生死をかけての風邪薬
私の履歴書・57 |
《今度こそ!が御茶ノ水駅前で転倒》
一期校の試験終了の翌日から二十日間の記憶は定かではない。
熱は、依然として39度から下がらず。
熱は、依然として39度から下がらず。
試験が終わったからと言って布団や下着が乾くものではない。
それに毎夜の寝汗。
それに毎夜の寝汗。
いよいよ三月下旬。二期校の試験日は近づく。
下着を買う。そして二日前に東京へ。
下着を買う。そして二日前に東京へ。
「一発で治る風邪薬を下さい」
薬局のご主人が私の切なるお願いで差し出したもの。
薬局のご主人が私の切なるお願いで差し出したもの。
残る下着一式は交換する事が出来ず。
交換してしまったら、本番の時の下着が無くなる。
交換してしまったら、本番の時の下着が無くなる。
そうして二晩。
いよいよ本番。本日好天なり。
下着は新品。体温36度。
下着は新品。体温36度。
と、青い空を見上げながら身を乗り出し交差点に右足を一歩踏み出す。
とたん、白い雲が遠くなり、足が宙に浮く。
とたん、白い雲が遠くなり、足が宙に浮く。
続く