自分の子の実態を知らなかった父親

私の履歴書・53

イメージ 1《ある自費出版書》
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その前に、余談ですが、高校三年生時代を、はしょります。
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左記は、高校の同級生K君の父親の自叙伝の文中の一節です。
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我家に来た事も無いこの本の著者が、20年前突然来て一冊の本を置いて帰ったそうです。
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「あなたの亡きご主人(私の父親)の事も書いていますから」と言って。
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当時、母はその117頁の本を読み終えてから言いました。不思議がって。
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「父さん(私の父親)の事は、名前と数文字だけなのに、何故、この本を持ってきたのか?」
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《悪友とは誰のこと?》
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昨年12月、帰郷した際に、偶然、この本を見つけ、読んでみました。
成る程、成る程、何故に、この本を、我家に持ってきたのかが分かりました。
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著者の四男K君と私は高校一年と三年の同級生。
著者は、四男K君の学業成績が悪かったのは、私達のせいと言いたかったのです。
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K君は小学校入学時、IQ(知能指数)が140前後で全校の中で一番高かったと自慢げに書いています。
それを根拠として「ウチの息子は他の子より頭がいい」と。
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でも、これ、小学校入学時のIQテストで、小学校入学後や中学時代のIQは書かれていない。
この父親は、子供が小学校入学時だったら事前にIQテスト問題を見れる立場にあったはずだが。
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悪友がいない本荘中学時代は、校内テスト毎、学年の1番から370番まで成績順に全員の名前を廊下の壁に掲示
処が、彼の名前を50番以内に見たことは一度も無いのです。この事は、この本に書いていません。


《反面教師の我等》

でも、著者であるK君の親の言う事も一理あります。
我等の高校三年時代は、後輩達にとって「反面教師」でしたからね。


高校教師の皆さんは下級生に「あんな三年生に決してなるものではない」と叫んでいましたからね。

何しろ昼休みは、K君たちは真っ先に校庭に飛び出してソフトボール。授業中は内職。
連休や夏休みにはバットとグローブを持ち、朝から各家に行き「野球しよう」との誘いですからね。

その時、勉強をしていたら「がり勉しなきゃ大学に入れないのか?頭が悪い」と罵倒されます。



《本を書いて配布したら嘘も真》

実は、休日毎、先頭に立って「遊ぼう!」と我家に来て誘ったのが著者の四男K君とMA君ですからね。
著者が「友達が悪い」と我等の事を書いていますが、逆なのでは?

夜遊びとか学校を休むのは、徹マンだったからでは?
高校を卒業してから分かったことは、K君達は高校時代麻雀をしていたこと。

著者は、この他にも、本の中で自分の5人の子供達を褒めちぎっています。
事実はさておいて、著作物で残した方が勝ち!と思ったのでしょうね。

母の話しによれば、この本の出版部数は三百冊。
これを当時の本荘市・由利郡一帯の知人宅へ一冊ごと持参したようです。


まあ、嘘でも自叙伝として記録に残した方が事実と見なされるっていうことを狙ったのでしょう。
尚、我等の一つ下の後輩からは、真面目に学業に励む高校生達となったとの事です。


                                そうですよね!