何故、妻と結婚したのか①
何故、妻と結婚したのか①
話は、1971年(昭和46年)に遡る。
☆ ☆ ☆
昭和46年?大学四回生(四年)になる春休みの或る日、同級生のA君が、私に声をかけてきた。
「先輩! ワシ(私)の同じゼミのB君のアパートの向かいの部屋に、今度三回生(三年)になる
女子大生が引越しして来たのですよ。ちょろっと廊下ですれ違ったけど、ワシの好み。
先輩!一度見てくれませんか?」とね。
女子大生が引越しして来たのですよ。ちょろっと廊下ですれ違ったけど、ワシの好み。
先輩!一度見てくれませんか?」とね。
(同じ四回生でも、私は一度大学に入ってから退学し、更に二年遊んでから再度別の大学に入って
いたから、彼等とは、三つ違いである。私が年上だから、彼らは、私を先輩と言うのである)
いたから、彼等とは、三つ違いである。私が年上だから、彼らは、私を先輩と言うのである)
(尚、A君は、政治活動をしていて、アジ演説で壇上に上ると凛々しいのだが、壇上から降りると
借りてきた猫のようにおとなしい中太り)
借りてきた猫のようにおとなしい中太り)
多少、他人の好きになった女性を見たい気もあったが、他方、面倒、ヤレヤレでもあった。
私には、入魂の彼女がいたのであるが、後輩の頼みを聞いて、夕方、そのアパートに行った。
私には、入魂の彼女がいたのであるが、後輩の頼みを聞いて、夕方、そのアパートに行った。
処が、待てどくらせど、一向に向かいの部屋の電気は点かない。
遂に、その日は終わった。
A君に私「先輩を呼ぶ時には、ちゃんと確かめてからにせよ!」と叱責。
遂に、その日は終わった。
A君に私「先輩を呼ぶ時には、ちゃんと確かめてからにせよ!」と叱責。
それから一ヶ月弱、いよいよ四回生となる新学期直前のある日、A君が
「先輩!今度は間違いないです!Bには、彼女の曜日毎の部屋を出る時間と帰宅時間を
チェックさせていますから」
そこで再度、ノコノコと上加茂のアパートに出かけたのである。
「先輩!今度は間違いないです!Bには、彼女の曜日毎の部屋を出る時間と帰宅時間を
チェックさせていますから」
そこで再度、ノコノコと上加茂のアパートに出かけたのである。
B君の部屋に入るも向かいの部屋は電気が点いていない。
「おい!いい加減にせい!!」と私。
「もう、そろそろですから」
「おい!いい加減にせい!!」と私。
「もう、そろそろですから」
寝転がっていると、ようやくお向かいさん、電気が点いたらしい。
処が、このごに及んで、A、B、共に尻込み。「よう(どうしても)、ドアを叩けん!」とね。
B君に私「先輩が会いたいと言っていると言え!必ず来るから!」
処が、このごに及んで、A、B、共に尻込み。「よう(どうしても)、ドアを叩けん!」とね。
B君に私「先輩が会いたいと言っていると言え!必ず来るから!」
いやいやながら、B君は向かいの扉を叩いた。
それもそうだ。A君が夢中で、B君と私には全く迷惑なことだからだ。
続く
それもそうだ。A君が夢中で、B君と私には全く迷惑なことだからだ。
続く