日本酒は熱燗が美味しい訳


うちには紅茶のポットが二つある。

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実は、陶器製の熱燗急須をコンロの直火の大きな炎で加熱するものだから急須の首が取れてしまい、代替品として耐熱ガラスの紅茶ポットを購入した。

無論、耐熱と言ってもコンロの直火は禁止と書いてある。
ここで躊躇していたら、美味い熱燗は得られない。

そこで耐熱ガラスポットに日本酒をそこそこに注いでからコンロにかける。
火力は最弱で。これなら割れることはない。

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温め具合は、ポットの底に1ミリ程の小さな泡が出来た頃である。
この熱燗状態を傍から見えるのが大きなメリットだ、
日本酒の温度は推定70℃前後。

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この温度の熱燗が美味しい。恐らく、沸点64.6℃のメチルアルコールリキュール類などの私に言わせれば不純物を蒸発させてしまうからであろう。

日本酒について詳細を述べると何ページにも及ぶから簡略に言うと、日本酒とは“醸造酒”と言いながら、正体不明のセルロースを含有する南米の草やとうきびの廃棄物から作られたエチルアルコール醸造アルコール)や糖類(ブドウ糖等)、酸味料などを添加した酒である。

日本酒で醸造酒と呼ばれるのは「純米酒」しかない。と言っても、そのままではアルコール度数が足りない場合は、エチルアルコール醸造アルコール)を添加する。

つまり、昨今、大吟醸を初めとする日本酒の大半は、我等が概念として抱いている醸造酒ではなく、リキュール類である。国税の分類上でも然り。

だから女性が美味しいと言って飲むのである。
これは、市販されている缶飲料のカクテルを飲むのと何等変わりはない。
残念なことだが。

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それでは日本の酒税法上のリキュールの定義とは

酒類と糖類その他の物品(酒類を含む)を原料とした酒類でエキス分が2度以上のもの(清酒、合成焼酎、しょうちゅう、みりん、ビール、果実酒類ウイスキー類、発泡酒、粉末酒を除く。)」となっている。

エキス分とは基本的にリキュール内の糖分の量を指しており、原材料や製造方法について規制があるわけではなく自由となっている。

第三のビールと呼ばれる「金麦」や「麦とホップ」なども、日本では「発泡性リキュール」に分類されるため、パッケージには発泡酒ではなくリキュールという言葉が書かれている。

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参考までに、≪発酵過程で生産される成分 沸点≫を以下に掲げる。

70℃程の熱燗で、内臓に害を及ぼすものが蒸発し消えてしまうことが推測出来よう。無論、これらの他に、リキュール類の成分の一部も飛ばしてしまう。

青酸 Blausäure 26.0℃
エーテル Ether 35.0℃
アクロレイン Acrolein 52.8℃
アセトン Aceton 56.6℃
エチルアセテート Ethylacetat 77.1℃
Wasser 100℃
フーゼル油 Fuselöle 80~160℃

付加すれば、通常、添加する醸造アルコールエチルアルコール100%ということはありえない。エチルアルコールには、微量でも盲目や死を招くメチルアルコールを必ず含む。故に、どんな酒でもメチルアルコールが混在している。正体不明の醸造アルコール程、メチルが多い。

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(参考)漫画家高瀬斉の“酒縁男友”HP 君も酒通に
リキュールってどんなお酒?




次は、お酒ではなく和菓子のお話。

この和菓子は、昨年暮れに正月用お菓子として、東京在住の年配のご婦人からいただいたもので、正月に賞味した感想を遅きに失するが述べておきたい。

普段、こういうものは特別な時のみ、それもほんのひとかけらしか食べないが、今回、食べた感想を述べなきゃならん場合に備えて一口食べてみた。

菓子箱には、何種類かのそこそこの数が入っていたが、「これは美味しい」とマンマが最後の一個を私に差し出したので食べてみた。お菓子などはブログに載せるつもりは全くなかったのでご覧の通り、無造作に包み紙を破った。

和菓子の名前は『吉祥梅』。
正月用の季節限定品である。
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白の縁から梅の赤色が垣間見えるように意識的に割れている。
瞬間、夏目漱石白文鳥の記事で掲載した料亭京大和の花嫁衣裳をイメージさせた。

白文鳥に感じる女性への愛 2012/5/5(土) 

梅干に砂糖をかけて食べた方がましではなかろうかと思いつゝ、
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ところが、

微かな梅の酸味。
ぐっと甘さを抑えたお上品な味。
抹茶用の京の和菓子にはない安堵感。

流石、料亭『源 吉兆庵』が造る和菓子。
まさに味わうと言おうか、奥深さがあるんですね。

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(参考)
下記は今の時季限定のお菓子。
上から、『花桜桃』『桃若姫』『お花見セット』『粋甘粛』
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源 吉兆庵 銀座本店 日本料理と茶寮
所在地 東京都中央区銀座7丁目8-9
他、鎌倉本店、岡山本店
(旗艦店舗)大阪御堂筋店
所在地 大阪市中央区北久宝寺町3丁目5-14
他、札幌、名古屋、