沖縄県児童学力躍進原因は秋田方式


昨日の私のブログ記事中の宿題に対しての資料と結論です。

確かに、3・11以降、関東圏から家族揃って沖縄に移住してきており、その中の児童たちがある程度、沖縄県全体の平均点を押し上げたことは否定できません。但し・・・。

(参考)小学6年児童学力 沖縄県全国順位の推移

2007年 47位(最下位)
2008年 47位(最下位)
2009年 41位
2010年 46位
2011年 (3・11で中止)
2012年 47位(最下位)
2013年 47位(最下位)
2014年 24位
2015年 20位


(昨日のブログ記事)
『教育にみる戦略的沖縄と無手勝流大阪との違いとは』
2015/11/23(月) 


(結論)
急躍進した茨木県や高知県が、秋田方式を見習った結果であるとしていることから、沖縄県の主要躍進原因は、やはり秋田方式の採用にあると言えます。

但し、同じように秋田まで教員を派遣し、秋田方式を採用したと称する都道府県の中で、依然と低迷しているところは何が原因かは、これも、昨日のもう一つの宿題『箕面市の問題点についての私見』と合わせて、別途、稿を改めて述べます。


尚、この件に関しての下記産経の記事は、教育関係者も改めて見ると思いますので、全文を掲載しました。

この沖縄躍進の件に関しては、これ以外にも、色々な新聞や記事に取り上げられていますので、検索してみて下さい。



“秋田式”導入の高知躍進、放課後補習も充実 全国学力テスト結果
2013.8.28  産経デジタル

4年ぶりに全国全ての学校が参加し、27日に結果が公表された全国学力テスト。過去5回は都道府県別で成績上位、下位の固定化が進んできたが、今回は下位に低迷してきた高知が、小6の複数教科で全国平均との差で3ポイント以上正答率を伸ばすなど大幅な改善を見せた。

トップ常連の秋田から取り組みを学んだり、地域ぐるみで放課後補習を支援したり。学力向上への努力が結実した好事例として文部科学省も注目している。


ネット利用奏功
 平成19年に復活した全国学力テストで、高知は小6の全教科で平均以下、中3は最下位クラスと低迷。その後も全国平均を下回る結果が続いた。

だが今回は21年度比で、全国平均正答率との差が、小6国語Aと小6算数Aで3ポイント以上改善。中3でも差が縮まった。

 県教委小中学校課は「19年の最初の結果が非常に厳しく、すぐに対策に乗り出した」と振り返る。

まず行ったのは秋田への視察。秋田は17年からネット上に「学力向上支援Web」というサイトを設置。県が行う学力テストの結果をサイトを通じて集計分析し、各校に課題を通知したり、練習問題を提供したりする取り組みを行っていた。

中学、依然厳しく
 高知も20年から、日頃のテーマ別の単元テストで、同様の取り組みをスタート。さらに放課後の補習にも力を入れた。小学校では大学生や保護者、地域ボランティアらが、中学校では教員らが指導に当たった。

文科省によると、放課後に補習を週1回以上行っている学校の割合は全国の公立小学校で約3割、中学校で約2割なのに対し、高知では小学校で8割超、中学校でも約7割に上る。

 ただ、中3は数学Bで全国平均を大きく下回り46位となるなど低迷。中沢卓史教育長は27日、「依然厳しい」と気を引き締めた。

“お手本”さらに
 “お手本”となったトップ常連の秋田は今回、小6国語Aで全国平均との差が3・6ポイント上昇し、正答率をさらに伸ばした。

秋田県の米田進教育長は27日、会見で「先生、家庭、地域が力を合わせているのが大きな要因ではないか」と述べ、少人数学級の取り組みや地域の協力が好成績を維持した背景にあると分析した。

 県教育委員会は13年度、30人程度の少人数学級編成を小学1、2年に導入。小学3、4年や中学1、2年にも拡大し、来年度以降、小学5、6年と中学3年への導入を目指している。

 18年度からは、各教科で指導力のある小中学校の教諭を「教育専門監」に認定。所属する学校だけでなく、近隣の複数の学校で授業を受け持ち、授業の技術の共有化につなげている。

 一方、24年度に続き、最下位クラスに低迷した沖縄県。やはり「秋田に習え」と、20年から秋田と教員の人事交流を続け、改善に取り組んできたが、今回も中学の4教科全てで最下位となり、諸見里明教育長は「厳しい状況にある」とコメント。県教委は離島を含めた全ての公立小中学校長約380人を9月13日に集め、対応を協議する。


“最下位”脱出の沖縄「全員参加方式の成果」とは
2014.8.25  産経デジタル

《学力テスト 沖縄躍進 最下位から6位に 「高知に学べ」現場の意識改革》

25日に結果が公表された全国学力テストでは、都道府県別の平均正答率で過去6回、最下位クラスに低迷してきた沖縄の“躍進”が目立った。

小6算数Aで全国平均を大きく上回ってトップ10入りを果たすなど、小学校で大幅に改善。昨年度に最下位層を脱した高知も同水準を維持。定着してきた下位の固定化が解消され始めた。

 平成19、20年=最下位▽21年=41位▽22年=46位▽24、25年=最下位-。これは沖縄の過去6回の小6算数Aの順位だが、4回も最下位に沈むほど低迷してきた。

ところが、今回は初めて全国平均を2・8ポイントも上回り、6位に躍進。国語Aも昨年度の46位から32位、国語Bも最下位から32位、算数Bも46位から34位へと、いずれも上昇した。

県関係者によると、要因の一つは、八重山地区(石垣市与那国町竹富町)の正答率上昇にあるという。教科書問題で揺れた同地区は、県内6地区で「学力は不動の6位」といわれてきた。だが県の独自集計によると、今回は初めて全科目で県平均を上回り、順位も上位に入ったという。


 同地区で児童生徒数が最も多い石垣市の玉津博克教育長は就任翌年の23年度から学力向上プロジェクトを推進。全校で毎朝、読み、書き、計算の反復練習を徹底し、授業改善にも力を入れた。

家庭には生活改善を促し、各公民館では家庭学習を支援した。玉津氏は「低学力の原因についての犯人捜しをやめ、学校、家庭、地域がそれぞれ責任感を持つ教育システムが奏功したのでは」と話す。

 県教委も昨年11月に、学力向上推進室を設置し、小学校100校以上を訪問して授業法を指導するなど改善に努めてきた。

担当者は「昨年度の高知の躍進を見て、『高知に学べ』と職員を派遣してネットの活用法などを参考にした」と話す。「現場の授業改善に対する意識改革が進んだ点が大きい」と要因を語った


県教委も昨年11月に、学力向上推進室を設置し、小学校100校以上を訪問して授業法を指導するなど改善に努めてきた。担当者は「昨年度の高知の躍進を見て、『高知に学べ』と職員を派遣してネットの活用法などを参考にした」と話す。

「現場の授業改善に対する意識改革が進んだ点が大きい」と要因を語った。

 上位クラスは、今回も秋田が小6全科目でトップ、中3では福井が3科目でトップとなるなど例年通りだったが、小6国語Aで、茨城が昨年度の20位から3位に急上昇した。

県教委によると、24年度から学力向上推進プロジェクト事業としてモデル校を国語と算数で各5校指定。近隣の学校を集めて授業の参考例などを紹介してきたという。担当者は「現場の教員たちが丁寧に指導した成果だと受け止めている」と話した。