コオロギの宿


8月10日(日)田舎の空家に到着したのが午後11時。
消灯し寝たのだが、コオロギの鳴き声が部屋の中に響きます。

それは庭や縁の下からではなく、玄関の中からでした。
その大きな鳴き声を子守唄にし、直ぐに寝入ってしまいました。


故郷はもう秋 2007/8/22(水)
「ふるさとの夜の空き家の闇の中 
  静寂(しじま)に奏(かな)でし虫の音聴き入る」


翌朝は晴れで日が差してきました。
庭には例年の夏と同じく、アメリカ芙蓉が咲いています。
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田舎の空家に咲くアメリカ芙蓉 2007.08.01 
「主 亡き後も 孫を待つ」  

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それから玄関の郵便受けの下に積もっていた投函物を掃除しようとすると、一匹のコオロギがやはりいました。昨夜奏でていたコオロギです。

そこで、ホウキの先にコオロギを停まらせ、庭の草むらに放そうとするも、コオロギはなかなか離れません。

ホウキをトンと揺さぶってコオロギを草の中に放しました。


そして朝8時、毎度のこと、鶴舞温泉へ。
田舎に泊まると必ず毎日この温泉に入浴します。

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この日は流石にお盆の11日。
いつもは40人~50人はいるのに僅かにこれだけ。

徒歩二分の鶴舞温泉 2010/5/30(日) 


そしてその夜のこと、私の寝床にコオロギがやってきて、タオルケットの中に入ろうとします。タオルケットをめくると、どんどん中に入って行きます。

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よく見たら、尻尾が長いからメスのコオロギです。
ヒゲがちぎれていると見えたのですが、しばらくするとちゃんと左右同じ長さになりました。ヒゲの手入れをしていたのでしょう。

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伴侶のオスを私がその日の朝に玄関から連れ出したので元に返して下さいと言っているのでしょうか。このコオロギもその時庭の同じ場所に放してやりました。
無事に伴侶と出会えたでしょうか。


14日に前日大工仕事をし、一晩庭に放置していた板の切れ端7~8枚を片付けようとめくると、何とコオロギが十数匹潜んでいたではありませんか。

これはすまんことしました。
そこで板切れ2枚をコオロギの寝床用として庭に置いときました。
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秋の終わり頃まで、この板の下でコオロギは鳴き続けるでしょう。
子孫を沢山残して下さいよ。
                      で、おしまい。



(注)この記事は今日二回目の更新です。

今日一回目の記事
橋下市長、石の上に6年でも不能