処が処が、③に反則がありレース不成立。総払戻。
以後、二度と競輪はしませんでした。
「もう私を誘わんでくれ!」と言って。


《素敵な仲居さんに注がれて》

この年、大晦日が近づきまして、いよいよ忘年会。
私の希望、東山「京大和」か岡崎「つる家」は却下。
初めての所でする事になったのです。

場所は嵐山の手前、松尾大社前の「京料理とりよね」(松尾橋西)
開始時間は午後二時。
当時私は日本酒を辛うじて冷で一合飲める程度。

芸妓(げいぎ・げいこ)がチントンシャンにあわせて舞って、仲居さんがお酒を注ぎにきます。素敵な仲居さんでしたね。好きなタイプ。
皆がはやし立てて。私の目の前には一升瓶がドォ~ン。

仲居さんのお奨めと皆さんのご期待に沿って、おちょこからコップ酒へ変更。
根が単純。いつの間にか一升瓶を空にしていました。
素敵な人に注がれるとうれしいですからね。

中座して、ここには風呂があるので、汗でアルコールを流そうと思いました。
何とそこの湯舟の大きさは街の銭湯より二回りも大きい。

それに熱いの何の。
私に言わせれば熱湯。
水で薄めても効果なし。

この熱さは松尾大社に参拝する前に身を清める為のもの。
つまり、入浴するのではなく、お湯をかぶるのです。

処がそのことを知らない私は、やむなく入浴。
熱かったですね。
今は「岩風呂」と称していますが、改装前は普通のあつ~~いタイル風呂。

それから自分のお膳に戻って、仲居さんのお酌で、やはり湯上りはビール!
一気に飲んだのですが、これが致命傷。

熱湯でゆでられた私の胃袋で炭酸が一気に蒸発する。
胃袋の中に溜まっている日本酒などをこれでもかとゲーゲー放出。

連中、大笑い。
素敵な仲居さんも笑っている。
ショック!

再度、仲居さん勧められるも、お猪口で熱燗。
翌朝、二日酔い無し。
寧ろ、爽快でした。


《京都の大晦日の梵鐘》

そうこうしているうちに、大晦日がやってきました。
ガレージの方ではなく、うなぎの寝床の方で寝転がって皆と紅白を観ました。

終わって「八坂神社に行かひんか! おもろいぞ!」とのお誘い。
うなぎの寝床から路地に出ますと、あっちから「ゴォ~~ン」。
今度はそっちから微かに「ゴォ~ン」。
四方八方から微かに微かに聞こえる百八つ。

暗闇の中、まさに平家物語祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響あり」でしたね。
「あ~~、私は、千年の古都・京都に、今、たたずんでいる!!」

                       感涙でしたね。

(続編)
No.66《藁をもつかんだ女性》《炎の京の女 おけらの火》
ピンチの女性は藁より細い彼の一物を握る。おけらの火が女性のショールと髪で炎上!
https://blogs.yahoo.co.jp/minaseyori/52366474.html