初恋慕情夢路編3)

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『青春の 思い出何故に今朝の夢 あの日と同じ 君の眼差し』


三年前(2003年)から何故か君が夢に度々出て来る。
年に数回も。月に二度程の時もあった。
それまでの四十年弱、彼女が夢に出て来たのは確かたった一度だけ。

そして昨年(2005年)の五月二十五日朝方のこと。

     ☆ ★ ☆ ★ ☆

君は私の隣に座り、静かに、遠くを見つめる。
白い横顔。髪には、白いものが混じっている。
お互いに、歳を重ねたのですね。

おもむろに こちらを向く君。
私を見つめる君の眼差し。
あの日のまゝ。

君は、膝に置いてある私の手の上に、自分の手の平を重ねた。


どの位の時間が過ぎたのだろうか。
やがて君は、そっと立ち上がり、スーッと消えた。


       ☆ ★ ☆ ★ ☆
 
その時、詠んだのが、この短歌「青春の~」です。
あれはこの世の私に、別れを告げにきたのですね。

二年前から急に夢に現れ始めたのは、ひょっとして病床にあったのかもしれない。
死を宣告されたのかもしれない。

少しづつ衰弱してゆき、死を予感した時から。
遠い昔の淡い物語を、繰り返し、繰り返し、思い出していたのかも。

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初恋慕情夢路編4)へつづく

ほおじろよ 恋した人は 今いずこ 木々のざわめき 揺れる心よ
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