日本に首相の器の政治家はいるの?
国会の安保法制審議を観ていましたが、安倍晋三首相の言動や動作から分かるのは、恐らく幼少時代から遊びも含めて多人数のリーダーとなり先頭に立って物事を遂行した経験が無いようですね。
やってきたことは、極親しい数人の仲間同志での活動だけですね。
あの首相自らのヤジを観て聴いていると、『あ~、この人は壇上に立つ人ではなく、下の席からヤジと足を引っ張ることが相応しい』と思えますね。
この件に関して今回はさておき、日本の歴代首相となってはいけなかった人物・菅直人氏の未成熟で幼児性単純思考回路の典型的な例を示す記事を抜粋し掲載します。ちょっと古い話ですが。
尚、その前に、以前の私のブログ記事を紹介しておきます。
日本の未来を暗示するカルタゴの話です。
平和ボケした国民の未来は? 2014/7/13(日)
ローマは和議の条件として、シシリー島の割譲と巨額の賠償金を要求したが、この過酷な要求に対しカルタゴの政府も国民も、軍備は無い方が金がかからないし平和は金で買える。あとは賠償金を払えば良いのだと喜んで応じた。
カルタゴがローマと争い始めてから滅びるまでの118年。最後の戦いの3年間を除くと、カルタゴの人々はいつもその場その場をかわすことに終始し、何事も金で解決する方法を選び、ついに国家戦略、すなわち大戦略なるものを持つことなく滅亡。
それでは本題。
最も真価が問われる難局に遭遇した時、無能な首相の瞬間湯沸かし器的思考脳細胞の活動は停止し、どういう言動となったかです。
菅首相は、副首相兼国家戦略担当相だった昨年9月、喜納氏から米軍普天間 飛行場の移設問題を問われると、「基地問題はどうにもならない。もうタッチしたくない」と漏らし、最後は「もう沖縄は独立した方がいい」と言い放ったという。
この発言が明らかになった今年6月以降、中国のネットサイトには、「菅氏もいいことをいう」と称賛する声や「沖縄は一度独立させ、中国の属国にしよう」といった意見が寄せられるようになった。
実際、最近の中国世論は、沖縄奪還論であふれている。複数のネットサイトに「明の属国だったが、17世紀に薩摩藩が軍事侵攻し、明治維新で日本政府が琉球王朝を廃止した」と、日本の主権には正当性がないかのごとき書き込みがあるほか、有力紙の環球時報も9月「沖縄はもともと日本の領土でない」と主張。
(参考まで)
内容(「BOOK」データベースより)
音楽家として世界のステージに立ち、沖縄市民運動の最前線を駆け抜けた喜納昌吉の激動の半生をふりかえり、“先住民族の祝祭に学ぶ政治”“国境主義からの脱却”“国連環太平洋本部の沖縄誘致”、そして“沖縄の独立”までを見据える人類共生のビジョンを訴える。
★
この本へのカスタマーレビューの中から1点抜粋
沖縄人の心意気
投稿者 imawa 投稿日 2010/12/8
著者曰く,鳩山民主党政権の沖縄政策に多大な影響を及ぼしたのは,著者の言動とのこと.本書を読めば,著者は非常に地アタマの良い人であることが分かるし,鋭い指摘も見られます.何よりも沖縄人の心意気に胸を打たれます.沖縄のことを真剣に考えたい人すべてにお勧めできます.
しかし,率直に言って著者の主張のすべてには,共感することはできませんでした.著者は「総括」という言葉を好みますが,400年前に島津の「侵略」に屈したことの琉球王国側からの「総括」については何故かスルーされます.平和主義者にとっては総括の必要もないのかもしれません.非はすべて「侵略者」にあるのですから.
しかし,今もって実行力のある警察機構の存在しない国際社会においては,力に屈した弱者は泣き寝入りする以外にありません.
直近の例でいえば,尖閣諸島での衝突事件が好例です.我が国の外交的な対処のまずさもあって中共の脅しに屈して船長その他を釈放してしまったのですが,そのような結果について中共のルール違反を非難できても処罰まではできないのです.また,条約違反をいくら主張しても,それだけで北方領土が戻ってくることもないのです.
文中に国際的な部隊の駐留の方が現在の米軍の駐留よりも良いのだとの指摘もありますが,露中などの軍隊が米軍よりも紳士的である保証などどこにあるのでしょう.紳士的ということで言えば,我が国の自衛隊以上に紳士的な軍隊もないのではないでしょうか.
軍備の増強が軍産複合体を潤すという側面も確かにあるでしょう.しかし,備えがなければ力に屈せざる得ないのもまた現実なのではないでしょうか.
読了した感想としては,著者の主張は全体的に「空想的」との批判は免れないと思います.しかし,『誰が日本を支配するのか!?沖縄と国家統合の巻』の佐藤優氏の論説と併せて読むことで,我々が今,何を考え,どう行動するべきかが見えてくるのではないでしょうか.